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  昨日は、酷い目にあったぜ。あれは、言葉では表現できないな。エミリッサは絶対に怒らせないようにしよう。もう二度とあれをされたくない。目が見えないことがこんなにも嬉しいと思ったことは初めてだ。エリーシア姉さんとカトレアのは俺よりも酷かった。思い出したくない。忘れよう。昨日は何もなかった。ハハハハハハ。


 5歳までに自分の中にある魔力を感知できるようになりたいな。無属性魔法ぐらいは、何個か出来るようにして、魔力量を増やしたいな。自分の中にある魔力ってどうやって感知するんだよ。感知する方法が分からん。取りあえず、体の内部に意識を向けて集中してみるか。一朝一夕で出来るはずもないし、地道に毎日するしかないよな。

 ・・・・・・・・すぅ・・・すぅ・・・すぅ・・・。


「あらあら。マティアス様は眠ってらっしゃるわね。もう少し寝かせてあげようかしら」




 そして俺は、4歳になった。ずっと魔力の感知をやってるが何にも分からない。分からないって事だけが分かった。集中しているといつの間にか眠っている。気づいたら朝起こされるってことも数えきれないくらいあった。こう、自分の体内を意識して集中するのって難しいのな。結構邪念に支配されている。気づけば、無双していたりする事を考えてたりするので困ったものだ。寝るか邪念に支配されるかのどっちかだったな。父さんたちに聞いても5歳まで待ちなさいって言われるのが目に見えているし。エリーシア姉さんやフェルナン兄さんも教えてはくれなさそうだしな。5歳まで待つか、自力で頑張るかのどっちかしかない。あと1年で、魔力を感知できるんだろうか。




 それと重大なことが発覚した。それは・・・俺が、兄になるらしいってことだ。

 俺の弟か妹が産まれるみたいだ。出来れば、というか絶対的に女の子が生まれてきてほしい。妹で。断固として妹で。『お兄ちゃん』とか『お兄様』って呼ばれたい。考えただけでニヤニヤが止まらん。前世では、二人兄弟で2つ上の兄がいたからなあ。


 妹って存在に憧れるんだよ。実際に妹がいるやつは、そんなにいいものではないって言ってたが、そんなのは戯言だ。実際にいない奴からしたら憧れるんだよおおおお。

 絶対にお兄ちゃんっ子にしてやる。可愛いだろうなあ。

 くそおおおおおおおおおおおおおおおお。目が見えないとは、何たることか。俺に妹の顔を拝ませないとか神って存在を許すわけにはいかないな。

 

 どんな業を背負ってたら目が見えないってことになるんだよ。少なくとも前世では、タバコのポイ捨てはせずに、マナーをきちんと守ってたし。喫煙者としては当たり前だが、これがポイ捨てする奴が多いんだよなあ。携帯灰皿持ち歩かない奴は吸うなって声を大にして言いたかった。


 仕事も割かし真面目にしてたし。バイクのスピード違反で取り締まれたことはあるがそんなもんだぞ。なのに・・・なのに・・・。くそおおおおおおおお。

 ぐすん・・・。はあ・・・。こんなん思うの何回目だろ。後何回同じことを思うような展開に遭遇するんだろ。両の手で足りるってことは間違いなくないな。

 あれか。俺がロリコンだったからか?だが、一つ言わせてほしい。確かに俺はロリコンだ。だが、ペドではない。二次元の幼女は、prprするもんだろ?さすがに、三次元の幼女には何かしたいって思わんわ。

 YesロリータNoタッチの精神だよ。だって、しょうがないじゃないか。幼女って可愛いじゃん。可愛いから愛でて何が悪いんだよ。それと百合も大好きだ。


 『可愛いは、正義だ』


 この世の絶対普遍的正義。それが、可愛いだ。幼女も百合も可愛ければ正義なのだよ。


 幼女・・・?百合・・・?


 ああああああああああああああああああああああああああああ。

 

 pcのフォルダやばいのあるんですけど。どうしよどうしよ。あれを見られたら死ねる。幼女と百合の18禁物が大量にあるんだよ。お願いだからフォルダとか焦らないでそのまま処分してくれていますように。家族に見られたら恥ずかしいで済まない。


 しかし、もうどうすることもできないのか。俺は一度死んで、マティアスとして新しい生を生きている。

 これか、この業がそんなにも深いのかよ。俺の目に幼女や可愛い存在を見せないという事が、天罰って事なのか。それなら、納得がいくな。納得したくないけど・・・。

 目が見えてたら確実に幼女を愛でていたであろう。だが、それだけだ。手は出さないのに。合法ロリは、普通に手は出すがな。むしろ、合法ロリに手を出さないロリコンを教えてほしい。


 そう考えたらロリコンの業が深くなるのは当たり前なのか。

 だが、甘いな。目が見えない?それがどうした。見えなくても幼女はそこに存在している。存在していたらどんな状況でも愛でてしまう。それが真のロリコンってやつさ。

 悲しき性かな。ロリコンってやつは。


 つまり、目が見えなくても問題がないってことだ。見えた方がいいに決まっているが、見えないものはしょうがない。しかし、愛でることに関しては諦めないのだよ。

 「くっくっくっ・・・ふははは・・・はーはっはははは」


「さっきからどうしたんですか?マティアス様」


 えっ・・・・・・?いたの・・・?今の声はアザレアだな。もしかしてさっきまでの悶えてゴロゴロしたり、仁王立ちしてたりしてたのが見られてたって事か??


「いつからいたの?」


「急に、ゴロゴロし始めたときからですが。いつ声をかけようか迷ったのですが、声をかけにくい感じがしましたので。そしたら、急に笑い出したので心配になりましたので声をかけました」


 まじかあああああああああ。最初っからじゃん。それ一番初めから見てたやつじゃん。なんで、周りを確認しないかなー。前も似たようなことあったじゃん。俺ってそんなに学習能力ないの。何で、同じミスをしちゃうかなあ。でも、幸いなことに何を考えてたかは知らないはずだ。いやー良かった。


「それで、ろり・・こんって何ですか?それと、ゆりって何のことなんですか?」


 いやあああああああああああああああああ。漏れてたじゃん。何が、何を考えてたか知らないから問題ないって思ってんだよ。ふざけんなよ。漏れまくりじゃん。そんなに俺の口って漏れやすいの?

 でも、意味は分かってないみたいだな。これで意味が分かってたら4歳にして社会的に死ぬ所頃だったぞ。

 焦るな俺。まだ、許容範囲内だ。誤魔化せれる。ここで、慌てたらいけない。


「おとうとか、いもうとのなまえかんがえてたの。どんななまえがいいかなあって」


「そうだったんですね。それで、何か思いつきましたか?」


「ぜんぜんだめ。いいのがおもいつかない」


「そうですか。マティアス様は、妹と弟どちらが嬉しいですか?」


「うーーん。いもうとかな」


「理由を聞いても?」


「おにいちゃ・・・げふんげふん。ただ、なんとなくだよ」


 危ねえ。お兄ちゃんって呼ばれたいっていうところだった。怪しまれてないよな。誤魔化せたよね?


「そうなんですね。そしたら、女の子が生まれるようにお祈りしないといけないですね」


「うん」


 良かったああ。何とか誤魔化すことができた。アザレアは、絵に書いたような真面目ちゃんだからな。委員長タイプだな。




 「イレーネ様頑張ってください。今、医者を呼びましたから」


「あ゛あ゛ああああああああああ」


 遂に産まれるみたいだ。どうしよ。どうすればいいんだろ。こういう時こそ前世の知識を生かすんだ俺。

えっと、えっと・・・。


「ガードルフ様とマティアス様は邪魔なので隅っこで大人しくしててください」


「「はい」」



 父さん。もう、4人目だろ。もう少し落ちつけないのだろうか。こう、貧乏ゆすりが酷い。

 フェルナン兄さんは落ち着いて・・・る?


「母さんと赤ちゃんが無事でありますように。母さんと赤ちゃんが無事でありますように。母さんと・・・」


 全然落ち着いてなかった。何か小声で言ってる。お経みたいにずっと呟いてるし。何か怖いから止めてくれない。

 出産ってホント男連中って役に立たないんだな。痛感したわ。




「おんぎゃああああ。おんぎゃあああああ」


 産まれたたああああ。どっち?弟?妹?

 俺みたいに全盲とかないようね。母さんも無事なの?ねえどうなの?


 がちゃっとドアが開く音がして出てきた。


「可愛らしい女の子ですよ」


「ほんと?カトレア。僕みたいに目がみえないいてことない?かあさんはぶじなの?」


「イレーネ様も無事ですよ。今のところ見た目に関しては特に問題ないみたいですね」


 母さんと妹も無事なのか。良かった。かなり時間が長く感じたな。どのくらいの時間が経ったんだろう。

 

「女の子が産まれたのか。イレーネも無事か。良かったああ」


 父さんもよっぽど心配してたんだな。フェルナン兄さんは・・・まだ、つぶやいているし。


「にいさん。ふぇるなんにいさん。うまれたよ」


「マティアスか?産まれたのか?本当か?」


「本当だよ。おんなのこだって。かあさんもぶじみたい」


「そっか。そっかあ」


 フェルナン兄さんってなんだか父さんに似てるな。


 女の子かあ。女の子。妹だよ妹。妹きたああああああああ。絶対に『お兄ちゃん』か『お兄様』って呼ばせないと。


「それで、もう、入って大丈夫か?」


「大人しくするなら問題ないとのことです。少しでも騒いだら、分かってますよね?とのお言葉です。」


「う、うむ。問題ない」


「フェルナン。マティアス。絶対に騒いだらダメだからな」


「「はい」」


 俺が産まれた時にやらかしてるしな。それにエミリッサを怒らせたくない。


 ちっちっちっち・・・・。

 ふおおおお。ちっちゃい。こんなにちっちゃいんだな。


「父さん。なまえってきめてるの?」


「名前か。決めてるぞ。女の子だから『クリスタ』だ」


「クリスタ。いいなまえだね」


「そうだろ。エリーシアが考えた名前なんだよ。父さんが考えたのは全部却下されたんだ」


「どう?いい名前でしょ。私の妹になるんだからかなり考えたのよ」


「うん。いいなまえだよ。さすがえりーしあねえさんだね」


「クリスタ。クリスタ。クリスタ・・・・・」


 全部却下ってどんな名前考えてたんだよ。花子とか太郎とかそんな感じか?

 それとフェルナン兄さん煩い。小さい声で何回も名前を呟かないでよ。嬉しいのはわかるけど、かなり不気味だからね。

「クリスタか。クリスタ。おにいちゃんだよ。よろしくね」

 

 そう言って、クリスタの小さい手を握った。




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