此処はどこでしょうか
「……また、いつか会おうね!」
眉下で切り揃えられた前髪、腰辺りまで伸びた綺麗なブロンドの髪を風に靡かせ、ブルージルコンの宝石のようにキラキラと目を輝かせながら、幼い少女が私に微笑みかける。
夢の世界にいるように辺りは草原が広がっていて暖かく、そのまま眠ってしまいそうな私は意識が朦朧とする中彼女に“会えたらいいね”と微笑み返す
…………そんな所で目が冷めた。
嗚呼、ただの夢オチか……そうだよね、私にあんな美幼女が微笑みかけてくれるわけないよね。
でも、なんか見たことあったんだよなぁ……デジャヴってやつかな。
くだらない事を考えながら重い瞼を開け起き上がると、目の前には自分の部屋とは言い難い部屋にいた。
「どこやここ……なんや、どこやこれ……」
目を覚ましたら知らない部屋にいた、なんて小説や漫画の世界だけだと思っていたのに、まさか自分がその状況になるとは思いもしなかった為に言葉が訛る。
ただ、可愛らしいピンク色のシルク生地に白色の細かなレースがついたカーテン、小鳥モチーフの壁掛け時計、童話の中で見たような天蓋付きのベッドがある事から、女の子の部屋である事は間違いなかった。
「あ……おはようございます、里華さん。」
突然声をかけられた事に驚き、声のした方に振り向いてみると、ついさっきまで見ていた夢の中にいた少女のような、ブロンドの髪に綺麗な水色の瞳の美しい女の子が可愛らしい椅子に腰掛けながらこちらに向かって笑みを浮かべていた。
「誰……?」
初めまして、私です、柊です。
レズ小説です。