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念願の・・・

~数日後~

 シュンは、井戸で暇を持て余していた。

 二匹は神力の宿る水の中で生活している。そのおかげで、なにも食べずとも体調は良く、一切寝ずとも眠気がおそってくることすらない。

 ただ、オタマジャクシにできることは何もない。まして、井戸の中でやれることなど何もないのだ。

                        

「あー、暇だ。結局転生前と一緒じゃねえか」


「あと少しの辛抱です。ご主人様。カエルになればここから出てこの世界を旅することもできるのですから」

 

「・・・そう・・・ カエルなんだよな・・・はあ、カエルか・・・」


「おや、体が光り始めましたね。ご主人様、そろそろのようです」


 二匹の体がまばゆい光を放つ。そしてシュンは意識を失った。


「ん・・・と、ここはどこだ?」


「ここは進化の間じゃ」


「なんだ、のじゃ神じゃねえか。驚かせんなよな!」


「のじゃ神? よくわからんが馬鹿にしておるのじゃな!? お主のような奴はさっさとカエルになればいいのじゃ! どうせ選択しもカエル一択しかないに決まっておるのじゃ!」


「おうおう。相変わらずのじゃのじゃうるせえなあ。 まあ、カエルしかないだろうってのは俺も同じ意見だけどよ」


「そうなのじゃ。そうとわかったら早く ”進化” と念じるのじゃ」


「へいへい。 せいぜい立派なカエルになれるよう願っておいてくれ・・・じゃあやるぞ? ”進化” 」


-------------------------------------


進化先

フロッグ フロッグナイト フロッグメイジ フロッグジェネラル フロッグキング フロッグゴッド 


---------------------------------------


「見事なまでにカエルしかないな・・・まあ、この中ならフロッグゴッドが一番ましだろ  じゅあ、進化先はフロッグゴッドで・・・決定!」


 シュンはカエル一色に染まる選択肢から、普通では選択肢にあがるはずのない”ゴッド”を選択。女神の待つ世界に意識を戻すのであった。


「・・・進化の間に戻ってきたのか」


 再び白の空間に戻ってこれたようだ。 目の前で女神がにやついている。


「どうだったのじゃ?? 無事フロッグに・・・ぬ、お主、人型になっておるではないか! むむむう、カエルになったお主を笑ってやろうと思っておったのに!」


「なに考えてんだよ、のじゃ神・・・。 器小さすぎねえか? ・・・・・・て、おい! 俺人型なのか!? ちょっと鏡貸してくれ」


 選択肢を見たときからわずかではあるが抱いていた期待。女神の言葉にシュンは興奮を隠しきれない


「鏡など使わずとも妾が水魔法で映してやるわい   ほれっ!」


 女神が作り出した大きな水の壁には、進化したシュンの姿が映し出されていた。


 そこには、金髪碧眼のショタが、カエルの着ぐるみをきてうつっている。


「!!!人だ!人になれた」


「じゃがお主子供になってしまっておるではないか! やーい、チービ チービ!」


「やかましいわ! お前のほうがチビ・・・・・・じゃない!? カエルの着ぐるみはまあ仕方ないとしても、なんでおれはこどもになってるんだ!?」


 幼女であるはずの女神の顔がわずかにうえにある。


「やーい チービ チービ」


 女神はここぞとばかりにシュンをからかう。


「もしやフロッグゴッドになったことが原因なのか・・・?」


 しかしシュンは女神など相手にせずに考え込んでいる。


「無視はダメなのじゃ・・・ 悲しくなるのじゃ・・・ っ!? フロッグゴッド!? お主、今フロッグ”ゴッド”と言ったのかの??」


「ああ、わりいな。少し考えごとしてたわ。 しかしのじゃ神。お前うぜえし、無視はダメだし・・・ お前ほんとめんどくさいな」


「冷静に批判するのもやめてほしいのじゃ!!  と、それより質問に答えるのじゃ!! お主は、フロッグ”ゴッド”になったのかの?」


 興奮した様子の女神が”ゴッド”を強調しながら問いかける


「ああ。あのなかでは一番ましそうだったからな~」


 カエルなどどれも変わらないと考えているシュンは、適当に返答する。


「っ!! ”ゴッドになる”ことなどありえないのじゃ! ゴッドは、その種のすべてを統括させるために創造神によって作られるのじゃ! 自然発生などあるわけがないのじゃ」


「いや、実際なっちゃってるからなあ 」


「それがおかしいのじゃ! 大体どこから神力が集まってきたのじゃ・・・?  っ!! 井戸か!!転生後のお主を守るためにした井戸での保護が、予想だにせぬ力をお主に与える要因となってしまっていたのじゃな・・・」


「ああ~、井戸か。 確かに神力とか書いてあったな」


「さらに、お主がゴッドになったということは妾と立場的に同じということなのじゃ! これはつまり、妾が今後、お主に対してちょっかいを出しづらくなったということなのじゃ」


 興奮し、わけのわからないことをのたまう女神。あきれるシュン。


「・・・・・・かえっていい?」


「・・・・・・すまなかったのじゃ~~~ 自分の従者以外と話す機会など全くないから少しテンションがあがっちゃったのじゃ。お主にはゴッドになったことで、言わねばならんこともある帰らないでほしいのじゃ」


「・・・・・・わかったよ」


「ではまずステータスを確認してほしいのじゃ」


「わかった ”鑑定”」


 ゴッドとはいえカエル。性能面には大して期待していなかったシュン。そんなシュンを驚愕させるステータスがそこには書かれていた。

 







やっと次話でチートカエルの第一歩を踏み出します。

思ったより転生だけで話が長引いてしまいました・・・

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