ニセモノノコイ
ああっもう‼
何あいつ!
いきなり、好きだよとか。
バカバカしい。
私はズカズカと廊下を歩いていった。
次の日ー。
「あっれー⁉赤池じゃん」
チャラい口調で私の名字を言ってきたのは、クラスのムードメーカー的存在である田辺義治だった。
「・・・そうだけど。」
「おまえさ〜、あいつに告られた訳ぇ〜⁇」
「え‼鈴音、告られたの⁉」
皆、目を丸くしていた。
「うん。」
「ねぇ、ヤバくない⁇あの別名、南中の草食獣だよ⁇」
草食獣⁇シマウマみたいな?
なぜ人間をシマウマみたいなモノに例えるのか、その意味がまったく分からなかった。
「と、とにかく鈴音も気をつけた方がいいよ‼あいつ、ウラがあるから」
「えっ、あ、うん」
女子陣はあわてて話した。
「ひっ」
「や、ヤベッ」
「僕に何か用⁇」
「あ、いえいえ、何でもございませーん。ははっ」
「に、逃げろ〜‼」
男子、女子皆教室を出ていった。
気がつけば、私とあいつ2人。
「・・・なんか変なコト聞かれなかった⁇俺の中学時代の話とか。」
うっ、鋭い。図星だよ・・・
でも、そう簡単に『うん。えっと、南中の草食獣だっけ?私草食獣って言ったらシマウマしか知らなくて〜。ホントあたしってバカ(笑)あははっ☆』なんて言えるはずがない。
けれども、私は、まだ認めていない。
彼が彼氏だということ。
昔会った幼なじみって言う表現が正しいのかどうか分からない関係なのに、いきなり付き合うなんて
私は恋愛なんて初めてだし、少女漫画さえも見ない。
そんな人間が恋愛なんてする資格あんの?
私は、恋愛のコトを少しでも知るため人気急上昇中の小説サイト『ラノベLabo』というサイトを見てみた。
そこには、作者自身の体験談がもとにしてある小説がいっぱい掲載されていた。
フラれた、告られた・・・
様々な体験談がいっぱいだった。
意外と面白いな・・・
恋愛小説って。
少しだけ
ほんの少しだけ
あいつのそばにいる勇気が湧いた。




