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異世界はバーゲンブルグから・・・  作者: J.Plum
第二章
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閑話 ビビ2【PV4,000に感謝】

ありがとうございます!

PV4000突破してました!

3章突入しまーす!

温かかった。


家族を失い、絶望に打ちひしがれたそんな私を包み込んでくれた。


もう寂しくない…私は…私は…


そうして、薄らと目を開けていく。

「おい、おい、起きろ、朝だぞ!」


あれ、あたしって昨日、ここどこだろう…

「スープは…そうか、ちゃんと飲んだのか。良かったよ」


すーぷって…ここは…

ここはヒューマン種の寝蔵だ!!


睡眠により霞がかっていた頭が突然晴れていく!危険だと思ったあたしは威嚇し始める。

距離を取り少しでも逃げやすいよう出口方面に背を向ける。


すると、笑顔だったヒューマン種が微妙な顔をしていた。類で言うとめんどくさい時の顔だ。

すると奥にいるヒューマン種に声を掛ける。

奥にいるのは巨人かと思うほど大きい身体をしており、襲われたら確実に食べられると思った。

でかいヒューマン種は手から水を出し鍋に入れた。魔術使いだ。

集落では魔術使いは恐ろしい奴が多いのでそんな奴には近づくなと言われていたので更に警戒を強める。


そうするとヒューマン種がそれを使い顔を拭き始めた。

ハッと自分の頬を触ると涎が乾いた後が頬についているのと泣いたせいだろうか目ヤニが多く付いてるのがわかった。どんな顔で寝てたんだろうと考えると恥ずかしくなるがそれどころじゃなかった。

するとシャーシャーいってるが、顔拭いてやるから来いと言い始めた。


何を!と思ったが、そーいえばトトもよく拭いてくれたなと思い出し近くに寄るとワシャワシャと顔と目元、口元、髪に至るまで綺麗に拭いてくれた。

それが気持ちよくて気持ちよくて尻尾がムズムズするが動かしたら喜んでいると思われると我慢した。


終わったようなので先程のように戻り威嚇してみるもこのヒューマン一つの動揺も見せなかったのでめんどくさいのでやめることにした。


名前はなんていうんだ?と言われ迷った。

言っていいのだろうか?もしかして名前を聞いた途端豹変してこの時を待ってたんだとか言われたらどうしようと…ヒューマンを見ると答えを待っており、目を見ると優しい目をしてた。

こんな優しい目をしてる人が悪い人なはずがないと思い伝える。

ビビです。そうすると満面の笑顔でそっか、おれはタケル、そっちのはごんぞうだ。スープどーだった?と言われた。


ゴーンゾーン??

ゴーンゾーンとは夜寝ないと夢に出てくる魔物だ、だから早く寝なさいとよくカカが言っていた!

あれはヒューマン種ではなく魔物だったのか?!


でもこっちは普通だな。ビビはこっちの人はトトみたいで嫌いではないな。普通ですと答えることにした。この近くの集落の子か?どこからきた?と問われ動揺した。

なんでそんなこと聞くんだ、せっかく忘れていたのに…と何故か怒りが出てきてしまい、挙句、お家の人が心配すると言った。トトとカカのことを思い出し涙が溢れそうになるのを耐え飛び出していき誰も見てないところで泣くことにした。


遠くから動きを見ているとヒューマン達は動き始めた。


ゴーンゾーンは本当にでかい。昔トト達が仕留めたと集落に持ち込んだ熊くらいの大きさがある。動いている分あちらの方が高く感じる。あれは化け物と呼ぼう。


あちらと比べるとこっちのは優しそうで見るだけで尻尾の付け根がムズムズする。そんなことを考えながら草の陰に隠れて追っていく。


すると目の前にはモシャモシャの草が生えており、気付かず顔を突っ込んでしまった。

モシャモシャの草はくしゃみを誘発するのでよくイタズラで大人達の前で振っては怒られていた草だった。


顔の目の前であったのでくしゃみをしてしまい慌ててしまう。見ると気付かれてはないようだと安心した。


急に後をつけやすくなったなと思いつつ隠れているとヒューマンと化け物は果実の成った木を見つけたようだ。

あの果物はグルーゴと呼んでいて甘くて美味しくてほっぺが落ちてくるくらい美味しい…と考えてると涎が垂れてしまいそうになったのですすり上げて様子を伺う。

危なかった、バレてしまうとこだった。でも食べさせて欲しいと考えていると頭に何かが当たった。

グルーゴの実だ!神様が私に落としてくれたと思いガツガツと食べてしまった。


奴らは動物を狩ったりしながら進む、このままだと集落に着くなと思っていると長の家が見えてきた。

トトを思い出しなりふり構わず飛び出すと自分の家のほうに走り出す。

周りなんか見もせず一心不乱に走り続けると家が見えてきた。


大丈夫だ!いつも通りだ。夢だったんだと思いトト、カカと言い家に飛び込む。

そこには荒れ果てた室内のみ残っており現実だったんだと知った。


外に出てトトがいないか見て回る。すると折れた木があるところに見覚えのある服が置いて捨てられていた。


捨てられていたというより切り裂かれボロ布のようになり打ち捨てられているようだった。

震える手でその服を持ち上げると何かがボトッと落ちた。


それは手だった…。

震える手でその手を持ち手を繋ぐとトトの手だとわかった。

クワを持ち、畑を耕し続けた手は忘れることが出来ない手だった。その手を持ち自分の家に向かって歩く。


何故家に向かったかはわからない…家の姿を見ると家族と過ごした思い出が蘇り私は泣いた。

とにかく泣き続けた。


ヒューマン種は寄ってきて手を取り上げ一言二言話をしてるようだが何も聞こえなかった。

私は二度全てを失ったと感じていた。


泣いている間、ヒューマン種はずっと隣にいてくれた。

怒るわけでも泣くわけでもなくただただ隣にいてくれた。

それだけで私は救われていた。


1時間ほど泣いたと思う。

涙が枯れてくるころヒューマンに伝えた。両親が死んだと、集落の人ももういないと。

涙が止まらない、でも我慢しないと…そう思ったときヒューマン種は私を抱きしめた。

何も言わずに抱きしめられ堪らずまた泣き始めた!


こんなに泣くこと生まれてから一度もなかったしおそらくもうないと思う。

そのくらい泣いた。そこからは記憶がない。


黒いあいつがやってくる。

お世話になったおじさんやおばさん、トトとカカ、幼馴染も含め全員殺される。

苦しい、苦しい!助けて、誰か!誰か!


するとあたしは温かい空気に包まれ、そして黒いあいつは立ち去っていく。



温かい。



もう寂しくないよ、大丈夫だよと言われている気がした。そう思ったのだった。

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