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異世界はバーゲンブルグから・・・  作者: J.Plum
第二章
73/113

25階層

 翌日、起きてから個人個人で回復出来るよう1人2本の回復薬を持ち準備を進める。


「いいか、昨日のような大量のモンスターが来る可能性は高い。

 だが、今日からは無視だ!ビビが必ずモンスターの穴を見つけてくれる。信じて付いていこう!

 攻撃を食らってもとことん走る。あと仲間がついてきているか定期的に確認すること。

 囲まれていたら活路を見出すための攻撃だけは許可する。絶対に抜けるぞ!」

「「おう!」」と声を出し意思疎通を図った。


 ブライアンがアースウォールを解除しいつも通り叫ぶ!「よっしゃ行くぞ!」その掛け声で走り始めた。


 昨日と同じくらいのモンスターがひしめき合っている。その間をすり抜け階段に向かうビビはまさに疾風と思わしき動きであった。


 走る、走る、走る!合言葉のように呟きながら来るモンスターを跳ね除け走るに走り続けた。


 ビビの索敵は異常なまでに冴え渡り何度か襲撃を受けるもののダメージを負うことなく18.19と階を進め24階層の目的地まで到着し、安全地帯に入った。


 皆汗が止まらなかった。

 喋るのも厳しい状態であったがなんとか走り抜け俺らは賭けに勝ったのだった。

「ここまでは…はぁはぁ…うまくいったな」

「ああ、なんとかな…こんなに走ったの高校以来だわ〜」そんな昔話するブライアンを見て少し笑った。


「ただここは通過点だ」ここを抜けたらボス戦となるのがわかっているため気を引き締める。

 回復薬はなんとか使わずにここまできた。ここで失敗すればヘタすれば街が壊滅するかもしれない。絶対に阻止しなければと思う。

 これが前に店長が言っていた役職に見合った行動なんだろうかと思うが真相は謎のままだ。


「損耗確認ビビ」

「問題ないです」

「ブライアン」

「いつでもどうぞぅ!」

「ごんぞう」

「問題なし」

「俺も問題なし。よしボス戦だ。絶対勝つぞ!」「「「おう!」」です!」と言い25階層へ向かうのだった。


 ボス部屋は大きな扉が目の前にあり、重厚な雰囲気を醸し出していた。重いのかなと思えば思ってたより重くもなく気持ち強めに押せば開けることが可能だった。


 中に入っていく。

 ビビは索敵のため耳を細かに動かし続ける。

 その場所はとても広く、階層一部屋がボス部屋になったような、そんな部屋に感じた。

 左右には重厚な石が並べられ、中央には何もなくただまっさらな地面があるだけであった。

 不思議なことに中央にいるべきボスモンスターが存在せず周囲をキョロキョロと見渡すもそれらしいものもない。


「なんだよ、ボスなんていないんじゃねーか!」ブライアンが前に出ながら話し始めたが、ビビが制する。「そんなことないです。感じるです、すごく強いです」「えっ?」とした瞬間場に動きがあった。


 何故か小さな女の子が歩いて来る。

 俺はこんなとこに危ないなと声を掛けることにした。


「どうしたのこんなとこで?

 帰れなくなっちゃったの?

 大丈夫?危ないよ。

 わからないの?

 じゃお兄ちゃんと行こう」と近くに寄り手を伸ばす。


 その瞬間ごんぞうが盾を使って子供を打ち付ける。


「何をする!」


「お前精神攻撃受けているぞ!耐性ないから」

 ハッとすると確かにこんな場所に子供なんかいるわけないじゃないか!と思う。


 打ち付けられた子供はヨタヨタだと歩き出し、こっちを見たと思うとニヤニヤ笑い出した…

 ぞくっとしたその時地中からモンスターが飛び出した!子供はシャルルと小さくなると吸収される。


「警戒!」と叫ぶと同時に咆哮が起こる


「ごぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」


 ビリビリくる咆哮、あのワイバーンよりも強い。一瞬にしてそれがわかる。

 ヘイトを取るためごんぞうが前に出る。モンスターは前足をごんぞうを薙ぎ払うが盾で押さえ込む。

 押さえ込んだのを見てブライアンが打つ、打つ、打つ!と三連撃を喰らわすもダメージが通ったようには見えなかった。


 薙ぎ払い、切り付け、叩き込み、咆哮といった攻撃を休まなく出してくるのをごんぞうは受け、そしてブライアンが叩き込むと繰り返すも効いている様子も見られない。


 俺は魔術を相手に放つも全くと言っていいほど通ったようには見えなかった。


 効いてない?そんなことない!上にいたモンスター達は倒したじゃないかと自らに鞭を打ち魔術で対抗しようとした。

 そうしてブライアンが膝を打ちつけた瞬間よろめくモンスター、この機を逃さないた剣を使い切ろうとした瞬間、モンスターは後ろに向かい手を振った。


 すると潜伏で隠れていたビビが負傷し飛ばされるのを確認する。

「ビビィーーーーーッ!」返事はない。


「このクソ野郎」と叫び、迫り来る攻撃を交わしながらビビの元に走る。

「お、おい!大丈夫か??」返事がない…

 ポーチから回復薬を出そうとすると手に痛みが走る。血だ…ポーチ内の回復薬は先ほどの衝撃で割れてしまっていた。

 手を入れ血だらけになりながら無事な回復薬を探ると一本だけ奇跡的に無事な回復薬を見つける。

 ビビに使おうとすると腕を掴まれる。

「これは…タケルが使ってです・・・ビビはいいです・・・」

「ふ、ふざけんな!俺の大切な人に使わずにどこで使うんだ!」と言い無理やり投与する。

 ビビは泣いていた…見ると手があらぬ方向に曲がっていて、おそらくこの戦闘は参加できないだろうというのがわかる。


「俺らが勝つとこしっかり見とけ」と伝え戦線に復帰する。


 今もなお続くモンスターの攻撃だが弱まるどころかスピードが増してる、そう思うほど絶望的な攻撃を繰り出していた。


 俺は勘違いしていた。俺らは英雄じゃない。何かを成したわけではないのだ。

 俺らは弱い、でも大切な人を守るためにも負けるわけにはいかないんだ。


 戦況が動く。


 ブライアンが得意とする槌の打ち込みのタイミングに合わせて薙ぎ払いを決められカウンターとなり沈んだ。回復薬ももうない…


 上からの叩き込みに対し防ごうとしたごんぞうは大楯が破壊され、最後の一撃を喰らい戦線を離脱した。


 最後は俺だけとなった。

 時間がゆっくり進む気がする…モンスターはこちらを見てニヤニヤと笑っていた。


 勝てない…そう思うと同時に手にはアヤからもらったネックレスを握りしめていた。

 すまん、アヤ。おそらく俺は死ぬ。すまん…アヤ…


「うわぁぁぁぁ!」と剣を出し最後の戦いが始まった。

 薙ぎ払いや切り付けにはパリィで流し、叩き込みは全力で避けた。

 打ち終わりには剣で応戦し体感は1時間、おそらく10分くらいだろうか戦い続けた。


 飛び出して切り付けし地面への降りたったとき足元にある岩でバランスを崩しその隙をつかれ致命的な一撃を受けてしまう。


 薙ぎ払いの爪が最後俺に迫ってくる。

 それはとても残酷でかつスローモーションのようにゆっくりと俺を攻めてくる。


 ああ、死ぬなこれ。皆を守りたかった…




 そう思った…




「アルティメットバースト!!!」




 ぐぎゃーーーーっ!とモンスターの叫び声が響き渡る。


「あんた達ちゃんと生きてる?!死んだらダメよ!」とガラス瓶を投げつけられる。


 回復薬だ。皆に向かって投げ回復させていく。


「ア、アヤ、どうして…」

「その話はあと!倒すわよ!インフェルノ!!」


 ぐわぁぁぁぁ!と叫び声が上がるもモンスターはこちらに薙ぎ払いを出してきた。

 受けようと思ったとき大剣を片手にごんぞうが飛び出す。


「悪い、意識飛んでた。受けるぞ!」攻撃が止む。

 その瞬間仲間のいる大切さを改めて感謝した。


「倒すぞ!大丈夫、勝てる!このクソ野郎!」「ああ、勝てるぞ!」


 絶え間なく使われる魔術の中、攻撃は単調となりタイミングも取りやすくなっている。

 ここだ!と首に剣を打ち込むと刃が食い込むのがよくわかった。


「これで終わりだーーーーーーっ!」と叫び剣で首を叩っ斬った。


 ずぅぅぅん…と音が響き静かな時が流れる…


 周りの音も聞こえない…


 そんな中ごんぞうとブライアンが飛び込んできて俺らのダンジョン攻略となったのだった。

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