道具屋
ダンジョン、そこは夢追う者達が集まる魅惑のスポットである。
一攫千金でたまたま見つけた魔術具が飛ぶような値段で売れ富豪となったもののいる場所だ。
冒険者達は今日も懲りずにダンジョンに入り、そして帰っていく。
死ねば諸共、夢の花、散って見せよう漢花って訳だ。
「言ってる意味わからないです」ビビはブライアンからダンジョンについて聞くも意味がさっぱりわからないようだ。
「そうか…ビビちゃんはまだ子供だな」と頭に手を乗せようとするもシャッとした音と共に俺の横に移動した。
「ちっ、せっかく触れると思ったのに!」
「ブライアン、いい加減触ろうとすんのやめてくださいよ」
「だって触りたいじゃん!」
知らんがな。「で、ここが初級ダンジョンですか?」
「そうだな。最高階層10階層のダンジョンだ!」
俺ら召喚組とビビの初のダンジョンの前に到着した。
さて、陣形を組むかとなった。
まず先頭はごんぞう、前面で敵のヘイトを稼ぎ戦いしやすく役だ。
中衛ブライアン、ごんぞうが止めたモンスターを倒す役割、状況により前衛まで飛び出す場合もある。
最後が俺で今日からは魔法中心に使っていく。盾で止めたモンスター排除はブライアンに任し外側のモンスターを倒したり削ったりする役割だ。
ビビは偵察などをメインとして状況により後ろから首を掻っ切る暗殺者のような動きでカバーしかつ回復薬を使った回復も担う。
とりあえず歩いて行くかと10歩ほど歩いたところビビに反応があった。
「モンスターか?」と聞くと違うといい普段行かないような場所の壁をペタペタ触るとガラガラと崩れ始めた。
中を除くと金色に輝く宝箱があった。
うそだろ??早くない?見つけるの?入って1分も経ってないんだけど。
「俺開けるーっ」と走って行ったブライアン。
いやそこは見つけたビビにやらせろよと思うがすでにもう開けていた。
「こ、これは!?金の長尺槌!これは俺のものだ〜っ」とモブのような話ぶりで威圧してくるが俺らの方が強いので全く効かない。
「いいですから早く行きましょ!」
「グフフッ!これはアーティファクトに違いない。これは高く…」
「ちなみにそれ売ったらどうなるかわかりますよね?」と笑顔を向けると「わかってるよ」と言われたのでそのままにしておいた。
「初級で調子いいんじゃないか?1発目から宝箱とかって」
「はい、警戒に引っ掛かりましたです」
「警戒に?なんで警戒が出てくるの?」
「えっ?警戒は宝箱に関するスキルです。宝箱の中身が安全が警戒して開けることが出来るスキルですので付随して宝箱あるとこがわかるです」
「マジで??ってことは俺の警戒も?」
「そうです。ビビとお揃いです」
うわぁマジか?完全に周囲の警戒が出来るスキルだと思ってた…確かに精度低すぎて使えねぇとは思ってたけどそっちなの?
「ちなみに周囲の警戒は索敵スキルです」
「あ、あぁ知ってるよ」と返すだけだった。
一階から歩くとネズミ型のモンスターが現れた。いち早くビビから警戒と伝えられごんぞうが盾を構える。こちらに向かって突進してくるとごんぞうの盾にぶち当たりノックバックを奪うとブライアンの一撃で討伐となった。
「お疲れ様!いい連携だったな、もっと複数出てくればわかりやすいんだけどな」そんな話をしながら1時間ほど探索した。
すると警戒に反応がある。
「あれ、ビビこれ?」
「はいです。宝箱です」反応のある方に向かうと明らかに雰囲気が違う壁があり触るとガラガラといって崩れた。中には金色の宝箱があった。
「あっ、でもあれは…」
「あれも俺のだーーーっ」と走るブライアン。開けた瞬間宝箱に食べられるブライアン。
その食べられる様はゆっくりと動くように見え、アベマリアが流れた気がした。
「助けないとダメです」あっそうかと駆けつけ一撃で倒した。ブライアンはブツブツいいおかしくなっていた。
「ブライアン?ブライアン?大丈夫か?」
「えっえへへへへっ!最高に気持ちいいよ」
「おいっ!」
「ハッ!俺宝箱に食べられて…」
「注意したのに何も聞かずに飛び込むから〜」
「ヒナに拷問室でやられたあととかを共にした夢をみてしまった。すまん」そう謝ると頭を下げた。
なにその?夢?
ちょっとしたミーティングをする。
警戒は俺とビビが持ってるからどちらかが異常と思ったら宝箱は開けないようにしようと満場一致で決まったので先に進むことにした。結果5階層まで行くことが出来帰還することとなった。
外だ〜!日の光が眩しく感じる。ちょうど三の鐘が鳴って少し経ったくらいだろう。
「とりあえず連携の確認が取れたので良しとしましょう!」
「だな、では俺はこのままドロンします」ドロンと言いながら走っていくのを見ていた。
そこからは街中を歩き必要物品を買い揃えて行く。
ごんぞうは大盾有り気な戦い方となるため新調した。相手に氷を与える魔術が付与されている。鎧も出来の良いものに変更した。
ビビは投擲道具を新調、形は似たようなものだが鉄からミスリルに変えた。ちなみにベルトと道具の間に見えない糸のようなものが張っており、投擲し刺さると発動し引っ張ると戻ってくるという機能が付いていた。
俺は後ろであったため特段いいかと思ったが、アクセサリーないかと言うと魔術効果倍増の指輪があったので買っておいた。
あっそういえばビビに回復のやつあげようと思い出したので部屋に戻ってからあげることにした。
最後に道具屋に行き回復薬などを買いに行く。いらっしゃいと言われみるも、練る身体に悪そうなお菓子のCMに出てきそうなお婆さんが出てきた。
「すみません回復薬とか色々欲しいんですが?」
「回復薬はこっちだね」と案内され選んでいく。
ふとカウンター前を見るとポーチが置いてあった。値札が付いており小金貨10枚と書いてありよく見るとマジックポーチという魔道具だった。
「お婆さんこれって」
「あぁこれはおすすめだよ。中級になると日帰りで向かうのは難しい。でもこれがあればテントや回復薬、食べ物を入れていけるのでとても良い品だよ。あと女の子がいるならトイレも持っていける」
なるほど、手荷物は嵩張るから俺らみたいな回復は道具でというパーティには良いかもしれないな。
でも足りないなお金が…「ちなみに回復薬とこのポーチで小金貨6枚にならないですかね?」
「あんた値札見えてないのかい?なるわけないだろう」
「ですよね…これって残りは何個ですか?」
「これだけだよ」
「そうですか…」
「取っておこうか?ただこっちも商売だからね。待てて3日、あと小金貨1枚追加であれば残しておくよ」というとニヤッと笑った。
クソッ足元見やがって…「わかりました。それでお願いします」
「あいよ、ということで今日の分の会計は小金貨2枚と銀貨8枚だが銀貨は5枚でいいよ」
「ありがとうございます」といい支払い店を出た。
「ちくしょう足元見やがって…」
「まぁ仕方ないだろうがあれいるのか本当に?」
「だって荷物重いだろ?ごんぞうが持つんだから」
「いや俺の筋肉は重さを欲しているため問題ない」
「そうですか…。とはいえ日帰りだからな。泊まりになるとビビもいるしそうもいかないからな」
「うむぅ…」
そうしてダンジョン探索一日目は終了し帰宅する頃には夕方になっていた。
城に帰還し部屋に向かうとヒナが走ってきた。
あっブライアン…
「ブライアンはどこ?」
「あっいや多分まだ買い物してるかも…」
「絶対色街ね、せっかく1人になったんだからとか言ってドロンしますとか言ってるのよきっと。待ってなさいーーーっ!」
「お待ちくださいお嬢様ーーーーっ!」
「あの人凄くない?言ってること全部合ってた…」
「あぁ、女が怖いのかあの人が怖いのか…」
「とりあえずブライアン…ごめんだな」「あぁ…」
と俺らは、無事終了するのだった。
ま、まぁ俺らのせいではないよな、自業自得ってやつだな…




