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異世界はバーゲンブルグから・・・  作者: J.Plum
第二章
53/113

話し合い

 俺らは円形となり今後の動きについて話すことにした。


 話した内容を纏めると馬車はもう組み立て不可なので諦める。

 併せて御者さんはバーゲンブルグへ帰す。1人だと危険だからメルシーさんのお付きの方2名を同行させる。

 我々はこのままケニス村に向かい宿泊する。ケニス村に着いてから今後のことを考える。


「以上だ」

「はい」

「はいブライアン」

「お土産どうする?」

 1発目の質問それ?「捨てましょう」

「はぁ?ふざけんな!ヒナが悲しむじゃねーか!?」

「悲しませる状況になったのは誰のせいなんですか??」

「しょうがねーだろ?壊れるなんて想定してねーもん!」

「見た目で想像つくでしょ!何言ってんですか!?」

「なぁ頼むよ、俺の命が掛かってるんだ…一生のお願い!一生の!」

「それ先日お金貸す時使いましたから!そもそも無理ですよ。何人で待てばいいんですか?」

「でもよ〜…」


「いいだろうか?」

「はい、メルシーさん!」

「馬車はどうするんだ?良ければだが我が近衛騎士団でも馬車を保有している。良かったら使ってみてはいかがだろうか?下手な馬車よりは良いものを使用しているとは思うが…」

「いいんですか?」

「かまわない。御者送りの騎士に取りに行かせれば3日もあれば来るだろう」


 この人マジで女神なんじゃなかろうか。ごんぞうを見ると涙を流して拝んでいる。それを見て冷静になった。

「出来ればお願いしたいです!レンタル費用はブライアンが払います」

「はっ?!そんな金ねーよ!」

「借金してでも払うべきだろう!」

「いやいやちょっと待ってくれ!実はお願いもあるのでよろしいだろうか?


 実は私たち近衛騎士というのは基本的に王族の方々を守るべき騎士であるため、本当はこのように外に出ることはあまりない。

 タケル殿と会った時もそうだが、本日を含め王族から密命を受け行動していると言うわけだ。

 ここからは他言無用とさせていただくが、密命とは王の奥方様のことだ。


 奥方様は非常に容姿に優れ皆に優しく王妃を絵に描いたような御仁だが、昔から身体の調子が良くなく現在床に臥せている状況だ。

 その症状を改善するためにはタターニアの花という花が必要となるとのことだがこれがなかなか見つかることはない。

 季節とは関係がなく咲く花は魔力を吸い育つ花ということで生える場所すら特定できないのが現状だ。

 そんな中今回ケニス村の南部にある鉄鉱山で花を見かけたと話があり、今回の同行に至ったというわけだ。


 ここからがお願いとなるが鉄鉱山は昔は流行っていたものの、今はモンスターが住まい誰も近付くものはいない。

 現地の確認を手伝ってくれないだろうか?」


「なるほど。ちょっと考えて…」

「わかりました。同行させていただきます」

「あれっ!?ごんぞう?」

「そうか!ありがとうごんぞう殿!」と手を握るメルシーさん。

「あぁっ…どほいはひまひへ〜ヒヨヒヨ」

 ごんぞうの悪い癖が出て鉄鉱山への同行が決まった。というかなんでこんなに好き勝手動くんだこいつら。勘弁しろってマジで。


 話を纏めると御者に同行する騎士が馬車を持ってくる3日の間に鉱山に同行する。

 騎士は馬2頭で馬車を持ってくる。そこでタターニアの花を見つけたのなら内1頭を使いすぐに王城に戻る。見つからなかったらその馬に荷物を乗せバーゲンブルグへ帰還すると決まった。


「よし、ではその流れで行きましょう!とりあえず片付けを…」となったタイミングでブライアンが「お土産は??」と言った。あっ忘れてたってか全然話纏まってなかったと少し笑った。


「どうしますかね…」

「ここに置いて行って騎士に回収してもらうとかどうですかね?」

「盗まれたらどうすんだよ!小金貨6枚分なんだぞ!」

「えっ!?小金貨6枚って俺渡した額じゃん」

 こいつ馬車代実は払ってなく全振りしやがったな!


「いやでも持てないですよこの量は…」

「そうだな…台車でもあれば運べるだろうが…」

「台車?なければ作ればいいじゃねーか!?待ってろ!」と言い、壊れた馬車の元は走るとトンテンカントンテンカンと金槌を振り回しものの5分ほどで台車を作り上げた。

「とまぁこんなもんよ!」


 なんということでしょ〜!あれだけボロボロだった場末の馬車がリメイクしてこんな綺麗な台車に生まれ変わりました!

 注目するのはサイドにあしらわれた彫り物です。全体を鉋掛けし綺麗な木目の出た板を掘り込み見事なドラゴンを浮立たせました。

 あんなにボロボロで修復も困難であった馬車も匠の腕でドラゴンスレイヤーの台車だと誰にでもわかるドラゴンスレイ台車となりました。


「凄いですね!あっという間に出来ちゃいましたね!」

「巧というか琢磨だがな!なんてな!」

「・・・でもドラゴンスレイヤーの台車ってわからせる必要あります?」

「当たり前だろ!盗難対策だろうがよ!」

 そんなもんなのかな…

「では、これでこの大量のお土産を誰が運ぶんですか?」



「「「…えっ…」」」



 結論から言うと御者さんが持ち帰り近衛騎士団の馬車に乗せることになった。


 ケニス村に置くとこがないというブライアンと御者の持ってく体力がないと言う意見が対立し結果ブライアンのスキル威圧が発動し御者が折れることとなった。

 意見が通りニッコニコのブライアンと苦虫を噛み潰したような顔で睨む御者を見てると居た堪れなくなり、とりあえず小金貨渡しておきました。


「さて、行くか!」と晴れやかな顔で言うブライアンだが、皆の心中はこいつ最悪だなという気持ち一択であった。


「なんだよ、みんなして、ラブ&ピースで行こうぜ」


 ダメだダメだ、こいつのペースに巻き込まれないようにしようと心から誓うのだった。

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