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異世界はバーゲンブルグから・・・  作者: J.Plum
第二章
52/113

馬車で

 クラータルまでの路程はまずここから馬車を使い移動する。


 今日、明日は野営し明後日の昼頃ケニス村へ到着、宿泊し次の日出発。その日は野営し翌日サムエルの街に着き宿泊、翌日にはクラータルへ到着する計6日工程だ。

 ちなみに宿泊とか考えなければ4日半もあれば到着するようだが、メルシーさんを送るやビビがいることも考慮しゆっくりと向かうことにしたようだ。


 メンバーは俺、ブライアン、ごんぞう、ビビ、メルシーさん、ブライアンのお付き2名、メルシーさんお付き2名の9名と御者の計10名だ。

 結構な大人数での移動となるがこの世界ではよくある?あるのかな?とにかく…


「お前もうちょっとそっち寄れよ」

「行けないっすよ」

「行けるだろ?」


「ごんぞう殿すまない狭くないだろうか?」

「今生の幸せとはこのようなことを言うんです」

「う、ん意味がわからないが狭くないならいいんだ」


 なんていうかね、とにかく狭いーーーっ!!


「タケルおしっこです」

「本当か?すいません!ちょっとトイレなんで止まってください!すいません、すいません」


 ふぅ…てかあの荷物何なんだよ。

 デカすぎて3人分くらい埋まってるじゃねーか!

 おそらくあれがヒナへのプレゼントか?


「ありがとうです!」

「うん、ビビ狭くないか?」

「タケルの膝の上だから大丈夫です」

 んーっ良い子だなぁ〜!


「さて、戻るか…」

 なんかごんぞう、メルシーさんの隣になって気分が上がりきって仏みたいになってるし。どうしようかな…


「一回このまま休憩にしませんか?」

「そうだな、少し馬車をずらそう」と言いずらして休憩を取る。


「ブライアン狭すぎるよ」

「そうだな。想定外だなこれは…」


 想定外??出来たでしょ想定は!確実に馬車の大きさ間違えてんでしょ。

「てか馬車買うってお金も渡してましたよね?」

「馬車は今日の午前中に最高級品ということで購入した品なんだぞ」

「最高級品?」これが?

「幌に穴とか開いてますが…」

「いや最高級の職人が手掛けるとこうなるんだよきっと」

「そんなもんですかね?」

 …ガリッ…

「あっ床が一部剥げましたよ!」

「最高級となると木も繊細なんじゃないか?」

「そんなもんですかね?」

「そんなもんだ。お前は知らないからな」

「ですかねぇ…」本当かなと思いつつも知る術はない。


 とりあえずお茶でも沸かすか…と出口付近の木を触れた瞬間バキッ…

「えっ?!折れ…」


 バキッ、バカバキバキ…ビッビビビビビビッ…クォーン、ズシャーーーン!


 馬車が大破しました。


「えっ…あの…えっ…」

「あっ…最高級品ともなると…壊れ方もなかなか演出がしっかりしているな!ははは!」

 するとメルシーさんが話出す。

「ブライアン殿、この馬車だが見た目は補強しているように見えるが私が今まで乗った馬車の中で1番古いと思われる馬車だ。これは馬車屋に騙されてるんじゃないだろうか?」

「そ、そうだな。間違いない!あいつ最高級なんて言うから買ったのに飛んだ迷惑なことしやがるな!次会うことがあったら怒らないとな!」とうんうんと首を振る。


 なんかおかしくない?なに1番古いって…普通気付くでしょ?大破した馬車見ると補強したような跡もあるし…これって…

「ブライアン。馬車代として小金貨5枚渡してましたよね?これいくらでした?」

「えっ?いくらだったかなぁ…あぁ〜どうだったか…何せいっぱい買い物してたしな〜…」

「ブライアン?」

「ブライアン?」

「ブライアン殿?」



「…………すいませんでしたぁーーーーっ!」



 25歳の御土下座は、それはそれは綺麗な綺麗な御土下座でございました。



 聞くと実はこの馬車、ちょうど取り壊す寸前のものがあり、費用を浮かせると思ったブライアンは交渉し銀貨1枚で引き取ったとのこと。

 更に修理は自分でし費用を更に浮かせようとしたと話した。

 その他の幌などは大きな穴は埋めたものの時間が足りず出発となり今に至るということだ。


「…この度の件、大変申し訳ございませんでした」

「本当ですよ。壊れた後で驚いた馬も逃げちゃうし。せめて修理とかお願い出来なかったんですか?」

「いや俺槌のスキル持ちじゃん!だから下手な職人より金槌の使い方もまぁ上手いわけよ!だから…ハハハッ…」

 なんというマッチポンプ…

「何やってるんですか…。で、どうしますか?余ったお金あれば戻ればなんとか…」

「ない」

「えっ?」

「もうない」

「…はぁぁ??余ったお金は??」

「ヒナのプレゼントを買った」

 あのクソでけーあれか!「何してんですか?!俺もうないですよお金マジで!」

「ブライアン殿申し訳ないがこれは…」

 やべーどうしよう…

「メルシーさんここから歩くとバーゲンブルグまではどのくらいですか?」

「もう結構進んでしまっているな、約1日はかかるんじゃないだろうか」

 結構な距離だな…

「タケル、まずは座ろうぜ。俺らもブライアンに任せきりになってたのは悪かっただろうし」

「あぁそうだな。とりあえずブライアン立ってください」

「悪かったなぁ!でも俺らなら必ず克服できる内容、そうこれは試練だ!神がなんぼのもんじゃい!かかってこい!」空に向かい叫ぶブライアン、こいつ自分のせいを神に…


 アヤとの蜜月を組んでくれた神に対して…


 25歳にしてフリーター、こうゆうとこなんじゃないかと思う道中であった。

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