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異世界はバーゲンブルグから・・・  作者: J.Plum
第一章
43/113

壮行会

 夕食については量が凄かった。

 どうやら店長がカナの出発を聞き用意したそうだ。今日は店長も参加しての壮行会ってイメージだ。


「それではカナの前途を祝し乾杯!!」皆グラスを持ったので日本風に乾杯し、始めることにした。


 食事は唐揚げやらトンカツやら多くの日本食が出て見てて懐かしく、そして楽しくなるような食事であった。


 片手にはエールがある。

 アルコールについてはこの国で15歳が成人となるためビビ以外の人は解禁されている。


「初めて飲んだけど苦いね、これのどこがいいの?」

「私はお父さんのを飲ませて貰ったことあるけどあまり好きではないわね」

「これが良いんじゃねえか!喉越しを楽しむもんなんだよビールは!」

「これエールだから!」笑い声が響く。


「向こうで住むとことかは決まったのか?」

「今日それ聞いたら決まってないけど、おそらく皇后殿って施設があってそこに住むんじゃないかと言われたよ」

「そこってお城なの?」

「んーっわかんないな。ただ、今は使ってないらしく28人もいるならそこしかないだろうだって」

「えっ?騎士たちと一緒に住むんか??」

「そんな危険なことできるわけないでしょ!外に付添人用の部屋があって28人はそっち、あたしは皇后殿。そこの警備は28人でするみたいよ」

「広さわからんけど多くない?」

「多いわよ!だからせめて半数にしろと言ったんだけど暴動が起きそうになったから致し方なくよ」

「ははぁ…なるほどな…」


「ここから2週間でしょ…馬車の乗り心地どうだった?」

「最悪」

「だよね〜あたし耐えられるかな?」

「大丈夫よ。もしものとき騎士達に衝撃を吸収しなさいと言えば上に乗らせてくれるんじゃないかな」

「聖女じゃなく悪女じゃんそれ。嫌だよ」なんて会話をして残された時間を共にを過ごす。


「そういえば店長のお店行ってきましたよ!」タケルが言うと

「なに?店長のお店って??」

「いや果物が定期的に入るようになって宰相さんに聞いたらお店作るのは問題ないって言われたし作ってみたんだよ。何しろ料理で闘うって皆に言ってしまってるからね」

 そういえば言ってたな。

「超イケメンなキャラクターが載っててウケましたよ!あれ誰描いたんですか?」

「ターニャだよ。あそこの実質的なオーナーはターニャなんだ」

「へぇーそうなんだ」

「うん、夕食を食べて貰ってから夜ベットで言われてさ。なし崩し的にね…」

「ベットで??なんで??あの店長…」

「タケルっ!聞いちゃダメなやつ!」

「あぁ…まぁ、そうなるのは仕方ないのかな…料理無双してるし」「ま」「まぁね」と話を広げてはいけないトラップもありつつ夜は続く。


「明日は何時に出るんだ?鐘二つって言ってたから9時くらいじゃない?正面に迎えにきてくれるらしいよ」

「そっか…期間はどのくらいになりそうか聞いたか?最低1年、あとはわからないって…」

「そっか…寂しくなるな…」

「あたしが一番寂しいんだから言わないで!あたしだって、あたしだってここに居て、皆と一緒に…」

 その言葉を皮切りにカナが泣き出す。

 アヤが抱きしめて涙する。


「あたし強くなってくるからね…

 あたし思うんだ。この世界の人が未だ見つけることのない魔術は絶対蘇生魔術なんだって。

 タケルやごんぞうが死んでもあたしが絶対生き返すから!回復では誰にも負けないくらいになって帰ってくるから」


 だから…



 だから…



 あたしを忘れないで………



 涙が止まらなかった…そこまでの覚悟を持って行くことを決めたのか…


「忘れるもんか!!カナは俺らの大切な仲間だ!頼りにしてる!俺らはもっと強くなるし、熟練度も上がる。共に強くなろう!」


「うん。うん。わかった…

 アヤもタケルもごんぞうもあたしが居ないのに怪我しないでね。約束だよ」

 そういうとカナはアヤと共に食堂を去る。


 仲間が1人旅立つ。

 ただただ俺らのために。チートなんてもんはこの国にはない。


 たかが17歳の女性に強いた試練を思いタケルは奥歯を噛み締めるのだった。

カナさん。がんばれ。

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