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異世界はバーゲンブルグから・・・  作者: J.Plum
第一章
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プロローグ

はじめましてJ.Plumといいます。

詳細は活動報告に書きますがよろしくお願いします。

初作品です。

あー精神耐性ほしいなぁ・・・

 2018年、7月を過ぎそろそろ8月かと思い始めた頃、大学生である俺は夏休み何しようかなと思い始めていた。


 世間では有名な笑点メンバーが亡くなったり、2年後に控えた東京オリンピックに向けマスコットの名前が決まったりと多少の動きはあるものの、私生活上は平穏な毎日を過ごしている。


 今日は27日で世間が給料日後の金曜であるため、俺のアルバイト先である焼肉牛角屋(うしづのや)では絶対全ての席が予約で埋まり忙しくなることが決まっており、朝の講義を聞いていても憂鬱な1日となっている。


「ごんぞうも今日バイトだっけ?」

「あん?当たり前じゃん、今日は忙しいからなるべく出ろって店長言ってたかんな!」

 そうして互いに苦笑いを浮かべた。


 今話しているのはごんぞう、本名は田中宗一郎だ。

 こいつは高校からの知人で同じ大学、同じバイト先という腐れ縁な男だ。

 なんでごんぞうかはわからないが、高校で知り合った時からすでにごんぞうと呼ばれていた。

 本人に聞いたら幼稚園からのあだ名らしい。

 みんなからはゴンちゃんとか言われて、子供の頃サッカー少年でゴン中〇みたいと気に入って呼ばれているうちに後戻りできなくなったらしい。


「今日絶対忙しいじゃん。マジ憂鬱だわ」

「まぁそう言うなって。夏休み出掛けたりするんだろ?軍資金貯めると思って頑張ろうや」

「だって忙しくなると普段温厚な店長キレ始めるからめんどくさいんだよ」

「あーあれは確かにやだわ。八つ当たり半端ないもんな。まぁ酔い客相手だから仕方ないのかもしれないけどさ」


 頭を抱える二人だが、

「って俺は次別の講義だわ。やべっ、じゃまたバイト先でな!」

 とごんぞうは足早に教室を退出した。


 当たり障りのない会話をして講義を終え、一度家に帰ってから足早にバイト先に向かう。


「お疲れ様でーす」

 開店前の静けさが嵐を予感させて嫌になるが真っ先にカウンターで予約客を確認する。


 うわっ一巡目全部埋まってんじゃん。しかも二巡目も予約入ってるし。勘弁しろし。

 と考えはぁと溜息を吐いたところで従業員控え室から2人出てくる。


「カーモンベイビーアメリカっ♪ みたいな。ノリ良くて耳に残るよね〜!」

「うちの学校文化祭で踊ろうかってなってるよ」

「踊れんの〜?少し練習したら難しかったよ~」


 この子達はカナとアヤ、近くの高校に通う高校3年生だ。

 本名は一色佳奈と原口綾という。カナはノリがよくお客さんにも人気でチャキチャキ動くからバイトでは重宝されている。

 一方アヤは高校生の割に大人びていて大和撫子って感じ、まぁ焼肉屋にはあまり似合ってないがこの仕事自体は好きみたいだ。


「たけるさん早いとこ着替えてきてください~。今日忙しいみたいだから早いとこ準備しないと店長に怒られますよ」

「わりぃわりぃ着替えてくるわ」と着替えに行く。


 正直言うと俺はカナが少し苦手で、なんというかあざといって気がするんだよな。

 店長に媚び売りまくってるし、高校生のバイトなのにシフトとか雇用にも口出ししてるという飲食店ならあるあるのなんちゃって2番手ポジ確保しちゃってる子だからな。なんか言おうものなら店長にすぐ言うだろうし、付かず離れずで付き合いたいって感じの子だな。


 ロッカーに移動し着替え始めるとごんぞうがやってきた。


「あぶねー、遅刻するかと思った」

 額には汗が吹き出しており急いできたのが良くわかる。


「相変わらず真面目なやつだな」

「遅刻は信頼を失うからな。人として最低限のマナーだ」


 ごんぞうのこうゆうとこは見習いたいとこだよなと思った。思うだけな、口に出すと調子乗るだろうからな。と思い心の中で笑った。


 着替えてまもなく勤務開始という場面で鼻歌混じりに店内にノソノソと入ってきた男が今日の最後のアルバイトだ。


 25歳のフリーター、奈良琢磨だ。コミュ力は抜群だがとにかくだらし無いって感じでよくわからない先輩だ。

 バンドでギターやっているようで、よくチケット買わないか聞いてくる。なんとか買わずにここまできているがそのうち買うことになるんだろうなと思っている。


「ちょっと遅刻ですよ!早く着替えてきてください!」

 カナが怒り気味で話するも反省する様子もなく、あーはいはいとロッカーに消えていく。


 それをみてフガフガ言ってるのをアヤが宥めるって光景は毎度のことだな。


 さて、気を取り直して準備しますかと俺は箸やら皿を席に並べていく。


 ごんぞうは床を掃除し始め、女の子らはタレやニンニクなどを中心に配置や補充をしていく。


 のそのそとキッチンに顔を出した琢磨先輩はおそらく米を炊こうとしているのがデシャップ越しに見える。


 ちなみにあとアルバイトは3名いるが今日はお休みである。


 パタパタと準備を進めていると買い出しに行っていて顔を見なかった店長が店内に入ってきてミーティングとなる。


 店長の名は小柳諭44歳だったと思う。

 と思うと言うのはバイト先で店長の誕生日を祝おうと言う企画があってその時にそんな話をしていた気がする。ちなみに企画したのはカナで、まぁそうゆうとこなんだよなと…


「えー今日はカウンター4名の他、全卓予約が入ってます。2時間後に2順目で2卓入るから今日は忙しいね。なんとか頑張らないとね。とりあえず僕と琢磨くんキッチン、ごんぞうくんがドリンク、残りはホールでいいかな」


 返事はないが皆うんうんと了承して残りの準備を進めていく。


 この焼肉牛角屋は通常の焼肉屋よりも混んでることで有名で、通常の焼肉屋では肉の販売価格は3割が仕入れ値、7割で残りの人件費や設備代をまかなうのか普通らしいのだが、牛角屋は4.5割仕入れに当てており、多少混んでるくらいだと潰れてしまうとのことでとにかく忙しくないといけないとのこと。


 その分安価で良い肉が食べれるので人気は地域で一番と言われている。


 と準備していると一番目のお客さんが来店した。


「いらっしゃいませー!ご予約のお客様ですか?奥の先にどうぞ〜」と案内する。


 さて気合いいれて頑張りましょうとキッチン方面に駆けていくと突然眩い光が俺らを照らしたのだった。

一口メモ

牛角屋=うしづのや です。

一応設定では召喚組の名前呼びはカタカナでその他がひらがな呼びにしてます。

間違ってるとこありそうですけどね。


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