討伐遠征(初日)
翌日、宿泊組の討伐隊が入り口を集まる。俺とごんぞう含め9名だ。
騎士が6名とハルク爺さんだ。
ハルク爺さんは入口の柱に抱きつき嫌じゃ嫌じゃと騒いでいる。身体の大きな騎士さんが剥がそうとするが剥れない。どんな力だよあれ・・・
朝食にはアヤとカナは現れなかった。まぁしょうがないよなと思ったが少し寂しい気持ちだった。
「さて、人も集まったから出るとしようか。なんか厨房からでかい弁当が届いたぞ。馬車に乗せてある」
と言った。
「よし、準備はいいか?!」
聞くと騎士達は「おおぅ!」と言ったので出発と言う場面で遠くの方から「待って待って」と聞こえた。
見るとアヤとカナだった。
「待って待って、ごめんなさい。これ作ったから持っていって」と渡されたのはお守りだった。
「タケルさんとごんぞうさんの分だから」
見ると刺繍までしてあって生きて戻ってこいと書いてある。
カナが俺を見ずに「はいっ」てお守りをくれる。怪我しないでって刺繍がしてある。
「アヤ、カナ、すげー嬉しい!ありがとう!俺見極めてくるから。任せてくれ!」
「怪我したら絶対許さないんだから!」
お気をつけてと言われ「おう」と言うと、出発だぁ〜と出発することとなった。
馬車で手を振っていたとき昨晩の店長の言葉が頭をよぎり少し涙したのは内緒だ。
そこからは馬車でトコトコと走る。
騎士さんに今後の予定を確認すると、ここから馬車で8時間ほどの位置に村があり今日はその村に泊まる。
翌朝から近くの森でモンスターを討伐し夜は野営する。翌日は午前中にのみ討伐し出発帰路につき夜に帰城する予定とのこと。
と言うことはだ。
あと7時間半くらいこのクソ揺れる馬車の中で過ごすの??勘弁してくれよマジで・・・
あの感動の別れも忘れるくらいの揺れだよマジで・・・
てかすでに女性は無理なんじゃないかと思い始めているわけで…
「なぁなぁ、タケル?」とごんぞうが話してきた。
「貰ったお守りの中何入ってた?俺は何も入ってなかったけどさ」
「おま・・・開けたの?」
「うん、なんか中にな、あそこの毛が入っていると縁起がいいとかなんとかいうぜ」
こいつは普段真面目なのになんでこんな下世話な話はすぐ食いつくんだ。
「知らねぇよ。仮に入ってたとしても見ることはない」
「でも入ってたらあなたが好きってことだったんじゃねぇかな」
「なに??そうなの??」
そう聞くと気になって気になって…
「そんなこと言われても開けない。縁起悪そうじゃん」
「えぇっ。とかいって夜に自分1人で見るつもりだろ?」
ギクッ…こいつ俺のことめっちゃ知ってる。
なぁ、なぁ、とうるさいから。
「見ないって言ってるだろ!夜中にも見ないから。絶対見ない」
「なんだよケチだな」「ケチで結構!」と言い話を切ったのだった。
入ってたらどうしよう…てかそんなこと知ってる?高校生って。女の子は成長が早いからなと思い馬車は行く。
あー腰痛い…
ちなみに店長の作ったお弁当は美味しかったです。
夜もとっぷりと更けていき8時間掛けてやっとこさ到着したベルク村。
先に村長に連絡が言ってたようで入り口で向かい入れて貰った。
「ようこそベルク村へ、どうぞこちらに」と御者台に乗り込み共に行く。
ベルク村はバーゲンブルグ領の中の村で北方にあたる。四方は塀ではなく木材を組んだ形で囲っており、おそらく害獣対策なんだろうと思う。
特段名産品等はないが土地は開かれているので一軒一軒がしっかりと生産し生活出来るようになっているようだ。
ちょっとした商店を横目にし村長宅へ到着した。
案内されたのは食堂のような場所で食べ物が並んでいる。
「まずは食事でもどうぞ。ワインで良ければお酒もありますゆえ」と言われ騎士達はワインを貰いありがたくいただくのだった。
食事中、村長は騎士さんに付近の状況を話ししている。モンスターの出現が多く困っている場所や被害の多い場所などを聞き取りし明日の討伐隊の動きを決めるようだ。
話を聞くと村の更に北側の山間にある畑や柵が壊されてることが多く困っているそうだ。ここからは結構離れていて馬車で向かうほど離れているらしい。
その他は西側の川方面がやられていたが、こっちは熊がモンスター化したもののため大変だと言った。
内容は理解したといい食事に戻るが他の騎士達はワインを飲み良い感じに酔ってしまっている。
お泊まりはこちらに泊まっていただいて構いません。
あとここから徒歩で3分くらいの場所に酒場もあります。無料とはいかないですがよくもてなすように言ってますので興味があれば是非利用してください。
村長がそういうと騎士達はひゃっほうと喜んで外に出ていく。
「騎士さんはあっちに行かないんですか?」
「私は責任者として明日の討伐について考えねばなりませんので、もし興味があればたける殿も行かれてはどうですか?商売女もこうゆう田舎では悪くないですよ?」という。
「商売女??」とごんぞうが聞く。
聞くと酒場は一階が酒場で二階が連れ込み宿になっている。
だから酒場に行って給仕さんを口説けば連れ込めるんだが、村長曰くよくもてなすようにと言ったのでおそらくそうゆうことをして稼ぎたいや騎士と知り合いになって囲われたい女が給仕として勤務されているんだろうとのこと。
ははぁ・・・久々にきたな異世界っぽいやつ。俺はまだレベルが高すぎてそこには行けないなと思ったがふと見渡すとハルク爺さんがいない…
「えぇぇ?!あんな爺さんなのに買いに行っちゃったの?嘘でしょ??」
とごんぞうが外に出ようとしている。
「どこ行くんだ?」と聞くと「ちょっとトイレに行こうかと…」「トイレはこっちだぞ」とごんぞうが向かうとは方向とは反対側を指を指す。
「てかいいぞごんぞう行きたいなら行ってこい!
明日はモンスター討伐だからな、悪いものしっかりと抜いて貰ってこい!」
「わかった!」
と走って酒場に向かって行った。
「たける殿はいいのか?」と問われたが
「いいです。別に興味ないわけではないのですが王城に女の子らを置いてきているし、そうゆうのしてたら悪いじゃないですか。まぁ別に彼女でも何でもないから関係ないかもですけどね」
「そうか…討伐隊は命がかかっているからな。部下達にはこんな日は遊んでも良いことにしているんだ。人生最後の夜になるかもしれないしな・・・まっ一杯やろう」とワインを出された。
感謝を伝え明日の無事を祈り夜は更けていく…
わけじゃなく、外に響く
「ごめんなさい!無理です!ごめんなさい!ごめんなさい!」の声。
なんだと外を見るとごんぞうが熊とオーク?に追いかけられていた!
ヤバいかとよく見ると女性?なの?「抱いてー抱いてー」と言いながら追い掛け回していた。
ごんぞうの最高速に平気でついていくあの2人、出来るな。
てかあの2人いれば討伐出来るんじゃねーかなと思い夜は更けていくのだった。
ごんぞう、合唱・・・
店長のお弁当はうまいといえばうまいですが可もなく不可もなくという感じでした。
店長の料理無双はもうちょい先になるのかな?
ちなみに作中に出てきたお守りに好きな人の意図はないらしいですよ。
戦時中の話なのでわかりませんが・・・




