魔術訓練
今日からは魔術に関する基礎訓練を終え本格的な魔術の訓練をすることとなった。
午前中は魔術に関する座学となり午後は休みとなったので少し気が楽になっている。
先生はあいも変わらずハルク爺さんだ。
魔術と魔法との違いは皆知ってると思うが大丈夫か?と問われ皆問題ないと答える。
ごんぞうが渡されている紙に書き込みしているからなんだと見てみると"はまさきあ〇み"と"はまざきあ〇み"と書いていてこいつ本当は馬鹿なのかと思ったが気にしないようにした。
魔術は内なる力を放出するが初級以外の魔術は取得するのに条件があるとのこと。
ハルク爺さん曰く条件は三つ
一 使いたい魔術の詠唱を知ること
二 実際にその魔法を目にすること
三 所定の場所に行きその魔術が欲しいと願うこと
詠唱は唱えてもいいが慣れてきたら特段唱える必要性はない。但し、一語一句必ず覚えており、頭の中で思い浮かべることが必要だ。つまり、一は座学で習得でき、二は訓練で習得できる。ただ三の条件は各所にある該当する神殿へ赴く必要があるということだ。
例を挙げれば、俺はファイヤーボールと言われる火の玉が出すことが出来る(とっても小さい)がウォールやアロー、インフェルノなどは位階が高い魔術は所定の場所にいき取得する必要があるということだ。
また、位階の一番高いと言われる第十位階魔術のアルティメットバーストに関しては、悪魔が住まう土地と言われ1000年近く誰も立ち入っていないと言われる場所のどこかの神殿に行かないと得ることはできず、実質不可能とのことであった。まぁ魔術名は厨二心は揺さぶられるよね!
そうするとアヤは爺さんに質問する。
「今まで私が使っている魔術は位階の一番低い魔術なんですか?」
「あや殿は全属性使えるが、全て位階は一の魔術じゃ。それ以外は神殿に赴くことで使用できるようなるのじゃ」といいアヤを諭していた。
カナは手を挙げる。
「はーい!あたしヒールの他、キュアってのも使えるようになったけどこれはなんなんですか?」
と発言するとえっとした顔つきに代わりハルク爺さんが言う
「えっ・・・そんなわけはない、確かに回復魔術は元々使用できる人が少なく研究が進んでないが、ヒール、キュア、ミドルヒール、プロテクション、エリアヒール、リジェネレーション、ハイヒールまでしか確認されてない。キュアは位階がニのはずじゃ」
「そうなの?じゃなんで使えるのだろう。ヒールとは違った光見せたし、詠唱もキュアのやつ言ってたから間違いないと思うんだけど・・・」
ハルク爺さんがちょっと待っててくれ、と退出したと思いきや1分ほどで戻ってきた。
そして後ろから宰相がついてきた。
ハルク爺さんはあれこれと今のカナの話を宰相に話すと最後にどうゆうことじゃ?と聞く。
すると宰相は「皆目見当もつきません」と言った。
そう言って出て行ったが、何のクダリなの?
宰相皆目見当もつかないと言うためにきたの?と思い苦笑いを浮かべるのだった。
「今宰相に伝えたからの。国内外で同様の事例がないか調べてくれるじゃろうて。しかしそんなことあるのかの」とブツブツ言い始めた。
「あー、いいかなハルク爺さん」
「ごんぞうか、なんじゃ?」
「カード見るとさ、俺らって位階が一じゃなく二になってるんだ。これって二までの位階の魔術使えますよってことなんじゃないの?」
「なに?見せてみろ」と爺さんはごんぞうのカードを手に取る。併せてしまっていたカードをカナは取り出す。
爺さんそんなに目開くのってくらい目を見開いて一言「それじゃ!」と叫んだ!
「間違いない、それが要因じゃ!」と騒ぎキャイキャイ言うとごんぞうに何度も握手を求める。
小さな女の子なら可愛いものの、見た目80近い爺さんがキャイキャイ言ってるのは微妙だなと思いつつもごんぞうの発見を共に喜んだ。
「こうしてはいられん。この件を論文にまとめ全世界魔術連盟研究所に送らねば!忙しくなるぞい」と叫ぶと走って退出した。
残された俺らは呆気に取られて目を合わせるとハハっと乾いた笑いが漏れるのだった。
室内に残された俺たち4人は座学の時間だったのがなくなった?のか、どうしようと話になったので訓練場行って練習もしますか。となり訓練場に向かうのだった。
向かいがてら俺はカナに話しかける
「カナ凄いな、キュアまで使えるようになったのか?」
「うん、と言っても人は使ってないしまだ威力弱いからどこまで効くかわからないけどね!」
「努力の結果が出て何よりだよ」
「だってタケルが聖女とか戻ってくるのがカナの元とかいうから頑張らないとと思ったんだもん」
ボソボソいうもんで聞き取れず聞き直す。
「なに?なって言った?」「うるさい、バカ!」
と赤い顔でフンフン言いながら先頭を歩いていくのだった。
訓練場に着くと騎士たちが稽古をしていた。
稽古は対決方式で戦っており腕を抱える人やグッタリと横になっている人が見受けられた。
「あたし攻撃魔法使えないしあっちにいって治してくるわ!」といい走って騎士たちの元に向かう。
パタパタと走る後ろ姿を確認すると
「本当元気になったよな、タケルのおかげだな」
とごんぞうが言うとアヤが反応する。
「なに?なんでタケルさんのおかげなの?」と聞き返してきた。
そこから掻い摘んで説明すればいいものの、ごんぞうが一語一句違えず俺の部分だけ説明するとアヤは能面のような顔でフーン、フーンとずっと言うようになった。
待て待てと、いやね・・・まぁカナのことは報告しなくていいよ。過去の触れられたくないとこもあるだろうし。
俺の部分だけ話したら俺らは努力できるだとか、俺が守るよとかただの痛い人じゃん。
なんなの?なんなの?と思いつつ
「まぁ私はカナのつっけんどんな態度が変わったから助けられたけど、なるほどね、フーン」
とアヤが言う。
この空気はマズいと感じた俺はファイヤーボールのほか、位階ニにあたるファイヤーアローを出来ないか試してみる。
それを見て他の2人も出来ないかチェックする。
アローを放ったつもりが球になってしまうことが多いが、たまに針のようになることもあり、これってアローなんじゃない?と笑顔になる。
他の2人もアローとアヤはアースウォールまで唱えている。何度もトライアンドエラーの繰り返しで1時間もすると汗だくで魔力の枯渇を感じた。
そろそろ昼食時間だと感じ休憩しようと声を掛ける。
あれ、カナはどうなったかなと騎士たちのほうを見ると、なんだあの集団…カナだけ立ってみんな跪いている…何やったんだカナは…ヤバイヤバイ…スッゲーキラキラした目で見られててドン引きするわ。
一言二言話すとカナはこちらに向かって歩いてくる。後ろからはキラキラとした眼差しを受けてるせいか後光のようなキラキラがエフェクトのようになっている。
「カナ…一体なにしたの?まだ跪いてるけど…」「知らないっ」とテヘ顔で言われ先頭を歩き出す。
聖女とか言ったせいかな…俺のせいかなと思いながら重い足を動かして食堂へと移動するのだった。
この世界の人間は位階は一からしか魔術は覚えません。
なぜなら十何年間たってから魔力適正判断せず生まれてすぐ判断するからです。
召喚組は何十年と経過してから適性判断したため名前に含まれる力に引きずられ位階を得ることに至りました。
つまりこの世界の住民に位階二や三の人間はいないんですね。
召喚も頻繁にしていることではなく今回初めてということでハルク爺さん驚いちゃったんですよね。
と裏設定でした笑




