合流
クラータル領はバーゲンブルグと比べ更に雪深い、何故なら山間の地であるからだ。
到着した俺たちはクラータル領主邸で歓迎を受けていた。
「よくぞきていただきました。ありがとうございます。
ささっこちらで紅茶でもお飲みになってごゆっくりとしてください」
「ありがとうございます。ただ、我々ダンジョンに…」
「いやいや、実は娘が王都へ行った関係で屋敷内が平和で平和でね。
雪深くては帰るにも帰れないでしょ〜この吹雪では!
心踊るとはこうゆうことを言うんですね。長年生きて初めて知りましたぞ!ハッハッハッ!」
「は、はぁ…」
「まぁ、ごゆっくりとお座りなさいな。
なーにほんの10分ほどです。この爺の話し相手と思いお付き合いしてくださいな」
「はぁそれでは…お言葉に甘えて…」
「いやはや早馬では聞いておりましたが上級ダンジョンを攻略なさるとのことで」
「はい!なんとかこのメンバーで攻略を目指したいと思ってます」
「そうですか。我が領の悲願、必ず達成することを祈っております」
と話しちょっとした王都での流行り物の話などをし談笑し出発しようと戻るとワープホールがまだ開いていた。
「あれ?アヤまだ開いてるんだけど…」
「なんでかしらね?」するとブライアンが焦り出す。
「よし行こう!早く行こう!では行ってき…」
「ブライアン…待ってるわよ…」
ひぃぇぇぇぇっ!!!
なんとヒナ嬢がワープホールを通じてこちらにきたのだ。
ブライアンが驚いたのもあるが一番驚いていたのは領主だった。
「お前、なんで帰ってきたんだ…」
「なんでって自分の家に帰ってきて何が悪いのよ!殺すわよ!」
「あっ、あっ…」
「全く自分の娘に何ビビってんだか!」
「頼む!連れてってくれ!」
「無理ですよ!これからダンジョン行くんですから!」
「待ってくれ!2人にしないでくれ!」
「頼む、頼むーーーっ!」
ご領主様の御土下座はとても綺麗な…
だが、断る!!
なんとか領主の引き止めを振り払いダンジョンにきた。
「ブライアン、そういえばヒナ嬢との関係ってどうなったの?」
「あーこの前中級攻略したからな。冒険者としては第一級冒険者となって公の人間となったから解消したな。
まぁ今でも関係は続いているが…」
「そうですか…あまりやり過ぎないようにしてくださいね」
「おう!ヤリ過ぎないようにするわ」
ダンジョンの前に立つ。
中と外では温度が違う。足を踏み入れると温度は安定するがその分重苦しい空気が俺らを襲う。
これが上級ダンジョンか…
「これを攻略したら帰れるのか…よし、忘れ物はないか?」
「なんか忘れてない?大切なやつ!」
あれ?この声は…
「私を忘れるなんて信じらんないわ!」
「カナ!帰ってたのか?!」
「ふふっ!ただいま!待たせたわね!旦那様!」
「えっ?!旦那様…いや、カナ、その…」
「待って待って!冗談よ!大丈夫よ!わかってるから。
あちらに向かう途中にフランチェスカ様に貰った指輪を見てもらったら魔石だとわかってこれって婚約ではないのではと思ったのよ。
それでアヤのあの必死な手紙でしょ?
なんとなく理解してるから大丈夫よ!」
「アヤの必死な手紙って…」とアヤを見ると赤面して顔を逸らす。
「そんな好きあってる2人がいるのに割り込むなんてあたしには出来ないわよ!だから大丈夫よ!」
「そうか、ありがとう。心配だったから送ったもので本当に申し訳ない」
「大丈夫よ!それよりダンジョンって何しに行くの?内容は聞いてないのよねあたし」
「ああそれは…」と事情を話す。
「なるほどね。
メルベールも大陸が少し離れているから巨人は出たらしいわ。聖騎士団が犠牲を払いながら倒したとは聞いたけど…。
あとダンジョンコアの件もわかったわ。召喚組とビビちゃんで絶対に攻略してあちらに帰りましょ!」
「ああ!ちなみに修行は終わったのか?」
「バッチリよ!一年掛かると言われてたのを半年でクリアしてきたわ!まぁ親衛隊の力が凄かったってのもあるんだけどね…」
「親衛隊はどうしたの?」
「おそらくそこら辺にいるんじゃない?あそこの影ら辺とかに…」と目を向けるとザザッと動きがあった。
「なんか増えてない?」
「増えてるわよ。もう数えるのもめんどくさい」
「ははっ!」
「んんっ!回復はあたしを任せなさい!誰1人死なせなんかしないわ!」
「頼むぞカナ!」「ええ!」
召喚組が結集した。
正確には店長は留守番だが食料はたらふくバックに詰めてもらってる。みんなの力を併せて攻略する。
俺らの最終決戦はこれからだ!




