3話改 レベリング
3話目も改にしましたが、結構勢いで書いてるからミスがありますね。
ダンジョンから帰ってからベットに直行してぐっすりと寝て、起きたら夜の8時だった。
12時間くらい寝てしまったことになる。
そして俺は再びリュックを背負って鉄パイプを装備した。そう。行くのはダンジョンである。
俺の作戦はこうだ。
ダンジョンに入った人は相当数いるだろうし、俺と同じようにダンジョンを秘匿しているやつもいるだろう。ならば、俺の強みは何か。
答えを言うなら、このダンジョンが迷宮型ではないことである。政府の詳しい発表をネットで調べたが、どうも他のダンジョンは迷宮のようになっているようだ。つまり、奇襲を受ける可能性があるし、安定した周回は難しい。あと迷ったら詰む。
その点、この直線型のダンジョンなら、歩いて15分の長さしかないし、周回も容易だ。
つまりは周回でレアドロップを狙うというのが俺の目標だ。
俺は迷宮に入ってゆっくり歩いていく。程なくしてゴブリンが見つかる。ゴブリンはこちらに気づいていないようなので撲殺する。
そのままずっと歩いて見つけて殴っての繰り返し。たまにこちらに気づくやつがいても、鉄パイプの方がリーチが長いからタイミングを狙えば1発だ。
どのくらい繰り返しただろうか。基本的にドロップするのは、ゴブリンの武器である棍棒や、腰布、そして1番多かったのは魔石(暫定)だ。昨日はすぐ寝てしまったからあまり色々して検証する機会がなかったが、これは本当になんなのだろう。
そして、俺の狙い通りのレアドロップも出た。得体の知れない拳ほどの大きさの石が5個。よくわからない巻物が1個。怖いからまだ触っていない。リュックにしまうときも服越しに触ったくらいだ。
あとレベルは5に上がった。身体が軽くなった感覚がする、疲労からの回復が早いなどの恩恵があった。そのおかげでレベリング効率も上がった。走って疲れたら歩くことを繰り返せば、次にゴブリンに出会うまでの時間が減るし、ゴブリンは安定して撲殺できるようになった。
疲れたし、何より手に入れたものが気になるので一度家に戻る。
「さて、と……」
家に帰ってゆっくりソファでくつろぎながら、慣れた手つきで掲示板を開く。
掲示板ではダンジョンのことも話題になっていたが、何より話題になっていたのは、ステータスのことだった。
ステータスと唱えると、自分のレベルやステータスが分かるらしい。さらに、強さのランキングらしきものも表示されるようだ。
早速見てみる。
【ステータス】
名前 近藤隼人
レベル 5
ランク 1451
攻撃力 15
防御力 11
スタミナ 10
速さ 18
魔力 20
称号 ゴブリンの天敵
スキル なし
SP 15
半透明な板のような物が浮かび上がって、それにステータスが載っている。大体一般人の平均が各ステータス10くらいらしいから、結構強くなっている。
ランキングは、世界で1400番目らしい。銃を使えばゴブリンくらい楽勝で討伐できるだろうからこれくらいで妥当だろう。
次にSPはどうやって使うのだろう。是非スキルを取ってみたいのだが……
取得可能なスキルを表示します。
唐突にまた、レベルアップの時の天の声が響いた。と同時に目の前に表示される半透明な板(ウィンドウとでも呼べばいいか?)の数がひとつ増える。
取得可能スキル 鑑定 SP3
身体強化 SP5
索敵 SP3
とりあえず、さしあたって必要なのは鑑定だろう。手に入れた物の安全性を確認する必要がある。だが、どれも取っておいて損はなさそうなスキルだ。俺は3つとも取得することにする。
スキルを取得しても実感はなかったが、索敵の影響か、感覚が鋭くなったのが分かった。そして、ステータスにはしっかりとスキルが追加されていた。
【ステータス】
名前 近藤隼人
レベル 5
ランク 342
攻撃力 15
防御力 11
スタミナ 10
速さ 18
魔力 20
称号 ゴブリンの天敵
スキル アクティブ 身体強化
鑑定
パッシブ 索敵
SP 4
ランクが驚異的に上がっている。どうやらスキルはかなり重要らしい。
さぁ、レアドロップを鑑定しよう。
俺はリュックを開けると、まず拳ほどの大きさの石の1つを鑑定する。
【ゴブリンのスキルオーブ】
スキル 早産 早世 早熟のどれかを獲得する。ドロップ率1%
残りの4つも同じ結果だった……これはナシだな。早世とか怖すぎる。封印しておこう。諦めて巻物を鑑定してみる。
【ランダムスキルロール】
スキルをランダムに取得できる。スキルを取得する前に取得するかどうか選べる。
これは使ってみてもいいかもしれない。しかしその前にスキル自体を鑑定できるかどうか調べなくては。もし出来ないなら有害なスキルを判別できないからスキルオーブは怖くて使えないな。
早速さっきのスキルオーブのスキルを鑑定してみる。
【早世】
スキルを得た個体の寿命を10分の1にする。
怖っ。本当に取らなくて良かった。スキルも鑑定できるようなので、さっそくランダムスキルスクロールを使う。と言ってもどうやって使えばいいか分からないので、とりあえず触ってみる。
すると目の前にまたウィンドウが表示された。
スキル 異空間作成を取得しますか?
多分大丈夫だと思うが、有害なスキルだったらたまらないので一応鑑定しておく。
【異空間作成】
使用者から半径50メートル以内に異空間を作成できる。異空間の中には生物以外はなんでも入れられる。容量は使用者の魔力量×立方メートル。
有害ではなさそうなので、取得することにする。俺の場合、20立方メートルだから、廃車くらいなら楽々入る。誰かを困らせるわけでもないし、近くの山に不法投棄された廃車を1つもらおう。
廃車は異空間に楽々入った。あと鑑定の説明の通り、念じるだけで半径50メートル以内のどこにでも出せた。これでもしもの時の備えは万全だ。さっそく取得したスキルを検証しにダンジョンに潜る。
さっそくゴブリンを見つけたので身体強化を使ってみる。ん?少し体が軽くなったか?
しかしゴブリンを殴って見ても頭が吹き飛ぶようなことはなかった。そりゃそうか。序盤の誰でも貰えるスキルがそんなぶっ壊れのはずがない。
次に異空間作成を試してみる。
こちらに向かって走ってくるゴブリンの上から廃車を落とす。グチャっという音がした。廃車を収納すると、下に魔石が落ちていた。できるだろうとは思ったけど、これは強すぎる少なくとも序盤ではぶっ壊れだ。このスキルがあるのならもう少し下の方でレベリングしてもいいかもしれない。
主人公が手に入れたスキルはそこそこ強いですが、序盤で猛威を振るうくらいで、最終的にはちょっと便利なスキルくらいの扱いなんですよね。アイテムボックスも結構入手難度が低いスキルとしてあるので……