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暗黒竜王レベル1に転生 いずれ神も魔王も超えて最強の座に君臨する  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第6章 魔導王

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16 三つ巴の決戦

『ほう……勇者か。お前までが余を討ちに来たとは』


 魔導王が吠える。


『つまり、余が「世界の敵」として神から認定されたというわけだな。くくく』

「ああ、そうだ。俺は『世界の敵』を──お前たちを討つ。勇者として!」


 アーバインが凛として叫んだ。


 その後ろには僧侶、騎士、魔法使い、そして剣士の四人。

 勇者パーティ、か。


『やれるものならやってみよ!』


 魔導王が【滅びの光芒】を放った。


「無駄だ。俺の聖剣ファルミューレは『絶対加護』の力を持つ! お前の攻撃なんて──何っ!?」


 アーバインの聖剣が光の防壁を作り出すが、魔導王のブレスによってあっさりと打ち砕かれた。

 さらに、攻撃の余波が彼らを吹っ飛ばす。


「まさか、聖剣の防御が……!」


 険しい表情でうめくアーバイン。


 なおも魔導王はブレスを吐き散らす。

【滅びの光芒】に加え、【大罪】系の火炎や雷撃までも。


 俺はミラたちの前に立って壁になりつつ、ブレスでそれらを相殺する。

 アーバインたちも聖剣や各メンバーの魔法で同じく相殺している。


「見境なしか……」


 アーバインが魔導王をにらんだ。


「まずは奴を倒すべきかな。暗黒竜王はその後だ」

「確かに、向こうの竜はもう少し理性がありそうですから」


 と、初老の僧侶が言った。


「どっちでもいいんじゃねーの? どのみち全部倒すんだし」

「この脳筋! 二体同時に相手にしたらキツくなるでしょ。戦いには戦術ってものがあるのよ」

「俺だって分かってら、そのくらい」


 言い争いをしている青年騎士と女魔法使い。

 と、


「奴とは共闘できそうだ」


 ぽつりとつぶやいたのは、最後尾にいる黒ずくめの青年剣士だった。


 長い金髪に澄んだ紫色の瞳をした美丈夫だ。

 他のメンバーはいずれも一度相まみえているが、こいつだけは初めて見る。


「共闘だって、ラース?」

「ああ。伝説の暗黒竜王──だが、奴からは邪悪な気配を感じない」


 ラースと呼ばれた剣士が勇者に答えた。


「まず奴とともに魔導王を討つ。その後で奴の処遇を考える。どうだ?」


 と、俺を見るラース。


「お前、おそらく人語を解する知性があるだろう? 私たちとともに魔導王と戦わないか。お前にもメリットがある話だと思うが」

『……共闘、か。魔導王を倒した後は、敵同士ってことだよな』

「そうだ」


 半ば独り言だったが、ラースは俺の言葉に反応した。


 こいつ、俺の【意思疎通】が通じるのか。

 魔導王同様に、こいつにも高い魔法能力があるのかもしれない。


 だとすれば、単なる剣士じゃなく魔法剣士なんだろう。


「問答無用で拒絶というわけではなさそうだな。この場で最強の戦闘能力を持っているのは、間違いなく魔導王だ。各個撃破されるくらいなら──」

『分かった。迷っている暇はなさそうだ』

『ふん、相談は済んだか』


 魔導王がうなった。


 奴の性格上、俺とラースの会話中に攻撃することはないと思っていたが……やはり、相談がまとまるまで悠長に待っていてくれたらしい。


「──その余裕が命取りだ」


 ラースが冷然と告げた。




 そして──最後の決戦が幕を開ける。

連続更新はここまでです。

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