11 王国騎士VS聖蛇姫1
聖蛇姫の蛇髪が無数のロープとなって俺の手足を拘束する。
動けない──。
こういうときは人間の体がもどかしく思う。
竜のパワーなら、これくらいの髪は引きちぎれそうなものを。
それにしても……俺はいつの間にか、すっかり竜の体に馴染んでいたんだな。
今の蛇髪も、人間の体に慣れていたころなら簡単に避けられたはずだ。
『いくら暗黒竜王の転生体といっても、精神世界の中じゃただの人間だよね? 魔導王様の読み通り』
聖蛇姫が笑った。
「……なぜ、お前はこの世界に入って来られたんだ」
『魔導王様が古代遺跡から見つけた禁呪法『黒鎖牢獄』の作用だよ。あたしも詳しい理屈は知らないけど……この呪法は対象の精神に侵入し、干渉・操作できるんだって』
「精神に侵入……」
だから聖蛇姫はこの世界に現れたというわけか。
『まあ、あんたの場合は「暗黒竜王」の力で精神世界全体に防護結界が敷かれてるみたいだからね。禁呪法にあたしのスキル【精神石化】を上乗せして、どうにか防壁を破ったってわけ。で、その後でもう一回【精神石化】を使って、この世界を閉じた。あんたはもうここから出られない──』
得意げに笑う聖蛇姫。
『というわけで、ここではあんたはただの人間。魔導王様の側近であるあたしに勝てる要素ゼロだね~』
並のモンスターなら、人間としての戦闘能力で十分に立ち向かえる。
だが、こいつは魔導王の側近モンスターだ。
そう簡単に勝てる相手じゃないだろう。
しかも俺は今、こいつの蛇髪に拘束されている。
『終わりね、ガルダ──【石化】!』
聖蛇姫の蛇髪がいっせいに震えだす。
「くっ……うううっ、これは──!?」
手首や二の腕、太ももに足首──蛇髪が振れている部分が灰色に変色していく。
力がまるで入らない。
奴の力で俺の体が石化していく──。
『させないわよ──【エクスヒーリング】!』
高らかに声が響いたかと思うと、俺の全身を緑色の輝きが包みこんだ。
同時に、変色していた部分が元に戻る。
『馬鹿な! 石化を解かれた──?』
『危なかったわね、ガルダ』
銀髪褐色肌の、踊り子姿の美女が駆け寄ってくる。
「ナビ……?」
『あなた一人じゃきつそうね。私も加勢するわよ』
ナビが身構えた。
『さっさとこの女を倒して、元の場所に戻りましょ』
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