18 さらなる進化への道
『ナビの話によれば、神殿のシステムは完全に壊れてしまったそうだ』
俺はミラにそう説明した。
「では、さっきの戦いで見せたような『真の暗黒竜王』の体を形成する、というのは──」
『ああ、不可能になった』
なら、今後の方針はどうするか?
やはり、地道にモンスターを倒して成長進化し、『真の暗黒竜王』の力を宿しても負担が少なくなるようにする──というのがベストだろうか。
『そうね。私もそれがいいと思うわ』
ナビが言った。
『時間がかかるのが難点だけど、ね』
その通りだ。
けど、他に方法が見つからない。
無理をして『真の力』を宿したところで、前のように俺の意識が飲まれて暴走してしまったらどうしようもない。
しかも、前回のように俺の意識が復活するかどうかは運任せになるだろう。
分のいい賭けとは言えない。
「つまり多くのモンスターと戦って、自身の強さを磨く──ということですね」
ミラが言った。
『まあ、そうだな』
「では、あたしはその助力を」
彼女の瞳には力強い意思の光が宿っていた。
「モンスターと戦う際、力になりたいと思います」
『……頼めるか、ミラ』
彼女がサポートしてくれれば、より確実に勝利できるだろう。
「もちろんです。魔導王と戦うための切り札ですから、ドラゴンさんは」
にっこり微笑むミラ。
それから、彼女は俺の話をコレットとリーリアに伝えた。
「んー、なるほど。じゃあ、あたしもミラと同じくドラゴンさんに協力すっから」
と、二つ返事のコレット。
俺の方を見て、
「現状、魔導王や側近モンスターとまともにやりあえるのは、あんただけだしね」
「リーリアさんは……どうされますか?」
ミラがリーリアに向き直った。
二人はもともと王国の騎士や僧侶だが、彼女は違う。
王国のために命まで懸ける義理はないだろう。
だが、リーリアは平然とした表情で、
「ここまで来たら最後まで付き合うさ」
「いいの、リーリア? きっと、今まで以上にきついよ」
と、コレット。
「あたしやミラは自分の国のことだし、もともと国の騎士団や教団に所属してたから、ある程度の覚悟はあるけど……あんたは違うでしょ」
「……確かに、私は『国』というものに縛られる立場じゃない。自由気ままをモットーとする冒険者だ。だけど」
リーリアが左右に首を振る。
その口元にはかすかな笑みが浮かんでいた。
「キュールは魔導王のモンスターに理不尽に殺された。このままでは終われないよ。彼女の魂の安らぎのためにも……君たちとともに戦おうと思う」
「そうですか……今後もよろしくお願いしますね、リーリアさん」
「リーリアでいい。私たちは仲間だろう」
「では──リーリア」
「あたしも。よろしくね」
ミラが、そしてコレットが手を差し出す。
リーリアがその手を握り、力強くうなずいた。
「ああ。ともに魔導王と戦おう」
こうして俺たちは、地道にモンスターと戦い、その経験値を稼うことになった。
なるべくレアリティの高い敵を選び、倒し、さらなる進化へと近づいていく。
そして──二か月が経った。
次回から第6章になります。ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!
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