表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暗黒竜王レベル1に転生 いずれ神も魔王も超えて最強の座に君臨する  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第5章 暗黒竜王の神殿

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/97

3 歓待

 ほどなくして、俺はミラとともに『ファイアヤングドラゴン』をすべて撃墜した。

 大半は俺が倒したが、ミラも数体倒している。


 眼下では、城塞都市のあちこちから火の手が上がったままだ。

 と、


「おおおおっ、ドラゴンを全部片付けてくれた!」

「やった、俺たちは助かったんだ!」

「ありがとう、ありがとう!」


 都市から歓声が聞こえてきた。


「見てください。みんなが、あたしたちに手を振ってます」


 ミラが眼下を指さした。


 確かに、あちこちから人々が俺たちを見て、感謝の声を上げたり、手を振っている。


「ちょっと降りてみない?」


 言ったのは、コレットだ。


「あたしたち、きっと英雄扱いされると思うし」

「でも、先を急ぎますから」

『いや、英気を養うのもいいかもしれない』


 反論するミラに、俺が言った。


『モンスターとなってしまった俺とは違い、ミラたちは人としての生がある。一つの町を救った実績というのは、お前たちの人生に大きなプラスになるだろう』

「あたしたちの、人生に……?」

『昇進か、褒賞か、あるいは別の何かか──受け取っておけばいいと思う』

「あたしは褒美が目当てで戦ったわけではありません」


 生真面目な返答だった。


『ああ、ミラは純粋に人を助けるために剣を振るったんだろう。でも、彼らはそんなお前に感謝してるんだ。その気持ちは堂々と受け取ればいいのさ』

「堂々と……」

『俺も人間のころは「騎士の中の騎士」なんて大層な呼ばれ方をしていたからな』


 英雄として称えられる人間にとって、民衆の賞賛を堂々と受け、英雄らしく振る舞うのは一種の責任だと思う。


 だから──ミラも、そんな英雄としての人生に一歩踏み出しているのならば、ここは彼らの前に堂々と立つべきなのかもしれない。


「……ドラゴンさんがそう言うなら」


 ミラはどこか納得がいかない様子だったが、うなずいてくれた。


 まあ、本音を言えば──。


 英雄らしく振る舞うとか、そんな理屈より何よりも。

 俺はただ、仲間たちが褒められ、称えられるのを見たかっただけなのかもしれない。


 そう長い付き合いじゃないけど、すっかり情が移ってしまったらしい。




 俺はミラたちを乗せて、ゆっくりと町の中に降下した。

 大通りに着地する。


 大勢の群衆が俺たちを囲んだ。


『ほら、ミラ。コレットやリーリアと一緒に挨拶してやれ』

「は、はい」


 促すと、ミラは俺の背から降りた。

 それに続き、コレットとリーリアも降りる。


「おおお~!」

「町を救ってくれた英雄様だ!」

「三人とも綺麗……!」

「あの騎士の女の子が竜を斬り伏せていたんだ。俺、見てたぞ」

「竜騎士様か!」

「ど、どうも……エレノア王国騎士団所属ミラ・クレスプと申します」


 ミラがぺこりと頭を下げた。


 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!


 歓声が一気に広がる。

 いかにもこういうシチュエーションに慣れてない初々しさが、町の人たちには好意的に映ったらしい。


「うわ、すごい人気だね……」

「まあ、実際に活躍したからな、彼女は。美人だし」


 後ろでは、コレットとリーリアが話していた。


「美貌ならあたしだって負けてねーけど?」

「君は、今回の戦いでは何もしてないだろう? まあ、私もだが」

「それはそうだけどさ……」


 コレットが不満げにこぼし、リーリアが苦笑していた。


本作がBKブックス様(ぶんか社)から書籍化されます。1巻は8月5日発売予定!

下のリンクから公式ページに飛べます!


書影です

挿絵(By みてみん)


【読んでくださった方へのお願い】

ページ下部にある『ポイントを入れて作者を応援しましょう!』のところにある☆☆☆☆☆をポチっと押すことで★★★★★になり評価されます。

「面白かった!」「続きが読みたい!」と思っていただけましたら、ぜひポチポチっとしていただけましたら励みになります!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


▼書籍化作品です! タイトルクリックで小説ページに飛べます!▼

☆黒き剣帝 元最強のアラフォー全盛期を取り戻して無双ハーレム

▼ノベマ限定作品です。グラスト大賞に応募中! 応援していただけたら嬉しいです!▼

☆冴えないおっさん、竜王のうっかりミスでレベル1000になり、冒険者学校を成り上がり無双




暗黒竜王レベル1に転生 いずれ神も魔王も超えて最強の座に君臨する
(BKブックス)

書籍版1巻、発売中! 画像クリックで公式ページに飛びます
m2yx5fycdsmfe64d52timjwbjqz_72k_160_1po_bwf9





小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ