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暗黒竜王レベル1に転生 いずれ神も魔王も超えて最強の座に君臨する  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第5章 暗黒竜王の神殿

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2 竜騎士

『相手は対魔法の鱗を持っている。コレットやリーリアの魔法は効果が薄いはずだ。俺がメインで戦う』


 と、ミラに告げる。

 俺の言葉を解することができるミラが、それをコレットやキュールに伝えた。


「魔法は通じなくても、剣なら通じますよね」


 背中を振り返ると、ミラが剣を抜いていた。

 神樹伯爵との戦いでメインの剣を砕かれたため、これは予備の剣である。


「あたしも戦います、ドラゴンさん!」

『戦うといっても、相手は竜だぞ』

「対竜の戦闘訓練も受けてますから」


 ミラが凛と告げる。


 なるほど、さすがは騎士団の次期エースだ。


 それに彼女の潜在能力は飛び抜けて高い。

 相手が竜クラスでも戦力になってくれるかもしれない。


『分かった。だが、無理はするなよ』

「はい!」


 剣を構えるミラ。

 さながら、竜騎士といった様相だった。


「コレット、リーリア、魔法で援護をお願いします」

「勇ましいねー」

「了解だ」


 ミラの言葉にうなずくコレットとリーリア。

 よし、戦闘連携の確認は済んだな。


『いくぞ!』


 俺はミラに呼びかけ、空を翔けた。


『撃ち落としてやる!』


『ファイアヤングドラゴン』たちが次々に火炎のブレスを放つ。


 ──見える。

 今の俺の反応速度なら、相手が若竜級といえども、攻撃を見切ることは十分に可能なようだ。


 無数の火炎のブレスの間を縫うように飛び、お返しに【滅びの光芒】を浴びせる。


 まずは三体を撃破。

 四散した『ファイアヤングドラゴン』たちを横目に、俺はさらに加速した。


『馬鹿な、一撃だと!?』

『なんという威力のブレス──』


 おののく若竜たち。


 俺はさらにブレスを放った。

 面白いように敵を撃破していく。


 勝てる──。

 同じヤングドラゴンでも、俺と奴らでは格が違う。


「はあっ!」


 と、一体の『ファイアヤングドラゴン』をミラがすれ違いざまに斬り伏せた。

 スキル【剛剣】を併用してるんだろう、すさまじい一撃だ。


「ふうっ……あたしも一体仕留めました」


 ミラが息をつく。


 頼もしいかぎりだった。


 まさしく『竜を狩る者(ドラゴンスレイヤー)』だ。

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挿絵(By みてみん)


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