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暗黒竜王レベル1に転生 いずれ神も魔王も超えて最強の座に君臨する  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第1章 暗黒竜王に転生

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3 今後の目標

『ブルーゴブリン×1を撃破。経験値13を取得』

『レベルが2に上がりました』


 ナビが言った。

 いつもの明るい女の子みたいな口調じゃなく、もっと平板で機械的な響きである。


『あ、システムメッセージのときはこういう口調にしてるの。特に意味はないんだけど、私の気分ってやつね』


 ナビがいつもの口調に戻って言った。

 よく分からんが、まあ彼女の趣味ってことなんだろう。


 で、俺のレベルが2に上がった、って言ってたけど──。


『ええ、おめでと。ブルーゴブリンの経験値が入ったから、晴れてレベルアップよ。今、新しいステータスを出すわね』


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

称 号:暗黒竜王

種 族:ベビードラゴン

形 態:スネークタイプ

L V:2

H P:11

M P:15

攻撃力:10

防御力:7

素早さ:18

★  :7


〇所持スキル

【鑑定(竜王級)】LV1

【噛みつき】LV1

【体当たり】LV1

滅びの光芒ライトニングバニッシャー】LV1

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 体力(HP)魔力(MP)などの数値が軒並み上がっているな。

 スキルの方は以前と同じレベルみたいだ。


『スキルについては習熟度──つまり、『そのスキルをどれだけ使ったか』によってレベルが上がっていくの』


 と、ナビ。


 今のは彼女に問いかけたつもりはなかったんだが、こういう内心の疑問も拾ってくれるんだな。


『まれに「覚醒」といって、それ以外の要因でもレベルが上がったり、スキル自体が派生、変化することもあるけど……習熟度によるレベルアップが基本よ』


 なるほど、よく分かった。

 つまり強くなるには、モンスターを狩ることと、できるだけスキルを使って倒すこと、の二点が重要なわけだな。


 俺は、焼け焦げたブルーゴブリンをもう一度見た。


 弱肉強食ってやつだ、悪く思わないでくれ。

 死体に向かって、声をかける。


 ……って、ちょっと偽善者っぽいかな?

 などと思った瞬間、俺の脳裏に強烈なフラッシュバックが起きた。




 一面に広がる赤。

 漂ってくる焦げくさい匂い。

 王都が炎に覆われていく。


 ああ、これは──俺が人間だったころの記憶だ。


 俺が殺される直前の、記憶。


 あの日、奴らは突然襲ってきた。


 魔導王(まどうおう)

 世界最強の魔法使いであり、強力なモンスターの軍団を従え、すでに七つの国を滅ぼした『世界の敵』。


 そいつが次の標的に選んだのが、俺が住むエレノア王国だった。


 奴らの力はすさまじかった。

 押し寄せた数百体の巨人が、人も建物も等しく踏みつぶした。

 空からはドラゴンの軍団が炎や雷のブレスを浴びせ、人も建物も等しく焼き尽くした。


 数日にしてエレノア全土は焦土と化した。


 そして王都もまた……。


 俺はあの日、王城の宝物庫付近の警備を命じられていた。

 一緒に任務にあたった仲間たちは全員殺された。


 巨人によって踏みつぶされ、あるいはドラゴンによって焼き尽くされた。


 あっという間に宝物庫を占拠され、撤退しながらの戦いになった。

 俺は、そこで虐殺される王都の民を見た。

 逃げることもできず、命乞いは無視され、誰もかれもが殺されていった。


 そんな中、俺は巨人に襲われようとしていた小さな女の子を守ろうとして──。


 俺の記憶は、そこで途切れている。


 たぶん、直後に俺は殺されたんだろう。


 無慈悲に。

 無惨に。

 無情に。


 まるで虫のように潰され、殺された。


 他にも大勢の人間が死んだ。

 幸せに暮らしていた人が、たくさん死んだ。


 なぜ死ななければならなかったのか。


 人間としての記憶は薄れても、『許せない』という魔導王への憎しみは残っている。


 この憎悪だけは消えない。

 消してはいけない。


 そう思った。


 だから俺は──強くなる。


 いつか『暗黒竜王』の称号にふさわしいモンスターに成長し、奴らを駆逐する。

 王国を奪還する。


 俺の新たな人生──いや竜生はそれを目標にしよう。


 突然の転生で途方に暮れていた俺だけど、少しずつ自分のやるべきことがはっきりしてきた。




 そう思った瞬間、フラッシュバックの映像が消えた。


『ん、どうしたの?』


 ナビがたずねる。


 いや、なんでもない。

 俺……もっと強くなりたい。

 さっきみたいにモンスターを倒して強くなっていけば、いずれは魔導王やその軍団を倒せるくらいのレベルになれるのかな?


『魔導王──』


 って、ナビは知ってるのか、魔導王。


『世界最強の魔法使いで「世界の敵」クラスに認定された奴よね? 一通りの知識ならあるわよ』


 じゃあ、教えてくれ。


 俺はいずれ──魔導王を倒せるくらいに強くなりたいんだ。


 その可能性はあるのか?

 それとも無謀すぎる目標か?


『うーん……「今のまま」では無理ね』


 と、ナビ。


「ん、どういう意味だ?」

『今のあなたは「ベビードラゴン」……竜の幼生体なの。この形態のままではレベルやステータスの上限があるから、一定レベルまで上がるとそこで成長が止まる。つまりは強さの頭打ちになるわけ』


 じゃあ、その一定レベル以上に強くなることはできないのか?


『いえ、一つ方法があるわ。それは──形態の壁を超えること』


 ナビが言った。


『つまり進化することね』

日間ハイファンタジー15位、総合52位まで上がってました。ありがとうございます!

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― 新着の感想 ―
[一言] 今2話なのですが前世で騎士団に所属しててそこそこ強かったとの描写があったのですが、スキルの習熟の仕方も知らずレベルアップの方法や経験値のことも知らないでどうやって強くなったんでしょうか? ナ…
[一言] 狐 が 期待 を 寄せて いる 。
[気になる点] レベル上げと進化で強くなるって1話で記載してんのにまた3話で同じ話に戻るってどゆこと?
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