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暗黒竜王レベル1に転生 いずれ神も魔王も超えて最強の座に君臨する  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第3章 決戦、神樹伯爵

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2 出発

 なあ、そもそも俺には翼があるんだから、飛んでいけないかな?


 俺は根本的な疑問を抱いた。


『いくら空戦型とはいえ、あなたはまだ小竜だからね。三人を抱えて長時間飛ぶのは無理よ』


 と、ナビ。


『それに飛んでいるところを狙ってくるモンスターもいるかもしれないし。空戦能力が低いうちは、あまり軽々しく飛ばない方がいいわよ』


 なるほど、そういうもんか。

 なんでもかんでも飛べばいい、ってわけでもないんだな。


『いずれ、もっと強力な空戦能力が手に入れば、また別だけどね。今はまず自分を成長させることを優先した方がいいと思う』


 忠告、ありがたく従おう。


 ……たぶん、ミラたち三人もその辺を分かったうえで、徒歩での移動を考えているんだろうな。


「この森は大きく分けて三つのエリアがあります」


 ミラが説明を始めた。


 きっとアビー、コレットにとっては周知の事実なんだろう。

 だから、これは俺に対する説明だ。


「わざわざドラゴンに説明すんの?」

「まあ、私たちの言葉をある程度は理解してるっぽいし、いいんじゃない」


 ツッコむコレットにアビーが言った。


「ですね。じゃあ、説明しますね、ドラゴンさん」


 ミラが俺ににっこり微笑んだ。

 心が癒されるようだ。


「まず、あたしたちがいるエリア。ここには雑多なモンスターが生息しています。そのほとんどがレアリティ1から3までの下級モンスター。たまに4が、ごくまれに5がいる程度だと推測されます」


 と、ミラ。


 モンスターとレアリティってそういう区分けになっているのか。


 いや、ミラが知っているなら、なんで俺は知らないんだ?

 同じ騎士なのに──。


『転生した影響で記憶にある程度の影響があるからでしょ。たぶん記憶の欠損が生じてるじゃない?』


 と、ナビ。


 なるほど……。

 じゃあ俺は生前なら常識レベルで知っていたことでも、今は知らないってこともありうるのか。


『まあ、別の生物に変わったんだからね。何かしらの影響はあるわよ。精神にも、ね』


 精神への影響……か。


「つまりこのエリアは下級モンスターが多く生息し、たまにレアリティ4や5の中級モンスターがいる程度です。仮に第1エリアと呼びますが……森の七割以上はこの第1エリアです」


 ミラが説明を続ける。


「二つ目がレクル大河に面したエリアです。第2エリアと呼びましょうか。この一帯にはレアリティ5クラスの水棲モンスターが一定数いるようです。その影響で下級モンスターはほとんど近づきません。食べられちゃいますからね」


 二つ目のエリアにはあまり近づきたくないな。


「ただ、第2エリアは脱出ルートからは少し外れているので、道に迷いでもしないかぎり、近づくことはないでしょう。そして──肝心の第3エリアですが」


 ミラの表情が険しくなった。


「ここに森の主のような強力なモンスターがいるはずです。魔導王のモンスター軍団の中でも側近クラスの強力なものが」


 側近クラス──。


「あたしたちもその全貌はつかんでいません。ただ、さっきのドライアドの言葉から察するに『神樹伯爵』という名前なのでしょう」


 ミラが告げる。


「モンスターのくせに『伯爵』とは大層だね」


 アビーが苦笑した。


「魔導王は配下のモンスターのうち、側近クラスにはそういった大仰な名前をつけるようですね。他にもグレイテストゴーレムの『機甲巨人(きこうきょじん)』やエルダースカイドラゴンの『天翼覇竜(てんよくはりゅう)』などの称号を授けていますし」

「センス最悪だね」


 ミラの言葉に、コレットが顔をしかめる。


「で、話を戻しますが……森を抜けるためには、その『神樹伯爵』の支配領域を抜ける必要があります。森に入ってくるときは人数がいたので、なんとか『門番』を突破できたのですが、今の人数で行けるかどうか……」


 門番?


「第3エリアには要所要所に見張りのモンスターが配置されています。それを倒さない限り、先へは進めないようになってるんです」


 俺の内心の疑問を読み取ったように、ミラが言った。


 つまり、その『門番』を倒せば、森の外に出られるということか。


 俺自身は森の中にいて経験値稼ぎに勤しんでもいいが、ミラたちはそうはいかない。


 それに、さっきドライアドを倒したことで『神樹伯爵』の配下モンスターに目をつけられた可能性も十分ある。

 今後狙われるかもしれない、と考えると、俺もいったん森を離れたほうが安全かもしれないな。


 森を出た後、また別の生息地を求めて旅でもするか……。


「あたしたち三人だけでは厳しいですが、ドラゴンさんが連携してくれれば十分に勝てるはずです。一緒に行きましょう!」


 ミラが手を差し伸べる。


 俺は前足を出して、ちょんとその手に乗せた。

 ……まるで犬の『お手』みたいだな。


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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公の知能が低いのかそれとも あの世界の人間達の知能が低いのかm
[気になる点] ドライアドにブレス吐いて援護射撃しただけなら敵の敵なだけで味方とは限らないし、邪悪な存在かもしれないから滅しておこうもわかりますが、一回しがみついて空に逃れたしお礼もいってたのでは? …
[一言] 精神に影響を受けてワンコになってる可能性が??
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