表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暗黒竜王レベル1に転生 いずれ神も魔王も超えて最強の座に君臨する  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第2章 魔獣の森の出会い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/97

4 現況

 ミラたちと別れ、俺は森の中を進んでいた。


 さて、これからどうするか。


 人間のときと違って、モンスターの俺には仕事なんてものはない。

 基本的に、日々の過ごし方というのは、経験値稼ぎのための『狩り』や『食事』『休息』『睡眠』『自由時間』……これくらいだ。


 ミラたちは、この後どうするんだろうか。


 任務がある、って言っていたな。

 たぶんモンスター討伐任務だろう。


 俺もエレノアの騎士だったころ、そういう任務に就いたことが何度もある。

 あのときはモンスターを狩る者として戦っていたけど──今は狩られる側なんだよな。


『あら、若竜や成竜、老竜クラスあたりに進化すれば、また狩る側に戻れるわよ。それこそ、モンスターだろうと天使や魔族だろうと……人間だろうと」


 さすがに人間を狩るつもりはない。


『そっかー……ふーん』


 なんで、ちょっと残念そうなんだよ。


『あの人間たちに執着してる感じ?』


 いや、懐かしくなっただけだ。

 彼女たちは俺の故国の人間だからな。


 ああして騎士団や魔法戦団、教団が行動してるってことは、少なくともエレノア王国が完全に壊滅したわけじゃないんだろう。


 とはいえ、あの日の王都の様子から考えるに、かなり大きな被害を受けているはずだ。

 下手をすると、エレノアは制圧されていて、彼女たちは単に逃げてきただけかもしれないな。


 俺が人化のスキルでも覚えれば、さっきの連中とも意思疎通ができたのかな。

 そうすれば、エレノアの現況を聞くことができたかもしれない。


 いや、何も人化じゃなくてもいいのか。

 ナビ、人間と会話やなんらかのコミュニケーションが取れるスキルってないのか?


『うーん……リトルドラゴンのあなたでは身につけられないわね』


 と、ナビ。


『次の段階であるジュニアドラゴンか、その次のヤングドラゴンあたりになれば……属性にもよるんだけど、たぶん取得できると思うわよ』


 まだ、もう一段階か二段階必要ってことか。


『ただ、エレノアの現況なら私がある程度探知できると思う』


 本当か!?


『私を誰だと思っているの? 「竜王級」の鑑定スキルよ。もっと崇めなさい。敬いなさい』


 えらいぞ、ナビ!


『ふふふ、そうよ。その態度でいいの。ふふふふ』


 妙に嬉しそうなナビ。


『じゃあさっそく探知してみるわね……うーん』


 しばらくの沈黙が流れた。


『エレノア王国の方向に強大な魔力の気配が漂ってるわね。ずっと一か所に留まってるし、これが魔導王の気配だと思う』


 数分して説明を始めるナビ。


 お前、そんなことも分かるのか。


『ふふ、ますます尊敬した?』


 さっさと教えてほしかった。


『だって聞かれなかったし』


 じゃあ、教えてくれ。


 エレノアは今、どうなっている?

 魔導王との戦いはどうなったんだ?


『そうね……魔力の気配が安定していることから考えると、現在は戦闘が行われていないんじゃないかな。ここからだと距離が遠いから、小競り合いレベルについては探知できないけど』


 ナビが言った。


『少なくとも大規模戦闘は行われていないわ。エレノア王国では、ね』


 なるほど……。


『ちなみに、残留魔力から推測すると、エレノアでの最後の大規模戦闘はたぶんひと月くらい前よ』


 ひと月くらい前?

 だけど、俺が転生してからまだ数日しか──。


『うーん……もしかしたら、あなたは死んですぐに転生したんじゃなくて、少し時間を置いて転生したのかもしれないわね』


 怪訝そうにつぶやくナビ。


『そもそも、なぜ人間が「暗黒竜王」に転生したのかも謎よね……何か「暗黒竜王」に縁のものを身に着けていたり、あるいは血族に竜の血が混じっているものがいたり……そういうことはないの?』


 俺はなぜ「暗黒竜王」に転生したのか──。


 それはまだまだ謎だ。

 いずれ解明されるときがくるんだろうか。


 ……などと考えていると、前方から、


 ぼこっ、ぼこっ……!


 と地面が盛り上がってきた。


 あそこに何かがいる!?


『見つけたぞ……「暗黒竜王」の称号を継ぐ者……』


 ぼごぉっ!


 土塊をはねのけ、地面の中から巨大なモンスターが出現する──。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


▼書籍化作品です! タイトルクリックで小説ページに飛べます!▼

☆黒き剣帝 元最強のアラフォー全盛期を取り戻して無双ハーレム

▼ノベマ限定作品です。グラスト大賞に応募中! 応援していただけたら嬉しいです!▼

☆冴えないおっさん、竜王のうっかりミスでレベル1000になり、冒険者学校を成り上がり無双




暗黒竜王レベル1に転生 いずれ神も魔王も超えて最強の座に君臨する
(BKブックス)

書籍版1巻、発売中! 画像クリックで公式ページに飛びます
m2yx5fycdsmfe64d52timjwbjqz_72k_160_1po_bwf9





小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ