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73.オノマ48



 走り出してからどれくらい経ったのだろうか? 私はいつの間にかレーナちゃんといつも別れる場所に来ていた。


「なに、やって、いるん、だろう、わたし……」


 あのままルミアと向き合うことが怖くて逃げてきた自分が情けなくて嫌になる。オノマ達のせいで腕の火傷痕で拒絶されてからルミアと顔を合わせることが怖くて仕方がなかった。あれ以来はチラッと一瞬様子を見ただけだし……。


 そんなことを思いながら息を整えていると急に声を掛けられた。


「嬢ちゃんそんなとこで突っ立て何している」

「え? な、なんでもないです!」


 どうして声を掛けられたのかと思ったけどこんなとこで立っていたから怪しまれたことが分かり直ぐに立ち去った。


「とりあえず今日はどうしよう……」


 そんなことを思いながら歩いているとギルドが見えて来た。


「……今日はギルドで過ごすことにしようかな?」


 そう思い中に歩いていると中から見知った人が出てきた。


(あれは……。エレナさんだよね?)


 制服姿じゃなかったから一瞬誰だか分からなかったけど確かにエレナさんだった。そしてこっちに歩いて来ると私に気が付いたようでこっちに向かって来た。


「ユアちゃんどうし、!?」


 エレナさんは私に声を掛けて来たかと思ったら驚いた顔をしていた。


「ど、どうしましたか?」

「その怪我どうしたの!?」

「? あ!」


 と言われて一瞬何のことを言われたのか分からなかったけど石を投げられて怪我をしたことを思い出した。


「? もしかして気付いていなかったの?」

「いや、その、怪我のこと忘れていました……」

「忘れていたって……。とりあえず治療してあげようか?」

「だ、大丈夫です」

「いいからいいからこっちに来て?」


 エレナさん手を煩わせてはいけないと思って断ったけど結局エレナさんに引っ張られながら歩いていく。


 そうして連れられたのはギルドから少し離れた裏路地に入ってすぐの建物へと入った。


「私の家だけど上がって?」

「お、お邪魔します……」


 そう言って中に入り玄関を抜けてとそこには机と椅子そして台所があった。中を見渡すと扉が2つある。もしかしてあと2部屋もあるの? とエレナさんが住んでいる場所に驚いていると近くの椅子に座るように言われて座る。


 何だろう? 孤児院に置いてあるものと違って手触りが凄く滑らか。もしかしてかなりいい椅子なのかな?


 そんなことを思っているとエレナさんが布と桶に水を入れて戻って来た。


「ほら、綺麗にしてあげるから少し顔を上げて?」


 そう言われて私はエレナさんに言われた通り顔を上げると布に水を含ませてから丁寧に血を落とし始めた。最初は冷たくてちょっとピクッとしたけど慣れてくると気持ちがいい。エレナさんが優しく落としてくれているのもあると思うけど……。


 そんなことを思っていると傷口辺りを拭き始めた。少し痛くて我慢をしているとしばらく経ってようやく終わった。


「とりあえず汚れは落としたけどもしかしたら痕になるかも……。思っていたよりも傷口が大きいから……」


 と何とも言えない表情をしながら怪我の具合を教えてくれた。


「そうですか……」


 まぁ、痕が残ったとしても私の体には怪我とかそういうのが多いからいまさらかもしれない。でも、この怪我をレーナちゃんに見られたら心配されるかも……。とそんなことを考えていた。



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