68.オノマ43
「レーナちゃんは私に凄く優しいけどどうして?」
そう聞くとレーナちゃんは少し悩む素振りを見せて「ユアが可愛いから?」と言った。そう言われて嬉しかったけど私が聞きたいのはそう言うことじゃないことを言った。でも、さっきの言葉は嘘を言っていないような気がした。
(私の願望が入っているからそう思ったのかもしれないけど……)
そんなことを思いながら気持ちを落ち着けてからレーナちゃんの方を見ながら理由を聞こうとすると普段の優しそうな雰囲気はなく真剣な眼差しを向けて本当に知りたいのかを聞いた来た。もしかしたら聞いちゃまずいことでもあるのかと思い、言いたくなかったら言わなくてもいいことを伝えてレーナちゃんから視線を外して前を向いた。
それから少しの間を置いてから少しだけ話してくれると言ってくれたのでどんなことを教えてくれるのかな? と思いながら耳を傾けた。
そうしてレーナちゃんが語ってくれたことはざっくりとした内容だったけど私と似たような境遇だったから気になったからだと言った。そして冗談なのか本心なのかいまいちわからないけど私が可愛いこともあると言って来た。そのことには、何と答えればいいのかわからず私と同じことに遭っていたと聞いて体の心配をしていた。
けどレーナちゃんはここに居るから大丈夫だったんじゃない? と結構曖昧なことを言った。確かにここに居るという事は無事なのかもしれないけど私と同じように暴力を振るわれたのなら痛い思いをたくさんしてきたのでは……。と思っていると最初だけで途中から痛くなくなると言った。そのことに驚くとレーナちゃんは不思議な顔をしながら私を見ていた。
(絶対レーナちゃんがおかしいから!?)
そんなことを思いながら痛みが無くなるまで暴力を振るわれていたのかを聞いたら「それはわからないけど、過去の事なんてどうでもいいよ。今が楽しければ……」と言った。レーナちゃんは過去のことをあまり気にしていないもしくは思い出したくないのかもしれないと思った。けど今は楽しく暮らせているのかな? もしかして私が居ると楽しめなかったりするのかな? と少し不安になったけどやっぱりと言って孤児院に戻ろうとしたけどレーナちゃんがこの宿に連れてきてくれたからもしかしたら楽しんでもらえているのかな? と少し淡い期待をしていた。
それから込み入ったことを聞いてしまったことを誤ると「気にしなくてもいい」と言ってからレーナちゃんに抱かれたり撫でられたりしながらとても嬉しくて楽しい時間が過ぎていった。




