63.オノマ38
いつの間にか流れていた涙を手の甲で拭って、しばらくの間レーナちゃんに抱き締められたままお風呂に浸かっていた。
(これはこれで嬉しいかも……)
とそんなことを思いながら……。
それからしばらくして「そろそろ出ようか?」と言われたので頷くと私を抱きかかえてお風呂を出た。
(足に上手く力が入らないのかもしれないけどこれはこれで恥ずかしいかも……)
とそんなことを思っているとレーナちゃんに地面へと下ろされた。そのときに1人でも立てそうかも? と思ったら何とか立つことができた。緊張が解けた? それとも疲労回復したのかな? と思っているとレーナちゃんが私の様子に気が付いたみたい。それをみてすぐにタオルを渡しに渡すと急いで体を拭いていたので私も同じように体を拭く。流石に屈むとふらついて危なかったけど何とか拭き終わるとレーナちゃんはいつの間にか服を着終えていた。
すると私に服の一式を差し出してきた。
「嫌じゃなければ私が着ていたお古だけど着る? あ、一応洗ってあるから」
私はそれに頷きながら「ありがとう」とお礼を言って受け取る。レーナちゃんにも手伝ってもらいなが
らだけど何とか着ることができた。
するとレーナちゃんが「さっきより動けるようになったね?」と言ったので少しなら歩けるかも? と思って歩くとフラフラとしながらだけど何とか歩けそうだ。それを見たレーナちゃんは少し安心したような表情を見せてフラフラしているからと言って私の肩を支えてもらいながらレーナちゃんの部屋へ行くことになった。歩くのは遅かったかもしれないけどレーナちゃんは私の速さに合わせてゆっくりと歩いてくれた。ちょっと階段を上がるのは大変だったけど何とか上がり切りレーナちゃんの部屋に着いた。中に入ると机といすやタンス、ベッドなどが置いてあった。1人部屋と言っていたからもっと狭いのかと思ったら思っていたよりも広くて良い部屋だった。レーナちゃんこんな所で暮らしているのか……。と思っているとベッドまで歩き座らされた。
すると「夕食持ってくるから」と言ってレーナちゃんが部屋を出て行った。一瞬私も付いて行こうと思ったけど現状じゃあただの足手纏いにしかならないかも……。と思って言うのを諦めた。そしてしばらくの間待っているとレーナちゃんがお盆を持って戻って来た。さっき受付の人が持ってくるとか言っていなかったかな? と思っているとレーナちゃんが忙しそうにしていたから自分で持ってきたと言った。そのことに頷きながらもレーナちゃんが持ってきたご飯へと視線が行く。何だかとっても美味しそうな匂いがして気になっているとレーナちゃんが食べようか? と言ったので私達は食べ始めた。
最初は見たことない豪華な料理だったので恐る恐る食べるととてもおいしくて驚いた。何でこんなにもこの料理はおいしいのかな? そんなことを思いながら食べているといつの間にか食べ終わってしまった。レーナちゃんも同様に食べ終えていたので私の食べ終えたものをささっと回収して「返却してくる」とってまた部屋を出て行った。
その時、レーナちゃんがご飯を持って来てくれたことにお礼を言っていないことを思い出してしまった。おいしそうな匂いのご飯に気を取られてすっかり忘れていた……。そんなことを思っているとレーナちゃんが戻って来たのでちゃんとお礼を言うと気にしなくてもいいからもう寝ようか? と言ってベッドの奥に入ると寝転がったので私もそれに倣って横になりレーナちゃんと向き合う。するとレーナちゃんが毛布を掛けてくれて「お休み」と挨拶をしたので同様に挨拶をしたら私はいつの間にか眠りに就いていた。




