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59.オノマ34



 ギルドの外に出ると辺りは真っ暗になっていた。もうこんな時間なのか……。ともいながら孤児院に帰ることが少し憂鬱になっているとレーナちゃんが報酬を分けるようなことを言い出した。治療からお世話までしてもらったのにそんなもの受け取れないよ! と思いながら拒みながらレーナちゃんが治療してくれたからいいと何度か言ってようやく諦めてくれた。


(ふぅ~。その報酬の中で私が稼いだ分なんて微々たるものなのにどうしてそんなにたくさん渡そうとするのかな?)


 と一息入れながらそんなことを思っていた。それから孤児院へと歩いていると前回レーナちゃんと別れた場所に着いた。ここでお別れかぁ……。そんなことを思いながらレーナちゃんに別れを告げようとしたら家まで送って行こうか? と言われた。流石にそこまでしてもらうのは悪いと思って断ってから別れた。その際、後ろをチラッとみると心配そうにしているレーナちゃんがそこにいた。


(確かに疲れてはいるけどそれはレーナちゃんも同じなのに……)


 そんなことを思いながら帰路についていたけど孤児院に近づけば近づくほど気が重くなっていく……。


(やっぱりあのことがあったから帰りたくないなぁ……)


 と思って壁にもたれてそのまま座り込んだ。


「はぁ~」


 そうため息を吐きながらしばらくの間そこに座り込んでいたけどいつまでもそこに座って居ると良くないと思って立ち上がろうと足に力を入れた。


「!?」


 足に力を入れているはずなのに立ち上がれない。そのことに焦りを感じた。昨日今日のことがあって疲れていても仕方ないかもしれないけど立てるようになるまでこの場所にいるのは不味いかもしれない……。一応、スラム街ではないから凄く危険ということはないかもしれないけどそう言った人達が通る可能性はある。そう考えていたら変な汗が出て来る。


(この前のことが無かったら帰ることを躊躇ったりしないで自室で寝れたかもしれないのに……)


「そんなところで座り込んでどうしたの?」


(!?)


 そんなことを考えていたら急に声を掛けられて内心凄く驚いたが頑張って表情を出さないようにした。もしかして私が思っていた人が本当に……。と思ってチラッと声をした方を見るとレーナちゃんがそこに立っていた。そのことには少し安心したけどレーナちゃんに大丈夫と言った手前言葉に詰まった。怪しい人じゃなくてレーナちゃんだったから良かったけどこれはこれで気まずい……。でも、レーナちゃんは視界を私から外すことなくこちらをジ~と見ていた。


 それがあまりにも気まずく気が抜けたことを伝えると「もしかして立ち上がれないの?」と言われて恥ずかしく思いながらも私は頷いた。



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