5.過去5
そんなある日、彼等の会話を偶然聞いてしまった。
「レインのやつ最近見ないよな?」
「あの生意気な餓鬼ね」
「確かに生意気だったけどいい遊び道具だったよ」
「けど顔だけは、なかなか蹴らせてくれなかったのが不満だわ」
え?どういうこと?レインが遊び道具?顔は、蹴らせてくれない?
と彼等がしている会話について行くことができずにいた。しかもなぜ、レインの事を話しているのかわからない…。そんなことを思いながらも彼等の会話は、進んで行く。
「まぁ、昔からのことだし気にする必要もないだろ?」
「そうね」
「でも、始めの頃は、面白かったよ。だって「他の子は、いじめないで!」だぜ?」
「そんなこともあったな。面白いから代わりに全部お前にやるって言ったら「わかった」だからな」
「あの時は、それでよかったかもしれないけど他の奴をやれなくて鬱憤もたまったわ」
「確かに、他の奴をやろうとするとあいつが必ず来ていたからな」
「そうだな。でも新しいやつ来ただろ?あいつは、面白かったな!」
「そうだな。あそこまでやめてと言う奴は、久しぶりに見たぜ」
「あれは、やりがいがあったな」
「でも、あいつレインをやっているとき邪魔して来たよな?」
「たしか、一発殴っただけで動かなくなったよな」
「あれは少し驚いた。まさか一発だけで動かなくなるとは」
「でも、その後は、スカッとしたわ」
「そうだな。そしてその後にレインの野郎が止めに入ったのが気に食わなかったけどまた、前と同じようなこと言っていたしね?」
「でも、ほとんどあいつしかできなくてちょっとつまらなかったけどね?」
「まぁ、多少は、他の子でもやっていたから前よりは、いいよ」
「確かに。でも、ここ最近あいつ見ないからなぁ~」
「それまで、ほぼ毎日鬱憤晴らしに使っていたのに」
といった会話をしていた。私に対する暴力が減っていたのは、レインのおかげだったことが分かり衝撃的だった。私の代わりにレインが受けていたと思うとレインがあんなことになった責任は、私にもあるとそう思った。
彼等の話を聞いてしまってユアは、暗い気持ちになりながらその場をそっと離れた。レインに会いたいそう思っていたけどこんな事情が合って私は、どんな顔をしてレインに会いに行けばいいのだろうかとそんなことを考えていた。
そんな彼等の話を聞いた辺りからレインと会う前と同じような状況になりつつあった。私にできること。ユアは、そんなことを考えてレインと同じように年下の子達を守ろうと決意して日々生活を送っていた。




