33.オノマ8
「何だ? 寝てるのか? これなら簡単に狩れそうだな」
「私達ラッキーだね!」
「確かに」
「じゃあ行って来るか」
と言ってオノマが茂みから飛び出した。
「え!?」
そっと忍び寄って狩るのかな? と思っていたらまさかそのまま茂みを飛び出すとは思わなくて驚いた。それと同時に音によってオークが眼覚めたのでは……。と思っていると案の定オークは目を開けた。オノマは一瞬驚いたようで走る勢いが少し弱まったけどそのままオーク目掛けて走っていた所をオークが手で薙ぎ払った。オノマはオークに向かって切り付けようとしていたけど慌てて自分の剣で受けようとしたが受けきることができずにそのまま飛ばされた。
「「オノマ!」」
「に、逃げるぞ!」
そういうとメンデスが真っ先に走り出したので私達もその後を追いかけるように走りだした。
「キャッ!」
と前方を走っていたメンデスが悲鳴をあげて走るのをやめた。何があったのかと思ったらその先は崖になっていた。
「立ち止まるな!」
最後尾を走っていたオノマがそう言うとメンデスは崖に沿って走り出したので私達もその後に続いて行く。
走っているときに思ったけどメンデスはいつも後ろの方を付いて来たのに今回は先頭を走っていた。街道への道とかちゃんとわかっているのかな? そんな不安に駆られながら後をついて行っていると後ろから声を掛けられた。
「俺とお前で攻撃を仕掛ける。お前は最初に攻撃をしろ」
「私には無理!」
どう考えても力負けすることは目に見えている。そう思って無理だということを伝えたらオノマから怒気を感じる声音でこう言って来た。
「やらないと言うなら崖から突き落とすぞ!」
と言って肩を掴まれた。
「もう一度聞く。やるな?」
「わ、わかった」
「そうか。俺が行け! と言ったら攻撃を仕掛けろ」
そう言ってオノマは私の前を走る二人の元に行って少し話したかと思ったら私の近くまで下がって来た。
「行け!」
合図が出たので私は方向を変えたのだが……。
「おっ、とっと!」
必死に走っていたから気が付かなかったが土地に少し水気があり踏ん張りが上手く聞かなくて少し転びそうになった。チラッと後ろを見ると他のメンバーが必死に逃げていた。そして彼等が走った後には足跡が残っていた。
「何してやがる! さっさと行け!」
そう言われて向かって来るオークを待ち構えながら短剣を抜こうとしたら後から強い衝撃があった。
「うぐ!」
体の浮遊感と痛みを感じたがオークが近づいていたので前を見たときオークがすぐそこにいてそして手がすぐ近くまで迫っていた。
「!?」
あまりの事に驚いたが咄嗟に両腕でガードした。けどそんなことはほとんど意味がないようで腕を折られていき右肩を殴られた。右肩から腕にかけての激しい痛みを感じた。そして薄っすら目を開けるとそこには崖が視界に入ったところで意識を失った。




