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散歩ついでにおやつでも
そう思い立って
近所の喫茶店に向かった
珈琲の香りがする
自家焙煎の喫茶店
看板メニューはスフレ
2人がけの席に座って
スフレと珈琲のセットを頼む
まぁわかっていたことだが
お茶の時間はご近所のマダム達が多い
ずっと喋る声が聞こえる
そんな人の声をBGM替わりに
小説を読みながら珈琲を啜るか
しばらくすると
コトンっと小さな音を立てて
テーブルにスフレが運ばれてきた
ふんわりと立ち上る小麦と卵の焼けた匂い
トロトロの生クリームが添えられている
「いただきます」
ナイフでさっくりと切れ目を入れ
一口目はそのまま食べる
スフレなので生地は柔らかくしっとりとしてはいるが中までしっかり焼けていて
口の中で卵のほのかな香りがする。
クリームもあまり甘くないのでたっぷりつけて食べる
珈琲頼んだけど
紅茶でも良かったなぁ
話し相手が居ないとすぐ食べ終わってしまう
こんな時一緒に喋りながら食べる相手がいるといいな
私はあまり喋る方では無いので黙ったまま食べる可能性もあるけれど
「ごちそうさまでした」
さて、会計を済ませて散歩の続きをしよう
今日は公園まで行って何周か歩いて帰ろう、走る人が多いけれど私には走るほどの根性は無いなぁ
夕方までに帰宅して夕飯の支度をしよう