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しるし2(詩集)

Matador

作者: さゆみ


色がないマタドール

誰にも見られない

闘牛が欠伸して

飛ばした矢まで項垂れた

囁くようにマタドール

俺は花を愛したいんだ

けれど花さえ気付かない



戦線離脱した牛が

近づいて来た

おお お前は俺が見えるのか

高らかに謳う

最高の歌

俺は牛に口づけを

けれど牛は息絶えた

飛び交う血の中で



今夜も星がない

色がない空が飛んでいる

検索してもカルメンばかり

本当の探しものは見つからない

戦うことを置き去りにした

色がないマタドール

プラセボの鋭気を

飲み込んで

飛び交う血の中で

立ち尽くした

花さえ気付かない





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― 新着の感想 ―
[一言] よくまとまっていて世界観が上手く構築されていていいなと思いました。色の無いマタドールという事でもう少し広げられたかもと思います。後「おお前は俺が見えるのか」ですが口語体と文語体を混ぜるのは私…
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