王朝建国企画
『天』は世界を支配する組織である。
数多くの仙士達の力を使い、地上を天帝の意向通りに支配…。
つまり、天帝の意向に沿わない国は”間接的”に滅ぼされる。
といっても、現在天帝の地位についている月耀帝は温和な上に権威が弱い。
逆に、彼の父で前帝である朧帝は親族をほとんど惨殺したことにより、
天帝としての権力を意のままにし、反乱を許さなかった。
…しかし、弊害に天帝の一族自体の数が減り。
現在の月耀帝の時代には、
他の有力仙士の力が強まり、天帝の権威が弱まる結果となった。
しかも…問題はさらに地上にあり。
月耀帝即位100年足らずで地上の王朝が滅亡。
本来ならば即座に新たなる”王”を支援し、王朝成立させるのだが、
先の王朝の一族も民に皆殺しにあい、
市井にも、いくつにも分かれた国々を統一し王朝を築く人物が現れない。
こうして、およそ100年ほどの群雄割拠の時代となった。
天帝を継ぐのは創造の神の血族。
けれど、他の神々の血族とてその地位を虎視眈眈と狙っている。
地上の荒廃を天帝のせいとして入れ替わろうと…。
焦った月耀帝はもっとも単純な、政略結婚に乗り出す。
天における最大勢力は、
死の女神『縁』、豊穣の神『恵子』、月の女神『優』の血族。
この3勢力以外で、かつ牽制となったのが再生の神『蘇芳』の血族。
政略結婚によってかろうじて天帝の権威を維持している現状。
そして今回ついに天帝の威信回復と、地上の荒廃回復。
『王朝建国企画』が行われることとなった。
選ばれたのは、6人の若い仙士達。
いずれも次代の統率者達となると期待された存在。
…まあ多少個性的すぎるメンバーだったが(笑)