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縁の末裔※

※零誓視点

如何なる感情を向けられても対して問題ではない。

けれど、どうしてもあの噂に関して許せないと感じてしまう事も否めないわね。


「様々な噂があるようだけど…少なくとも天帝の妃にはならないわね。」

「…前から気になっていたのだけど、

天帝に婚姻を打診されて断ったっていうのは本当なの?」

深栄は、人が聞きづらいこともはっきりと聞くわね。

数時間前に会ったばかりだから断言はできないけれど、少し無鉄砲な人物ね。


それにしても、

断ったという噂もあるのに、今だに妃候補なんて噂が存在するのはなぜかしら?

すでに現天帝は蘇芳の一族から妃を迎えたというのに。

「ええ。

…我が縁の一族が天帝ごときに嫁ぐ日など未来永劫ないわ。」

「「「「ごとき…?」」」」

ごとき、で十分よ。

「…縁が天上天下唯我独尊な一族って本当だったんだな…。」

一人だけ…創子はどこか納得したような様子だった。

先ほどから思っていたのだけれど、

術が使えないと言う割に、創子は学者肌な人物に思える。


一般的に術には、『刑術』『言術』『符術』、

そしてそれらに分類されない召喚術のようなものがある。

形術と言術は術に適した神力と知識が必要だけど、

符術であれば、符に込められた神力を発動させるだけの神力があれば事足りる。

仮にも上級神の一族なら、その程度の神力誰でも持っているはず。

…何か事情でもあるのかしら?


「それもあるけれど、

…何より我が神、縁は天帝の先祖を死ぬほど嫌い尽くしてるから。」

死の国で未だ絶望と憎悪を抱える我が神。

聡明なあの方は、たかが子孫にまで恨みをぶつけるほど愚かな真似はしない。

けれど…その地位(天帝)はあの神の子孫だからこそ与えられたもの。

…相容れる事はないわね。

「天帝の先祖って…創造の神、儀子ですか?」

「…なるほど、先祖同士が大戦で殺し合った仲だからな。」

「え?縁って大戦には参加してないんじゃ?

大戦で敗れた神は全員亡くなったって、歴史の家庭教師は言ってましたよ。」

こちら()は完全に丸暗記タイプね。

さっきから一度も視線を合わない事も含めて、多少やっかいな人物ね。


「縁の子供は神同士の間にできた二人だけだ。

…つまり縁の一族は、縁の夫側の神々の直系でもある。

たとえ、力を受け継いでいなくても先祖を害した相手を許す一族じゃないだろう…。」

「ふふ、正解。

創子といったかしら、あなた中々知識と洞察力があるのね…。」

「…別に、縁の一族が有名なだけだろう。」

…嫌そうな視線ね。

自分の知識を認められるのが嫌なのかしら?


実際私の一族は色々有名な一族だけど、

大戦前の神々の歴史なんて、一般的な教えには入らない。

自分で興味を持ち、調べない限り知りえない知識なのに、ねえ?


「まあ、私の事はそれくらいでいいでしょう。

…まずは王朝建国についてどのくらい知識があるか話し合いましょう。」


現在の群雄割拠より前に建っていた王朝は300余年あまりの歴史がある。

つまり、400年以上王朝建国は行われていない。

なのに、このメンバーでは最年長の私ですら500歳をいっていない。

…先行き不安な状況、けれど…この状況が私にはとても楽しみで仕方ない。


さあ、困難を知らない私に試練を頂戴?



主人公無口すぎる…。

せっかく別視点なのに主人公描写がないのが残念;;

次こそ…!

ちなみに桂華は難しい話が苦手なので口が挟めない(笑)

おしゃべりな娘なんですがね…。

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