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愚者:40歳からでも人生は変えられる  作者: 白明


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8.The Strength(力)

実は、ちょっと前から気になっていた。

なにかって?

体型だ。


先日、家族でスーパー銭湯に行ったときに思い知らされた。

自分の身体のだらしなさに。

身長百七十センチちょっと下。体重七十八キロ。

お世辞にも痩せているとはいえない。

むしろデブという言葉がぴったりの体型だ。


スーパー銭湯でさまざまな体型を見るたび、私は気持ちの浮き沈みを感じていた。


もともと、スポーツをしていたため、どうにか体型を戻したい。

運動をはじめる機会をうかがっていたのだ。


車の件と同じく、動きはじめた人生は、面白いもので。

最寄り駅に新しいスポーツジムができるとチラシが入っていた。

妻に全力でお願いする。


「最近、健康診断の結果悪いし、いいんじゃないの? あなたが、何か大きな病気をして、倒れられたら私達が困るんだよね。健康意識を高くもてるのであれば、いいんじゃない? あ、あなたのお小遣いの範囲でやってね。それと、家事はマストだからね」


どうにか入会の許可は取り付けたのだが、やはり妻は、手厳しい。

私は、こうして筋トレを新しい習慣として取り入れた。


家族がいる場合、ジムに行き、そして筋トレを行うことは結構難しい。

何よりもジムに行く時間を捻出しなければならないからだ。

しかも、妻からの指令で「家事はマスト」ときている。


平日、会社帰りにジムに寄ることは可能であるが、私の担当である家事:夕飯の支度 が圧迫される。

子ども達が塾から帰ってくる時間は、二十時過ぎ。そして、妻の帰宅時間は、二十一時。

私がどんなに早く退社したとしても、最寄り駅に到着するのは、十九時。

平日のジム通いは現実的ではない。


土日などの休日は どうだろうか?

土日は、妻も休みであることが多く、昼過ぎまで寝ているのが普通。

子ども達も部活の試合などがなければ、やはり昼過ぎまで寝ていることがほとんど。

そうであれば、この時間を有効活用しない手はない。


そのように決めて、後は、習慣にしてしまえばいい。

私は、土日でも通常の出勤日と同じく、朝五時に起床し、妻と子ども達のために朝食を作ることにした。

起床とともに、洗濯機を回し、自らの準備をする。もちろんその間にお湯を沸かしておくのは必須だ。


歯磨き? 髭剃り? そんなものは同時並行で行う。

お湯を沸かし、ゆで卵を作りながらでもできる。

一秒でも無駄にしたくない。

そして、一秒でも早くジムへ行きたい。


ジムに行くのであれば、そこまでの時間、行動、そして動線。

最適化に最適化を重ね、最高のパフォーマンスでそこに至り、最高の筋トレを手に入れたい。

それが、「意識高い人」の筋トレであるべきだから。


家族のみんなが起きた際の食事はすべて揃った。

それと同時に出発の準備は整った。

難しい言葉でいうと、万事盤石といったところであろうか。


着替えを詰めたリュックを背負い、みなぎる闘魂を抑えつつも、玄関に向かう。

ここから、私の新しい伝説がはじまる…。


生き方を変え、そして、着実に私は、変わってきている。

そして成果もあげてきた。

私は、もっと高いところに行ける。

スニーカーの紐をきつく結び、心の帯もきつく、きつく結ぶ。

よし。

行ったる!


その時、虎が自室より出てくる。

その目が、真剣そのものだ。


わかっている。男同士だからこそ、熱い想いがわかるのだな。

パパは、もう一段階、レベルアップしてくるぞ。

虎よ。

父の背中を見よ!

そして。

父の生きざまを見よ!

私は、玄関の扉に手をかける。


「パパー! なんか、ズボンも布団もビショビショで、気持ち悪いんだけど~」


ん?

なんて?

今、なんて言った?


「なんか知らないけど、濡れているの~」


虎、それは、オ〇ショっていうんだよ。

君、一体何歳になった?


私のジムデビューは、一週間後になった。


(つづく)

――――――――――――――――――――――――――

お読みいただき、ありがとうございます。

よかったら、つづきも読んでいただけますと嬉しいです。


また、あなたと会えることを楽しみにしています。


白明

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