第二章 再会
僕は、あれからいつも通り目立つ事のないように過ごしていた。そして、この先もずっとそう過ごしていくつもりだった。
「急遽だが、転校生を紹介する」
転校生か、なんて思ったが僕には関係のない事だったので聞き流す事にした。が、聞こえてきた名前が僕をそうはしてくれなかった。
「入って来ていいぞ」
すると、ガラッ、と扉が開く音がした。
「自己紹介を頼む」
「はい!私の名前は、大蒼夏海です!仲良くしてください!!」
聞き覚えのある名前が聞こえて僕は即座に彼女の方を向いた。その瞬間彼女も僕の存在に気づいたのか、僕の方を指差してこう言った。
「あ!あの時の君じゃん!!」
と、言った瞬間周囲の視線は彼女から僕の方へと移った。
目立つ事を避けてきた僕にとって最悪でしかなかった。とりあえず何か言おうと思ったが、いきなりの事で反応が出来なかった。
「会ったことがある事は分かったから一旦皆前を向きなさい。」
そう先生が言ってくれたおかげで皆また彼女の方へと視線を戻した。
その後は、何事もなく朝のホームルームを終え、彼女の机には人が集まっていた。
幸いにも彼女の机は僕の机から離れていたため、あまり関わりがなさそうだ。と思った瞬間油断した。
彼女の方から僕の机に向かってきたのだ。
「もう一度会ったって事はやっぱり運命なんだよ!感動の再会だね笑!」
「脳天気すぎ。感動じゃなくて最悪だよ僕にとって」
「それは君にとってでしょ?私にとっては最高の感動の再会なの!!」
「そうですか、」
と言い、僕は席を立ち上がった。
「待って!何処に行くつもり?もしかして私から逃げるつもり?!」
「失礼だな、普通にトイレだよ」
「あ、、な、なんだもう、!トイレに行くならトイレって言ってよ!!」
なぜわざわざトイレに行く事も報告しなきゃいけないのか分からん。そして、勝手に僕が悪いみたいになっている事も分からん。
やはり彼女とは馬が合わないようだ。
これからは、今までと同じ生活が送れそうにない事を僕は覚悟した。




