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ラビット•フッカーズ〜裏社会を駆ける二人の兎〜  作者: 二階堂曉


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5/13

第5夜 「ファーストオーダー」

「失礼します」私とレナはオーナーであるマリアがいる事務所へと来ていた。


「いらっしゃい、待ってたよ二人共」


事務所の中にはマネージャーのアンナしか居らずマリアの姿は無かった。


「あれ?アンナさんマリアは?」


「あのバカ姉なら私が折檻して地下室に置いてきたは」アンナさんは清々しい程良い笑顔で言った。


「そうなんですか、ハハ、、」私はその話を聞いてアンナさんだけは怒らせない様にしようと誓った。


「二人が来てくれた事出し早速お仕事を頼みたいの」


「また、暗殺?」


「違うわ、今回は配達をお願いしたいの」


「配達ですか?でもここは娼館ですし何を配達するんですか?」私はアンナさんに聞いたのだが。


「ソフィアちゃんはまだ知らない方が良いと思うけど」


「良いんじゃないアンナさん?それにスタンリーさんにも紹介しなくちゃだし」


レナが意味深な事を言った。


「スタンリーさん?その人って誰なの?」


「うちと取引してる人でね何でも仕入れてくれるし、こっちからもスタンリーさんに商品を卸してるんだ」


「その商品ってまさか、、店の女の子とか?」


私は恐る恐る聞いた。


「心配しないで、私達はそんな事絶対にしないからそれに、、」アンナが言いかけた瞬間ドアが開け放たれた。


「酷いじゃないかアンナ!実の姉をこんなにするなんて!」ボロボロの姿のマリアが入って来た。


「姉さんが悪いんですよ?ソフィアちゃんを怖がらせる様な事をしたんですから」アンナが冷たく吐き捨てる。


「仕方無かったんだよ!だって最近私誰とも寝て無くて昂っていたし、そんな時にあんな可愛い子が私の部屋に来たら我慢出来る訳無いじゃないか!」マリアが真面目な顔で馬鹿な事を言った。


「マリア、流石にあれは擁護出来ないよ」


「何を言うんだいレナ!元はと言えば君があの日から私の部屋に来てくれ無かったからじゃないか?」


マリアはレナに近付くと手を握って自分の胸に当てた。


「今私のハートはこんなにも昂っているんだ、これも全部私が君に夢中だからなんだよ?」


「その気持ちは嬉しいけど、でも良いの?さっきマギーに会ったけど最近全然抱いてくれないって言ってたよ?」レナはマリアから手を離して言った。


「マギーがそんな事を?確かに最近マギーとは寝て無いなでも私の気持ちは本物なんだ、そうだ!今度マギーと二人で私の部屋に来てよそしたら二人共愛せるから」


「それ、本気なの?」


「私はこの娼館の兎ちゃん達を心から愛して居るからね勿論本気だよ!」マリアが笑顔でレナに提案したがレナは無言でマリアを殴った。


「流石に最低だよ!マギーの気持ちを考えてよ!私そんな最低なマリアなんて大嫌いだよ!」


「行こうソフィア!アンナさん仕事の説明は私からしておくからそれじゃあまた後で」


レナはそう言うとソフィアを連れて事務所を出た。


「姉さん、流石に今のはレナちゃんだって怒るわよ?」アンナは放心状態のマリアに言った。


「そうだね、流石に今のは私が悪かったよでも、」


マリアはデスクに座って言った。


「レナに嫌われちゃったかな、でも私は本当にレナもマギーも愛してるんだ」マリアはそう言いながら涙を流した。


「分かっているは、だから二人が帰って来たら謝りましょう?」アンナは泣きじゃくる姉を慰めていた。


「本当に今回ばかりは頭に来たよ、マギーの気持ちをなんだと思ってるの」レナと私は地下の倉庫へと来ていた。


「流石にあれは私から見ても最低だと思ったよ、でもオーナーの反応を見てるとかなり響いたんじゃないかな?」


「そうだと良いけどね」


私とレナはコンテナの前に来ていた。


「それじゃあ、仕事内容を説明するね今から取引先のスタンリーさんの所に荷物を届けに行くの、だけどその荷物はちょっと凶暴でねソフィアには扉を開ける係りを頼みたいんだ」


「何それ?猛獣かなにかなの?」私は困惑しつつ聞いた。


「まあ、そうだねとりあえずお願い出来る?後は私がやるから」私はレナの指示に従いコンテナの扉の横に付いた。


「それじゃあ、私の合図に合わせてね1.2.3!」その合図と共にコンテナのドアを開いた。


「このクソ女!よくも俺をこんなとこに入れやがったな!今すぐファックしてやるよ!」怒鳴り声と共に髭面の男がレナに掴み掛かる。


「私は今機嫌が悪いからさ手荒にいくよ!」レナはそう言うと走って掴み掛かる男の顔に飛び膝蹴りをお見舞いすると、よろける男の顎を殴った。顎を殴られ脳を揺らされた男は膝から崩れ落ち気絶した。


「終わったよソフィア」


「これが商品なの?」床に血を流して倒れる男を見ながら私は聞いた。


「この店では女の子に危害を加える悪質な客や、消して欲しいって頼まれた奴をこうして捕まえて売り飛ばすんだ」レナが返り血を拭き取りながら言った。


「それじゃあ、こいつに手錠と猿ぐつわを掛けてガムテープで巻こうか。」レナはそう言って仕事に取り掛かる。


私は改めてとんでもない世界に足を踏み入れてしまったと思いながら。レナと共に男を縛り上げていた。


「第5夜」 「完」


「第6夜に続く」



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