聖女ちゃん穴から太いモノを取り出す。
ξ˚⊿˚)ξ <実はこの話ファンタジーなんだ。
え?なにそれ。
よく見ると右肘から先が無くなったのではなく、空間にあいた漆黒の穴に突っ込まれているのだと分かる。
いやいやいや?
俺が絶句しているとツェツィリーちゃんは右手をゆっくりと引く。特に腕が傷付いているとかそういうことは無いようだ。
手が抜けようとしたとき、穴が1度大きく広がって中から巨大な丸太のようなものを取り出した。
ごとり。と地面に片側が落ちる。
「ふう とりだし できた」
「いやいやいや?」
前に言ってた魔法の空間か……!
それは黄色く歪み捻れた棒だった。ツェツィリーちゃんが持つ側は細く尖り、逆側は太く広がっていた。
全体としては弓のような弧を描き……。
「じゃあくかした りゅうおうの つの」
やばーい、魔力とか向こうの知識が無い感じの俺でもヤバそうってわかるー。
「いや、凄いよ!凄いけど……何でこれを出したの?」
「かちが たかくて じょうぶそう?」
……うーん?
価値が高いってこれ、『こんな価値のある物、買い取れません!』系のものでは?
「丈夫なものを選んだ理由は?」
「まほうの くうかん とおく まりょく ふあんていだった
なかで こわれるかもと はじめて おもった」
なるほど。世界が違うから的な話なのか?それはそもそも、腕を入れて大丈夫だったのだろうか……。
「まあ、分かった。神社だとちょっと魔法が使える?」
「たぶん……?」
ツェツィリーちゃんが言う。
まあ、1度でどうこう言える訳じゃ無いよな。
「なるほど、色々試してみようね」
「うん」
「じゃあこれ1度収納しようか」
ツェツィリーちゃんがえへへと笑った。
「ここの まりょく つかいきっちゃったから しまえない」
ここでてへぺろ止めてぇ!?