聖女ちゃんにおトイレを教える。
俺も急ぎ排尿し、トイレクイックルで便座と床を急いで拭く。
便器の内側はちょうど最近掃除したばかりで助かった!
「はい、どうぞ!」
トイレの前で声をかける。
ツェツィリーちゃんは両腕の籠手を外してブーツの横に並べていた。
「ありがと ございます」
彼女は笑みを浮かべて立ち上がってこちらに歩み寄り、トイレを覗き込み……固まった。
「えーと……」
便座に顔を近づけ、ブルーレットにより青く染まった水を覗き込もうとするので、それを止める。
「えっと……こうして座ります」
ズボンをはいたまま、便座に座る。
「用を足します。ここを押すとお尻を洗います。こちらは前を洗います。この紙で拭いて下さい」
TOTOのウォシュレットである。壁のボタンを指し示し、トイレットペーパーをガラガラと引き出して手に巻く。
軽く股間を拭うような動作をして、便座に捨てる。
「終えたらここを押してください」
ジャーー。
ツェツィリーちゃんがびくりと全身を震わせて驚く。
立ち上がり、水が流れていく様を見せる。
「おおぉ きょーすけ すごい まじゅちゅしです」
ん、んー……。まあいいや。
スリッパを揃えてはくように示し、場所を入れ替わる。こんな狭いところですれ違おうとすると胸が!胸が当たりそうでヤバい!
背中を壁につけてトイレから出る。
「ごゆっくり」
ぱたんとトイレの扉をしめた。
するすると衣擦れの音がする。あー、あかん。聞かないようにせんと。
お腹も鳴らしていたしパンでも用意しておくかなあ。洗面所で手を洗っていると、トイレの中から声が響いた。
「あたたかい!?」
あー、便座ねー……。