聖女ちゃんパジャマ着る。
しゃこしゃこしゃこしゃこ。
俺も歯を磨く。洗面台にツェツィリーちゃんの歯ブラシが置かれているのを見るのが何となく嬉しい。
「きょーすけ きがえた」
ちょうど歯を磨き終える頃、ツェツィリーちゃんから声がかけられる。
「んー!」
部屋へと向かうと、部屋の真ん中にツェツィリーちゃんが立っていた。
Tシャツの胸元に描かれた、ディフォルメされたナマコのイラストは押し上げられて立体的な存在感をアピールする。
若草色をした薄手の寝間着のズボンは膝下まで、柔らかく腰から太もものラインを隠しているが、そこからすらりと伸びるふくらはぎ、括れた足首、アキレス腱から踵のライン、そして足の甲と指。
俺今日から脚フェチになるよ!と言いたくなる破壊力、問題しか無いね!
ツェツィリーちゃんがどう?という視線でこちらを見上げて、くるりと回転する。
赤味を帯びた輝く髪の毛やTシャツの裾が一瞬ふわっと広がり落ちる。
「問題ない、かわいいよ」
「よかった」
パソコンの上に置いた着替えを掴む。
「じゃあ俺は風呂に入るから。時間かかるから先に寝ててね。待ったりしないんだよ」
「……ん」
ツェツィリーちゃんはぎゅっと俺に抱き着いてきた。
びくりと身体が硬直する。
「な、何!?」
「きょーすけ きょうは いっぱい ありがと」
俺の胸元でツェツィリーちゃんが呟く。
「……うん」
ツェツィリーちゃんはゆっくりと離れ、ベッドに腰掛ける。
ころんと身を倒し、シングルベッドの壁際に身を寄せて寝転がった。
「待ちなさい、ツェツィリー」




