聖女ちゃんサイズを測られる。
「なるほど-。正直あまりおいてないんですよねー。えっとサイズって分かります?」
店員さんはツェツィリーちゃんの方を見たので、こちらから声をかける。
「なんかインチとかで扱ってたみたいで本人もサイズ良く分かってないんですよ」
ツェツィリーちゃんに合図を出し頷かせる。家を出る前に簡単なカバーストーリーとサインを決めておいたからね!
「ちょっと測って貰えますか?」
「分かりました。正確に測るのは専門の店に行った方がいいんですけど、測定しますね」
店員さんは肩からメジャーを外しながら、ツェツィリーちゃんを奥へと促した。
「えっと、この部屋入ってもらえますか?」
試着室を示す。ツェツィリーちゃんが少し不安げにこちらを見上げたので安心させるよう頷いておく。
二人は更衣室の中へ、シャッとカーテンが閉められる。
「じゃあジャンパー脱いで貰えますか?上着」
「はい」
「ハンガーかけて貰えます?」
「……?」
「あ、預かっちゃいますね。失礼します」
「はい」
「はい、あー、ベルトで無理やりきつくしてはいてるんですねー。ちょっと1回ベルト外しちゃいますね」
カチャカチャと金具の音。
「じゃあ手を上げてください。ばんざいっ」
「ばんざい」
「ちょっと下から失礼しますね」
「ひゃ」
「あー、メジャー冷たかったですかね。……手をおろしていいですよ。……おっとこれはなかなか」
くそー、更衣室の中から声だけ聞こえるの気になるなあ。
「はい、終わりです。ありがとうございます。
えっとサイズ書いた紙なんですけど」
「きょーすけ わたして ください」
「んー、お兄さんに?」
「はい」
試着室から店員さんが出てきた。