聖女ちゃんが顔を拭く。
美少女は慌ててベッドから降りて床に立ち、俺が素足でフローリングの床に立っているのを見て、さらに顔を青ざめさせてベッドに座ろうとし、布団が血で汚れているのにさらにショックを受け、ベッドに腰掛けると泣きそうな顔で編み上げのブーツを脱ぎ出す。
「******!******!」
同じ言葉を繰り返す。恐らく、謝罪の言葉を述べているのだろう。
…………くわっ!
片脚を上げてブーツの紐をほどいているので、ワンピース状の法衣のスカート部分が持ち上がり、純白の太ももが覗き、その奥までもが見えそうである。
思わず凝視しそうになり、……嘘だ。思わず凝視してからはっと目を逸らす。
ブーツを置く用に、近くに転がっていた、武蔵小山商店街のポイント2倍セールのチラシを裏返して地面に敷き立ち上がる。
そっと部屋を抜け出して、洗面所からまだ使ってないタオルを取り出して水で濡らす。よく絞ってビニール袋に入れて電子レンジへ。
タイマーを1分でセットして、ふと気になって彼女の顔を見る。
うぃーーーーーーーーん…………チーン!
何となく想像した通り、タイマーが鳴った際にびくりと全身を震わせた。
バタンとレンジからホカホカのタオルの入った袋を取り出して部屋へ。
脱いだブーツを膝上に抱えていたので、それを紙の上に置くように身振りで指示。
彼女がそっとそこにブーツを並べて置いてこちらを見上げる。
右手で左手のタオルが入った袋を指差し、右手で自分の顔の前を往復させる。頸から顎を指差し、そこも拭う仕草。彼女の肌に返り血のついているところだ。
袋からタオルを取り出す。あっつ!
湯気が上がる。絞った形状の布を広げてたたみ、20cmくらいの正方形状にして差し出す。彼女はおそるおそるそれを受け取るとその温かさに驚いた顔をして顔に当てた。
ふにゅう。
美少女の顔が幸せの形に歪んだ。
――守りたい!この笑顔!
ついに武蔵小山という言葉が!