聖女ちゃん外に出る。
暮伊豆さんからレビューいただきました!
ありがとうございます!ヽξ˚⊿˚)ξノ
ちなみにもうすぐブクマが100になります!
ξ˚⊿˚)ξ <ツェツィリーちゃんのかわいさにやられた読者が100人に!
ポロの薄手の赤いジャンパーを羽織らせる。
「ぶかぶか」
ツェツィリーちゃんは袖を通しても手が出ない。
うむ、かわいい。いやそうではない。
「袖をまくって着てくれ。ファスナーは……分からんよな」
くそ、ズボンのファスナーも上げてないじゃねーか。危ないところだった。
「ツェツィリー、これファスナーっていってここの金具を持って……」
構造を説明して上げさせる。彼女の小さな手が金具をつまみ、ゆっくりと持ち上げた。
ピンク色の布が見えて隠れた。あれはさっき俺が買ったただの布!ただの布!自分に言い聞かせる。
同様にジャンパーの前もしめさせて。うーん……。
裾があまってて、なんというか照る照る坊主感あるが、胸が隠れるからまあマシかな。
良し。玄関へ。靴……。さすがに彼女のブーツはゴツすぎてな。
5月にロングブーツ、しかも外側に血に汚れた金属片がついたのとか事案でしかない。
夏用のサンダルが……あった。マジックテープでサイズ調整するやつだからまあはけないこともないだろ。
べりべりべり。
「ちょっと不格好だが我慢してくれ」
「だいじょぶ」
サンダルに足を置いて貰い、何とかはけることを確認。
一応靴下と絆創膏くらいは持っていくか。
「じゃ、行こう」
「はい」
ガチャリ。
扉をあけるとアパートの2階。初夏の日差しは爽やかというよりは暑いくらいで、いつも通りの武蔵小山の街並みが広がっている。
だが、ツェツィリーちゃんにとってはそうではない。
「おお よくわからない いっぱいある」
彼女がきょろきょろと見渡す。
「ゆっくり順番に憶えていこう」
「うん ありがと」
サイズの合わないサンダルを履いて足下のおぼつかないツェツィリーちゃんの手を取り、ゆっくりと階段をおりていった。
ξ˚⊿˚)ξ <よもやこの作品のタイトルでツェツィリーちゃんが家を出るまでに2万字近くかかるとはこのアレクサの目をもってしても…………。