聖女ちゃんのびをする。
ツェツィリーちゃんを立たせて散歩に戻る。
「ふふふ」
「何か面白い?」
ツェツィリーちゃんが突然微笑みだしたので尋ねる。
「このせかい しぜん へいわ」
あー。獣とかいない的な。
「しょくぶつ おそってこない」
…………そっちかー。
「なるほどねー。毒もないし」
こくこくと頷かれる。
まあ、日本だって社会に色々な問題はある。でも平和なのは間違いないわな。あと飯も美味い。
「きょーすけ あれなに?」
ツェツィリーちゃんが前方を指さす。……ああ。
「健康器具」
「けんこうきぐ?」
小学校とかにある鉄棒のようなものと、背もたれがアーチのようになっているベンチがそこにはあった。
「背筋とか伸ばして気持ち良い感じの……」
ツェツィリーちゃんは首をかしげる。
そりゃまあ分からないよな。近付いていく。
これ正式名称何て言うんだろうな。背伸ばしベンチ?
俺はベンチの真ん中に座り、手を前に突き出すと背もたれに寄りかかるようにしてそのまま後ろへと身体を倒す。アーチ状の背もたれに上半身を乗せるようになり……がっ……背筋がっ!
「ぐぇー」
あ”ー……快晴の空を見上げる。痛気持ち良い感じかねー。
「きょーすけ わたしも! わたしもやる!」
どっこらしょっと上半身を起こし、俺はツェツィリーちゃんと場所を交替する。
ツェツィリーちゃんは身体を後ろに倒した。
「あー…… きもいいー」
ツェツィリーちゃんは天を見上げてぐりぐりと肩を回したり、腰を浮かせてより深く身を投げ出そうとする。
あー……この角度天に向かって胸張って突き出す形になりますよねー……。
「ぷるんぷるんやでー」
「なんかいった? きょーすけ」
「ナンデモナイデス」