聖女ちゃんお風呂上がり。
俺は左手でツェツィリーちゃんの頭を撫でて、右手を抜く。
「どういたしまして。ごゆっくり」
そう言って浴室を出る。
…………生殺しっ!
「ぐぬぁー」
くっそ無邪気な感じに誘いやがってあの聖女ちゃんもとい性女ちゃんめ!
俺が手出ししないというのを分かって攻めてきよる。
とりあえず俺も風呂の用意をして待つ。手持ち無沙汰なのでグラスに水を入れてちゃぶ台の上に。あとは、スマホで『小説家になろう』を覗いたりする。ん……『なまこ×どりる』更新されてるじゃん。読んどくか。
だらだらとしているとがさごそと衣擦れの音がし、ツェツィリーちゃんがぺたぺたと部屋へやってくる。
「おふろ あがりました」
上気した桃色の肌、胸元の変形したTシャツ、膝丈の寝間着から伸びる生足。ああもう。
「座って」
俺はドライヤーを見せる。
ツェツィリーちゃんは嬉しそうに彼女をダメにするクッションの上に座った。
「飲んでていいよ」
俺はちゃぶ台の上の水を示すと、彼女の後ろ、ベッドに腰掛けてドライヤーの風を当てる。
……うん。昨日やったときにはさらっさらって感じだったが今日はそこにしっとりした感じが加わってる気がする。
ツェツィリーちゃんも乾いた髪を弄りながら驚く。
「つやつやしてう!」
……してう。
「実はだなツェツィリー、まだ君をきれいにするのがあるんだ」
「なん……だと……」
俺はちゃぶ台の上に化粧水を置いた。