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聖女ちゃんお見送り。

 と言うわけで夕飯食べ終わると時間は割とギリギリ。


「ツェツィリー、じゃあ俺は仕事行ってくるわ」


「いってらっしゃいませ きょーすけ

 おしごと がんばって」


 ツェツィリーちゃんは姿勢を正して俺に頭を下げる。

 えへへ。照れ臭い。


「えーと、食器の洗い物頼んでいい?」


「はい」


「わからないのあったら、そのまま流しにでも置いといてくれればいいから。終わったら絵本読んだり自由にしていて。

 悪いね、お待たせしてしまう」


「おしごと だいじ」


 ツェツィリーちゃんは拳をぎゅっと握り締める。

 俺は頷くと立ち上がり、財布とスマホと筆記用具入った鞄を持って出た。

 玄関で靴を履くと、ツェツィリーちゃんもついてくる。


「どした」


「おみおくり」


 一緒にアパートの1階まで降りる。

 まだ夕方には早く、日が長くなってる季節だ。

 アパートの敷地の境まで手を繋いで並んで歩き、振り返る。


「ここまでで良いよ」


「ん」


「行ってきます」


 そう言ってツェツィリーちゃんに背を向けると、背中に衝突を感じた。

 背中の上の方、肩甲骨の間に硬いもの、頭が押し当てられ、背中の真ん中のあたりに柔らかく弾力のある2つのものが押し当てられる。

 ツェツィリーちゃんの腕が俺の体の前方へ。後ろから抱きしめられた形だ。


 …………!


「ななななにを」


「いってらっしゃい がんばってね?」


「お、おう。行ってきます」


 ちょっとするとツェツィリーちゃんは離れ、俺は手を振りながら塾の教室へと歩み始めた。

 ちょっと前かがみになりながら。

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i521206
― 新着の感想 ―
[一言] 新婚さん、いらっしゃ~いっ!
[良い点] 今回は聖女ちゃんにギルティ! 多くの非リア充にダメージ! それは大量破壊行為です! 破妨法を適用しかねません! あ、リア充破壊行為執行妨害のことです。
[一言] いやこれで付き合ってないとかあり得なくない!?!? あり得なくなくなくなくない!?!?!?!? >ちょっと前かがみになりながら。 wwww
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