聖女ちゃんと何食べようか。
本を借り、さんまくんの図書カードをツェツィリーちゃんがほーと、見ながら図書館を出る。
さて、図書館を出るともう昼には良い時間だ。12時ちょい前だが朝が早かったので、腹ペコである。
「昼どうしようか。お腹すいてきた」
「わたしも おなかすいた」
昼食どうしようかなあ。もう腹減ったし昼は外食にして夜はなんか作るか。
この辺で食べられるところ……。
「ご飯かピザか……」
「ぴざ とは なんですか」
俺の呟きにツェツィリーちゃんがぴくりと反応する。
「えーと。小麦粉を練って広げた丸くて平たいパンのような生地の上に、色々な具を乗せて窯で焼いたものかな。色々な種類があるけど、例えば熱々のトマトに甘味が出て、チーズがとろりと溶けて……」
こちらを見上げるツェツィリーちゃんの瞳がキラキラと輝き、口元からはよだれを垂らさんばかりである。
「……気になる?」
こくこくと頷く。
「食べたい?」
「たべたい」
じゃあ行くかー。昨日今日とパスタパスタピザとイタリアン率が高いね。
26号線の南側から斜めに交差するように平和通りという商店街が伸びている。
寂れている……という訳ではないが、半住宅地のような形になっている商店街である。
そこにナポリピッツァ『ピッツェリア・ラ・ロッサ』という店があるのだ。ピザが有名なイタリアンの店である。