イベント、それは成長
ポヨン、ポヨンと跳ね近づく。
「あんたたちなんで言い争ってんだ?」
輪に入るには中心に軽く入るのがいい。
生きていくうえでは常識だ。。
「「それはこいつが!」」
「それよりアンタだれだ?」
そう、筋肉好きらしい、ゴブリンが言う。
「さっき来たスライムだ。」
「そうですか、そうですか。それならどっちが素晴らしいかこの方に決めてもらいましょう。筋肉か脳かどっちが素晴らしいかを!」
そんなことを大袈裟にいい。無駄に演技がかってる言い方をした。
だから残念なんだよ。
「いやどっちでもいいだろそんなこと。そもそもこの体だとどっちもないしな。」
「「あっ、」」
なんで今気づくのかね。
「それより、まだなのかイベント始まるのは?」
そう聞くがだれも答えなかった。
数秒の間のあと、
「あと3、2、1」
え、まだ話していない人とか結構いるんですけど!?
そんな女性の声が聞こえ、そのまま意識が一瞬消えた。
目を開けたらそこは戦いの中心地であった。
様々なモンスターが入り乱れ、剣と魔法が飛び交い。命が消える。
血は出ないが、赤いエフェクトがそこら中から飛び戦闘の激しさを伝える。
今はとにかく戦おうともステータスがクソだからとりあえず、死体でも食っときますかね。
人間とモンスターの死体は暫くの間は残っている。それにつられ足を転ばす人もいるがそれを上手く盾にする人もいた。
それらの死体を素早さを全開にして食べる。周りからは一瞬にして、死体が消えたように見えただろう。
そして、スライムはどうやら生物の死体を食べるとステータスが微妙に上がるようだ。
だから戦闘の音が鳴る間ずっと食べていた。食べて食べて食べて。死体が消えるのは仕様だと見えるように。
ただステータスを上げるその一心で。
どうやらそろそろ音が少なくなったので終わりに近いということがわかった。
しかし、とある方向からズドンッ!と大きな音が聞こえた。どうやらボス戦をやっているようだ。
ボス戦に参加してない人は少しだがいた。
その人間を素早さと食べて上がったステータスで攻撃する。
倒された時だれに倒されたかログが残らないからわからないはずだ。
後ろから、下から死角からどんどん倒した。
ここにいるのはなんとか生き残った弱者だ。だからなんとか狩れた。
そして最後の人間を狩ったとき、イベントは終わった。
イベント成績
100位以内。
スライム