アメリカ コメディ・喜劇映画の黄金時代 それは1920~30年代 だった。 チャップリン。ロイド。キートン。マルクス兄弟。ローレル・ハーディ。 マイ・ムービー・レビュー
アメリカのコメディ映画についてはこんなところで到底語りつくせるものではないので
以下は私の、、雑駁な?雑論であることを最初に断りしておきます。
さてアメリカに映画産業が誕生するとほぼ同時に
コメディ映画がつくられました。1910年代のことです
その最初期は無声映画でもちろん白黒で
いわゆるスラップスティック(ドタバタ)喜劇といわれるものでした。
面白い動きや
動作
表情
などを強調したものです。
無声映画ですからセリフ無しでも動作のおかしさで楽しめたのです。
そこから始まってやがて最初の喜劇役者が誕生します。
あるいはあくまでも集団演技としての面白さを追求したジャンルもありました
集団モノとしては。。。。。
古くはマック・セネットの海水着美人 (ベイジングビューティ)シリーズがありました。
これは海水義美人をずらーッと並べてるだけの?
まあ動くアイドル写真集??みたいなものです。
本格的に集団コメディとしては
警官物 (キーストン・コップス)、シリーズがありました。
これは凸凹警官たちがへまをやらかすというシリーズで大ヒットしたものです。
軽妙な動きやずっこけ動作が人気を博しました。
こうしてアメリカ無声映画は
喜劇の黄金時代を迎えるのである。
こういう下地の中から個性のある喜劇役者が輩出してくる
ここからはそういう個性的な無声映画時代の喜劇役者たちを見てゆきましょう。
1910~20年代です。、
☆ハロルド・ロイド
ロイド眼鏡で有名な好青年タイプ。明るく活発なアメリカ気質の代表見たいな役者です
代表作は「用心無用」
これはビルの壁をよじ登るというまさにスタント無しの
ハラハラドキドキものでして
時計台の大きな針にぶら下がったりするシーンは有名です。
☆バスター・キートン
彼は決して笑わない、というのがウリでした
笑わない彼がおかしなことをする
、、というギャップが受けたのです。
代表作「キートンの将軍}
ちなみに、、日本の益田喜頓はこの名前を頂いています
☆W・C・フィールズ
ロイドやキートンは日本でも有名ですがこの人はまったく知られていません、
ほとんど作品が公開されていないので、、
でもこの人結構アメリカでは有名で活躍したんですよ。
トーキーになっても活躍してそのジョークがすごかったそうです。
☆ハリー・ラングトン
コメディの全盛時代。
チャップリン、キートン、ロイドなどの陰に隠れて、
いまひとつぱっとしない、ハリーラングドン。
デビューは意外に遅くて42歳の時である。
でも、その容貌はまさに無垢な、天使である。
ハリーランドン
それは神から与えられた無垢なのであろうか?
彼のニックネームは
赤ちゃん、ベビーフェイス
天使、エンジェル
等である。
ハリーは戦争に行く。
しかし。彼が撃つのは空き缶である。
そして本当に敵兵が来たとき、
ハリーはゴムデッポウで、たまねぎの皮を敵に向かって撃つのである。
イノセンス
永遠の子供、
それが彼の役所だった。
そして、女性への無垢。
気弱なハリーはいつも、
晩生だったのでした。
エンジェルなランドンよ、、フォーエヴァー
☆ロスコー・アーバックル
おでぶがウリ、いわゆるデブキャラの元祖である
☆ベン・ターピン、
しかつ目顔がウリ、まあ今でいう「変顔」がこの人の特徴でした
☆チェスター・コンクリン
一見して珍妙な格好をした、この人。見かけで圧倒です。
☆チャールズ・チャップリン
お待たせしました。アメリカ喜劇のトップスターです。
チャップリン、この人への評価は熱狂的なファンと、やや冷めた見方の人とに別れる。
なぜならチャップリンというコメディアンは超クセのある芸術家?だからだ。
あの、人に媚びるような薄笑いの、過剰演技、そして抜け目の無い、ずるがしこさ、
そういうのが鼻についていやだという人もいれば
あるいは愛の伝道者、ヒューマニズムの神様だと言って熱狂的に礼賛する人もいる。
ざっくり言えば、ヨーロッパ系が礼賛派でアメリカが冷めたほうだろうか?
確かにチャップリンには遊びすぎ。ふざけすぎがあるし、そしてすぐ逃げて終わりという欠点がある。戦後の作品にはさすがにそれも影を潜めてシリアスな人情モノに終始していた感もある。
たとえば「ライムライト」、ここにはもう逃げも遊びも無い、
真摯な人情モノである。
戦前の、チャップリンのコメディは押し付けがましくて、くどくて、
時としてそれが過ぎていやみにさえ感じられることもあった。
しかしそれを言ってしまえば。
バスターキートンは。無言で突進するだけだし、
ハリーラングドンは天使のように笑ってるだけだし、
ハロルドロイドは、明るく好青年であり続けるだけだし、
マルクス兄弟はシュールなほどにアナーキーだし。
そういうわけでチャップリンが、くどくて、押し付けがましくてもそれは趣味の?問題で
そういう芸風がいやなら、また、鼻に付くなら見なければいいだけの話ではあろうか?
わたしも実はこのチャップリンの「あくどさ」が?苦手で
嫌味にしか感じられないという一人ではあるのですが、、、。
ところでチャップリン当時の日本でも大人気で
日本でつけられたあだ名は、、なんと、、「アルコール先生」というものでした。
彼の動きが酔っぱらっているようにふらふらしてたのでつけられたそうです。
また、、秘書が日本人の高野 虎市 (こうの とらいち)でしたので日本びいきだったとも?
生活においては若い娘とばっかり4回結婚しています。
最初は16歳の娘でした。
代表作
『キッド』
『黄金狂時代』
『街の灯』
『モダン・タイムス』
『独裁者』
『ライムライト』
さて以上でアメリカコメディ映画の黎明期の人物紹介は終わるのだが
その後のコメディ映画の変遷についてもざっと概観しておこう、
その後、映画はトーキーになっては、いよいよコメディも大発展
数々のコメディ俳優が輩出しました
その代表者たちは。。。
1930年代では
☆マルクス兄弟、
マルクス兄弟 marx brothersのコメディである。
5人兄弟の喜劇集団、まあ日本で言えば、ドリフターズってとこですかね?
ドリフは兄弟じゃありませんが。
マルクス兄弟は、カール・マルクスとは何の関係もありません。念のため。
彼らのギャグはサディスティックで、アナーキーだ。
チャップリンの滋味あふれる人情物とは正反対。
まあとにかくこれが70年前に創られたとは驚きだ。
早速、見てみましょうか?。その毒舌が私のヒアリング力では完全に理解しきれないのが残念ですが、
代表作は
「我輩はカモである」 1933 マルクス兄弟の最高なブラックコメディ duck soup
☆ローレル。ハーディ。
極楽シリーズ これはローレとルハーディという、デブとやせののコンビです
その昔アメリカ喜劇映画にはこういう二人組のコンビがいたものだった。
まずは極楽コンビ、
これはローレルとハーディの痩せと、デブコンビだ。のんきと気難しいの迷コンビだったね。
もちろん命名はあくまでも日本でつけたものです。
日本公開には必ずこの「極楽何とか」と邦題が付いたものでしたね。
中でも私が一番に押すのが
「極楽浪人天国」原題。ボヘミアンガールですね。
これは歌劇ボヘミアンガールのコメディバージョンです。
クレジットタイトルにも、コメディバージョンと書いてありますから。
映画の中で、名曲「マーブルホール」が聴けますよ。
このコンビで25本作られて17本が日本公開されてます。
☆エディ・カンター、
日本では「カンター」をもじった「勘太」のあだ名が付けられ、
出演映画の邦題に付けられたこともあった。
☆アボット、コステロ、
凸凹シリーズ これはB・アボット、L・コステロ、というコンビによるもの
まあいまでいえばドリフのコメディといったところでしょうか?
これはでぶのコステロ、と、やせのアボットのコンビで日本では
凸凹コンビといったのですね。
中では私のお勧めは
「凸凹巨人退治」原題。ジャックアンドビーンストーク。です。
もちろんジャックと豆の木のコメディです。
このコンビで31本作られて22本が日本公開されました。
その後戦中戦後1940年代以降は
☆ダニー・ケイ、
この人も数々の作品を残しています。
代表作は「虹を掴む男」です。
白昼夢ばっかり見てる気の弱い主人公が大成功、、というコメディです。
☆ジェリー・ルイス、
底抜けシリーズ これはジェリー・ルイスとディーン・マーティン(歌手)のコンビ。
底抜けコンビです。これはD・マーティンとジェリー・ルイスのコンビです。
16本作られました。1957年コンビ解消後も
ジェリールイスの映画は「底抜け何とか」という邦題で公開され続けました。
ジイェリールイス単独の
「底抜け慰問屋行ったりきたり」 原題 the geisha boy 1958年
これはjerry lewis 主演の日本が舞台のコメディ。
タイトルはゲイシャボーイです。そのものズバリですね。
フジヤマゲイシャのアメリカ人の固定観念ですね?
ジェリールイスのコメディ映画ですね。
監督はフランク・タシュリンです。
この映画のオープニングがまた、ゲイシャさんの扇の舞で見せてくれますよね?
ジェリー・ルイスなんて知ってますか?
今の人は、、恐らく知らないでしょうね?
かれの代表作は「画家とモデル」「マン家のご婦人たち」などでしょうか・
底抜けシリーズなど他にもたくさんありますが、50作品以上ありますね。
多作です。
シリーズ物ですからそれこそ、促成栽培野菜みたいなものでどんどん作るのです。
でもこんな素朴なコメディが私は無性に懐かしいです。
今のコメディって、一体?
つまらないものばかりですよね?
☆ボブ・ホープ、
珍道中シリーズ これはボブ・ホープとビング・クロスビーのコンビ
珍道中シリーズです。
ボブ・ホープ、ビング・クロスビー(歌手)、ドロシ-・ラムーア(お色気女優)の
三人組が文字通り珍道中を繰り広げるというシリーズものです。7本作られました。
中では「アラスカ珍道中」ロード・トウー・ユートピアが傑作ですね。
ボブホープ単独のコメディは「腰抜けシリーズ」で日本でも大ヒットしました。
日本では10作品が公開されています。
中では「腰抜け二丁拳銃」原題ペールフェイス。が傑作です。
主題歌「ボタンとリボン」は日本でも大ヒットしましたね。
さて、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
今アメリカ映画で
コメディアンといえば
ジム・キャリー?くらい。ウッディ・アレン、、、もいましたね。
いわゆるコメディアンという俳優もずいぶん往時から見たら、少なくなりましたね?
でも私はこうした昔のほのぼの系のコメディのほうが大好きだ。
今のガシャガシャしたのばっかりですものね
コメディでもなんでもない。義苦釈したものばっかり?
いわゆる王道のコメディは
衰退したものです。
↑一世を風靡したかってのコメディアンたちの「シリーズもの映画」なんて今はもう
全くありませんものね。
今こんなシリーズ物なんて全くありませんよね?
コメディも単発ですね。
ジム・キャリーが何かシリーズっぽいですが、
でも昔のシリーズとは段違い平行棒?です?
昔はよかったです。
シリーズでコメディがやってくるんですから。
これは最高ですよ。
あのコンビが今度は何をやらかしてくれるのか
首を長くして待っていたものでしたよ。次のシリーズをね
今は、たまあに、ぽつんと喜劇映画が来るだけとは。
また?
私の決め台詞ですかね?
「ああ、昔の映画はよかったなあ。」って。
付記
以上全くの、ざっとした概観にすぎませんので
より詳しくはご自分で検索してお調べくださいませ。
私の解説以上、より詳しく知りたい方はご自分でググってお調べくださいませ。
ひょっとしたら?動画も見られるかもしれません。