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グリモアレイド-A  作者: 二本針玲
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ビストロン

二人は振り下ろされた剣を避ける。そして夏目が斬りかかる、日元は避ける。それを見越して春は日元に鎌を振り下ろす。日元は剣で弾く、だがすぐ横に夏目の斬撃が迫る。日元は間一髪回避する。

「鏡崎さんには無い連携の力か...」

「強化魔法 ツクヨミ」

日元の体がシャープになり、刀が細長くなる。パワータイプでは速度が足りない。そして二人に迫る、

「くっ...速い」

迫る斬撃を弾き、日元は春を蹴る。春は壁に叩きつけられ、激しく咳き込む。夏目は日元の後ろから剣を振り下ろす。日元は攻撃を剣で止める。そして蹴りを放ち、日元を吹き飛ばす。

「鏡魔法 現象の秘針」

春は針を飛ばす、日元は飛び回って避ける。あたりに破片が刺さり続ける。夏目は体勢を立て直す、春は鏡を生成し投げる。

「鏡魔法 鏡転身」

鏡から夏目が出てくる、そして日元に斬撃を当てる。日元の顔から血が流れ、地面に落ちる。

「なるほど...忘れてました。確か鏡崎さんも同じことをしていましたね」

「ですが」

日元はとてつもない速度で春の背後に回る、春は振り向く。

「遅いな」

剣で春を切り裂く、だが。思った以上に鎧が硬く、かすり傷程度しか与えられない。

「魔力を集中させて凌いだか、だが」

春が崩れ落ちる、夏目が助けようと迫るが、日元は夏目を吹き飛ばす。夏目の頬に血の紅い線が入る。

「毒はどうかな...?」

夏目もゆったりと崩れ落ちる。だがそれに紛れてナイフを投げる。

「おっと、あぶない」

日元はそれを弾く。



統は雛元と一緒に廊下を走っていた。春と夏目二人の実力は分からないが、日元の実力は分かる。頭脳と強力な魔法。それを有しているものを相手にしている二人が心配だ。途轍もない力で走っているらしく床に足跡が残っている。足跡は奥の会議室に続いている。だが、一つ手前の扉から(レイブン)が出てくる。黒いガスマスクに真っ黒なスーツを着ている。手には白い手袋をはめていて、全く肌の露出がない。

「申し訳ないが、ここは関係者以外立ち入り禁止なんだ」

統はだめもとで話しかける。雛元は魔法を準備する。

「すまない、関係者なんだ」

レイブンがスーツのボタンを外し、スーツを広げてみせる。内部からドサドサと大量の手帳が落ちてくる。

「なぜ疑問を感じない?これほどの音を出していて誰も気づかない」

「水魔法 白池」

雛元が素早く水魔法を使う、レイブンの足元に水が浸透していく。統は後ろに下がる。

「凝固」

水が固まる、レイブンが足を動かそうと試みるが全く動かない。

「粘着性の高い液体か、だが」

レイブンは一瞬で液体を蒸発させる、

「こっちだ」

統が池の表面の風景を反射している地点になっている所に現れ、レイブンを刃を纏わせた拳で殴る。レイブンは殴られて吹き飛び、壁に激突し、血を吐く。顔は刃に肉を抉られ、赤黒く変色している。

「がひ...ひっひっ...」

レイブンから掠れた喘鳴を漏らす。そして左手で顔をなぞる。

「でも、ここからは僕のターンだよ」

レイブンが雛元のもとへ素早く走る。統もそこへ向かう、

「君はそこではいつくばってて」

レイブンが囁く、その瞬間糸が切れたように統は崩れ落ちる。

「鏡崎さん!」

「無駄だ、」

「水魔法 圧斬」

レイブンは水圧カッターを躱し、雛元の顔を掴む。その瞬間雛元は全く動けなくなった。指一本、口すら動かせない。

「君はここで何も見なかった、連日の疲れのせいで明日まで君はここで寝てたんだ」

薄れゆく意識の中、顔が真紅に染まっている統を見た。

「さて、目的は果たした」

「あとは様子見かな」


「流石に疲れてきました...ですがお互い様のようで」

「そうみたい...ねっ」

春が鎌を振るう、日元は飛びあがって避ける。夏目が後ろから刀を日元の肩に突き刺す。

「ぐ...ぐあ...」

日元が悶えながら、夏目を蹴る。夏目は置き土産にナイフを投げる、それは真っ直ぐに日元の膝に突き刺さる。春も距離を詰めて鎌を振る、日元はステップでかわす。だが、肉を少し抉られる。

「このままではまずい...強化魔法」

「クサナギ」

日元の体が真っ赤になり、そして隆起する。目からは血が流れている。そして夏目に一瞬で詰め寄り、吹き飛ばす。そして思い切り蹴る。夏目は激しい咳をし、そして這いつくばる。息が絶え絶えになっている。

「イザナギ、ツクヨミ共に通じないんなら、これしかあるまい」

そして春を蹴り飛ばす、春は鎌で何とか防ぐ。だが圧倒的な力のせいで、柄が折れてしまった。

「時間制限があるが、貴様らを殺しきれる」

「強化格闘術 猛虎」

春を蹴り飛ばす、身体から嫌な音が漏れる。そして壁に激突する。思わず口から血が絞り出されるように落ちる。鎧を纏っていてこの威力、生身だったら確実に肉塊になっていたであろう。

「我こそ正義なり、我こそ正しき法の執行人である。正義無き世、我が正さずして誰が正す」

日元が詠唱しながら春を殴り続ける。春は動かなくなる、だが途中で気付く。春から破片のようなものしか飛んでこない。また鏡で作った分身か。

「そうかよ」

夏目が春の残骸から現れ、頭を突き刺す。日元は血を吐き、動かなくなる。

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