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セシルはお熱が下がりません

 恐怖のおばあさまとの追いかけっこのあと、セシルのお熱が下がりません。お兄様はお勉強なのでいないし。お祖父様がお部屋に来るくらいです。お祖母様は縫いぐるいみを買ってくれました赤いドラゴンですが、お腹をおすとプペーって変な音がなります。


頭は暑いけど元気です。お祖母様は怖くて近づけません。今はルルもエリーナもお部屋にいないから、おしゃべりしてくれる人もいません。つまり暇です!ベットから抜け出して、ジョゼフお兄様を探すしかないです。

ベットから這い出て、扉に向かいます。背伸びして扉を開ければ、続きの間には誰もいません。

「じょじょー?」

どこでしょうか。ときどき、お掃除してるお姉さんがいるので、見つからないように隠れながら進みます。お爺様とお祖母様の声はよく響くので、聞こえたらダッシュで逃げてるので、今の所大丈夫です。

うろうろしてたら、綺麗な音楽が聞こえて来ました。誘われるように向かえば、扉が少し開いてました、除けば、そこはダンスホールです。前にアランお兄様が教えてくれました。日当たりの良い場所で、ジョゼフお兄様は、お兄様より少し背の高い女の子と並んで歩いてるみたいです。おててを繋いで、ゆっくり動いてます。

レコードの音が止まると、綺麗にお辞儀してダンスが終わりました。

「きゃー!!」

綺麗です。絵本の中のお姫様と王子様です。思わず手を叩いてしまいました。その音にジョゼフお兄様が気づきました。

「セシル!寝てなきゃダメだよ」

しまった、怒られます。逃げる前にお兄様に抱き上げられてしまいました。

「やだー」

「やだじゃない、まだ熱下がってないじゃ無いか」

「もうーげんきー」

ぷくーと頬を膨らませたら、降ろされてしまいました。お兄様が従者を呼んで、部屋に戻すように言ってます。これはだめです。ホールの真ん中に戻ろうとするお兄様の背中にくっつきます、絶対に離れません。

「セシルー!暑いよー」

「ジョジョと一緒がいいいい」

ぎゅーてしがみついたら、ジョゼフお兄様が止まりました。

「はぁ。セシルー…。寂しかったの?」

うなづくと頭をなでなでしてくれました。

「しょうがないなー」

ジョゼフお兄様は優しいです!セシルをくっつけたまま戻ると、椅子を用意させてセシルはそこで待つように言われてしまいました。

「僕はまだ、ダンスの練習中だから、そこでおとなしく待ってて」

「あーい」

そう言うと、また教師の人に何か言って、また曲が流れ始めました。

「では、行進舞踊ばかりでは、飽きますでしょうから、発展系の行進組曲舞踊にしましょう。覚えてますか?」

教師の人中性的な人です。だぶん男性ですがその人がお兄様にそう言いました。やっぱりさっきのは踊りだったみたいです。

「大丈夫です。」

教師の人は鼻歌交じりに一人ステップを踏むと、そのあとにお兄様とお姉さんが同じステップを踏み始めました。さっきよりも早い動きですす。セシルも真似っこです。

おててでポーズをとりながら足をパタパタしてみました。さっきと違って、おてては繋いだり離したりしてくるくるーです。楽しそうです。曲が終わると手を叩いて教師の人がお兄様を褒めました。

「素晴らしいです。王子!」

セシルも一緒になって手を叩きます。

「じょじょーかっこいい!!」

「えへへへ」

女の子はじーっとセシルを見つめてます。なんでしょうか?

「こら、セリア。姫をじっと見つめるなんて、失礼ですよ」

「はい、先生。申し訳有りません」

「セシル姫のお目どおりは私たちは正式にされていないんですからね。」

お姉さんの名前はセリアさんというらしいです。それにしても、セシルは正式におめどおりされていないと何かあるんでしょうか?話しかけようと口を開く前にジョゼフお兄様に呼ばれました。

「セシル、おしゃべりはおしまいだよ。二人はお父様とお母様の許しなしに、あってるから話しかけちゃだめだよ。」

「ほえ?」

「本当はいけないことなんだ。だから、今日のことはしーだよ。」

「しー?」

「怒られちゃうだ。」

「どうしぃてぇ?」

「んーっと、そういう決まり」

何かいいかけてお兄様はやめました。というか面倒ってかおしてます。思わずぷくーっと膨らませてると、扉が開きました。

「セシル様」

ひょえ、笑顔なのに、とっても怖いばあやがきました。これは、逃げるが勝ちです。とうっとジャンプしてお椅子から降りればそのままダッシュです。反対側の扉に向かって走ってくとばあやが追いかけて来ます。

「セシル様!!!ちゃんと寝てない子はおやつ抜きですからね!」

「いや!」

おやつ抜きは嫌です!でも怒られるのはもっと嫌です。

扉を開けようとしたら、なんと!手が届きません!そういえば、さっきの扉は少し空いてたから気づきませんでした。

「あっ!うっ!!」

ジャンプしても届かない。っと思ったら捕まりました。

「セシル様、お尻ペンペンですね。」


「いやーーーーー!!ごめんんなさぁああいいぃ」

「ダメです!」


「じょじょー!!!!」


「むり。あとで一緒におやつ食べようね」

「わあああああああん」

お兄様に見捨てられましたぁ。




お尻が痛いです。ぐずぐず泣いててたら、ジョゼフお兄様がおやつのゼリーを持ってきました。ベットの上で食べていいそうです。ルルがベットの上でも食べれる机を持って来ました。こんなの初めてみました。

一緒に並んで食べれます。

「ほら、もう泣かない。今度抜け出すときは、侍女をちゃんとつけようね」

「じょじょ」

「セシルの熱はまだ下がってないんだから。」

「ひっくっひく」

「はい、あーん」

「あー」

「おいしい?」

美味しいです。うなづけば頭を撫でられました。

「今うごけても、熱がまた上がりすぎて倒れたら、見つけるのに時間かかるでしょ?」

「うっく。。ひっく。あー」

ゼリーください。それはばあやにも言われました。

「はいはい。よく噛んでね。お家の中は広いし、みんなが心配するからね」

「あい」

おやつを食べ終わったら、プロスペールが来ました。


「セシル様、ジョゼフ様。お返事が返って来ましたよ」

そう言って手紙の束と袋が二つきました。

「なんだろう!」

ジョゼフお兄様と一緒に袋をあけると、セシルには赤いうさぎみたいなぬいぐるみが入っていました。ジョゼフお兄様には、赤い狼みたいなぬいぐるみです。

「やった!ロジュアンルーだ!」

「ほえ?」

「セシルのは、ラパンフラムだよ」

何か種類があるみたいです。でも、とっても可愛いです。お手紙も入ってるけど読めません。

「じょじょー!よんでー!」

「そっか、まだ読めないか」

 ジョゼフお兄様にお手紙を読んでもらいました。ママとお兄様から、さびしくないようにってぬいぐるみを送ってくれたそうです。嬉しいです!今日は一緒にねんねですね!アランお兄様も、セシルがいなくて寂しいそうです。エドガーお兄様とウジューヌお兄様は新しい友達ができて楽しいそうです。

パパはお祖母様やお祖父様に迷惑かけないようにって書いてありました。むーセシルは怖い思いをしたのに。


「セシルお手紙書く!」

「明日ね。今日は僕まだ授業があるから」

「えー」

「セシルのおでこ、さっきよりは下がってるけど熱まだあるからだめラパンフラムと一緒にいい子で寝ててね」

「はぁーい」



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